初秋の南阿蘇へ行ってきた。
いきもの画家 POPPOさんが、くについくみさんと阿蘇で展開している2人展「つなげる阿蘇-未来への切符-」へ行ってきた。
2人の作家が見つめた阿蘇の風景
熊本地震により、阿蘇もまた大きな被害を受けた。南阿蘇鉄道は、2023年夏の全線復旧再開を目指している。そんな地の未来につながればと、2人が感じ取った阿蘇を切り取った作品が、リレー方式で展示される巡回展である。
第3弾は、9月8日(木)~9月28日(水)まで開催中だ。内容については、POPPOさんのnoteが詳しいので、こちらを。
5月に行われた第2弾のとき、最終日に行くはずが急な仕事で断念したため、今回は早めに。はじまってすぐにお出かけした。
開催場所は田んぼを眺める小さなカフェ
場所は、南阿蘇村両併の「GIAHS CAFE」。通常は金・土曜日とピザの日(不定期)が営業日。臨時休業の場合もあるみたいなので、SNSで事前にオープン日と営業時間を確認した方がよい。
このカフェ、「南阿蘇おみそしる倶楽部」という日替わりのお味噌汁をメインに出す朝ごはんのお店が、火・水曜日(8時~13時)に間借りしているという。こちらも諸事情でお休みになったり時間帯が変わったりするようなので、SNSで確認してから出かけた方が良さそうだ。
出かけたのは、「南阿蘇おみそしる倶楽部」の日。こぢんまりした店内ながら、大きく窓をとった店の奥にはのどかな田園風景が広がる。その中に、2人の作品が展示されていた。
先客あり。でも、ちょうど展示された前のテーブルが空いていたので、おにぎりとお味噌汁が運ばれてくるまでゆっくり鑑賞することができた。鍋ヶ滝や一心の大桜、白川水源など、POPPOさんが描いた阿蘇の名所は、自分にとって親しみのある場所ばかり。こうして絵になると、不思議な感覚に陥る。窓越しの景色と相まって、穏やかな時間が流れていく。
この日は鶏団子のお味噌汁。鶏団子のほかに、ナスやオクラ、ゴボウなどの野菜がたっぷり入っていた。カボス県出身にはうれしい、カボス付き。味噌汁と焼酎とスーパーカップ(アイス)には、カボスだよ、カボス! ……というのはさておき。味噌汁1杯が、ものすごいボリューム。おにぎりはテイクアウト用につくられており、ビニールがかかったものだが、ふっくらと握られていて、米もおいしかった。遅めの朝食、お腹いっぱいになった。
山の上から見渡す阿蘇は壮大で、それはそれは素晴らしい絶景だけれど、緑の中に家並みや小さな社がある、こんなのどかな村の景色も美しい。
イングリッシュガーデン南阿蘇がなくなっていた
あてもなくぶらぶらし、「そうだ、イングリッシュガーデンは今どうなっているだろうか」と、車を走らせた。ところが、あれ? ガーデンを見過ごしてしまった。引き返して、今度は目を凝らして車を走らせた。
ない。
ないよ、ガーデンが。
その広い敷地には、新しくコンビニがオープンしていた。
あんなに手入れされていたガーデンが……。まさか、主に何かあったのか? そして骨肉の相続争いによって、誰かが勝手に土地売ったとか?? ドラマ脳なので、2時間ドラマの世界がザッバーーーン。
慌ててガーデンのInstagramを確認したら、なんと5月に閉園していた。Instagramには、主自身が80歳を越えており、今年の酷暑を乗り切るのは体力的に難しいと考えていたとあった。そんな年齢だったと知り、またも驚く。てっきり60代後半ぐらいの方だと思っていた。そうだったのか。残念だけど仕方ない。
あの美しいガーデンは、はっきりと覚えている。形はなくなっても、こうして人の心に残っている。もうひとつの庭「ナチュラルガーデン南阿蘇」もあるので、一部はそちらに移植し、また自分なりのガーデンを楽しんでいるとも、Instagramには綴られていた。
2人展をきっかけに、久しぶりの南阿蘇の旅。無計画に行って驚いたこともあったけれど、がんじがらめの旅よりずっと楽しい。山並みはまだ鮮やかな緑だった。そろそろ山にはススキが出て、どんどん景色が変わるだろう。
ところで、猛烈な強さの台風14号が近づいている。夕方から風が強くなってきた。予想では熊本は台風の東側になり、雨も風も強くなりそうだ。養生テープ、養生テープ。近所のスーパーも、明日の午後から明後日にかけては臨時休業とのことだった。ここのところ連日最低気温26度、最高気温34度前後でぐったりしているが、たぶん台風が去れば気温が下がって秋めいてくる。嵐が止むのをひたすら待とう。明後日以降は、本州や四国の皆さまもお気をつけて。
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今年1月、第1弾が阿蘇白川駅で開催されたときに足を運んだ日のことは、こちらのnote。
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