最終回続々、春ドラマ。

「冬ドラマの余韻に浸り過ぎて、春ドラマに没頭できないかもしれない」と思っていたのに、ガンガン視聴してしまった。結局追いつかなかったドラマもある。


(以下、ドラマの内容を含みます)

月曜9時『イチケイのカラス』

月曜日、久しぶりにザ・ドラマって感じを思い出させてくれた『イチケイのカラス』が最終回を迎えた。竹野内豊さん主演、好きな役者さんもたくさん出演し、贔屓目に観ていたドラマだ。今何を言っても「竹野内豊は歳を重ねてもかっこいい」に終始しそうだから、細かな感想は省略。

確かにHERO感満載だった。前半はそれを逆に楽しんじゃった。でも主人公の雰囲気は真逆で、中盤からはまったくの別物に思えたけどなあ、自分は。首の皮一枚つながって地方へ飛ばされるという結末に、一瞬久利生検事がよぎるのは仕方ないとして。入間みちお、まさかまさかの熊本へ。「いつでもウェルカムよ、みちおを守る会、入りますよ」と思いながら視聴終了。

***

火曜9時『大豆田とわ子と三人の元夫』

火曜日、あんなに「最終回は21時30分からだから要注意!」と言っていた本人(私)が、「とわ子に間に合わん!」と焦りまくって家事を済ませ、テレビを付けたらサッカーやってた……。30分間マツコを観て気を取り直し、いよいよ『大豆田とわ子と三人の元夫』の最終回へ。

シンシンがちょっとパンダっぽくハワイ焼けしていたり、やっぱりあの男(斎藤工さん)が詐欺師だったり、これまた怪しさ満点の初恋相手が1ミリもとわ子を恋の相手と思っていなかったり。フワフワした通常運転だ。元夫がボウリングのピンって、どんなセンスなの。英字新聞シャツが各自微妙に違うデザインで、「シンシン、全部選んだのかしら」(そこ!?)と思うほど私は最後までシンシン派だ。

ある手紙を偶然見つけ、とわ子は実母・つき子の秘密を知ることに。父の他に思い人がいたのだ。その相手は風吹ジュンさん演じる國村真。最終回だというのにこの展開。どうなるのだろうと思ったが、「自分は望まれて生まれた子なのか?」というとわ子の不安を、真はサラリと取り除く。母と真の関係は、とわ子とかごめにも少し重なる。そして真に会ったことをきっかけに、父ととわ子の関係にも変化が訪れる。

あんなに困っていた家の網戸を元通りにしたのは父だった。妻の本心を感じ取り、娘には一切そういったことを感じさせずに離婚した父。とわ子に対して「転んでもひとりで起きる子にしちゃったな」と詫びる。母の一件を知らずに育ったとわ子は、離婚の原因は主に父にあると思っていたのだろう。でもそうじゃなかった。

人は強くないから、いろんな綻びを繕って生きている。迷って選ぶこともあるし、「こうだ」と決めて選んだのにまた迷う。元夫たちは、とわ子が転んだら手を差し伸べてくれる。彼らは彼女のことが今も好き。と言っても、彼女の魅力は、男とか女とかの枠を飛び越えている。おそらく彼らからすれば、とわ子が存在しているだけでうれしいのだと思う。わちゃわちゃやっているのを眺めていたら、小鳥遊との出来事が遠い日のことのよう。陽炎みたいな人だったな。

このドラマはいろいろな生き方を見せてくれた。網戸を自分ではめ込めるようになったとわ子を筆頭に、片思いを解き放った八作、おみやげを買うのも悪くないと思えるようになったシンシン、再び医者を目指すと宣言した唄ちゃんなど、最終回までに登場人物が少しだけ成長していた。あれ? 鹿太郎はどんな成長を……。あれ? 西園寺くんは? まあいいか。

***

木曜8時『警視庁・捜査一課長』

木曜日、ちょっとおまけ的だけど『警視庁・捜査一課長』も最終回を迎えた。最終回2時間スペシャルの冒頭は「ナポリタンの食品サンプルを手にしたご遺体」。なんじゃ、そりゃ!?と思って観ていたのだが、このご遺体が、なんと名バイプレイヤー林泰文さんだった。 きゃー、林さん! さらに、開始10分で早くも笹川刑事部長が登場し、私は動揺(笑)。今じゃないよー!と思っていたらその後何度も登場。ツッコミどころ満載の2時間だった。賛否両論あるとは思うが、これもドラマの楽しみ方のひとつと捉えている。

***

金曜11時15分『あのときキスしておけば』

そして今夜最終回を迎えるのが、『あのときキスしておけば』。先週の「I♡ネギパーカー」も頭から離れない……。中盤からは、三浦翔平さん演じるヤバミー(ヤバミザワもとい高見沢)の行動ひとつひとつが可笑しくて、最近は愛しくなりつつある。それも今夜が最後かーー。わーん、終わってほしくない!

それにしてもオジ巴と田中マサオを完璧に演じ分ける井浦さん、顔の筋肉どうなってんの? 確か、『天国と地獄~サイコな2人~』の感想でも高橋一生さんに同じ感想を持った記憶が……。公式のインスタで巴役の麻生久美子さんと井浦さんのツーショットがアップされているのを見たら、骨格が全然違うのに表情が似ていて驚く。

先週は田中マサオの魂が戻ってきて、巴の時間とマサオの時間が交互にやって来るように。”魂の憑依”という嘘みたいな話なのに、モモチの周りの人たちは協力。みんながモモチを信じてくれる。このドラマも登場人物が少しずつ成長している。愛しい人の死を、残された人間がどのように受け止め生きていくのか。最終回のモモチと巴の愛の形を見届けよう。

***

でもって、夏ドラマは何を観ようか。そろそろチェックしておかないとヤバミー。



この記事が参加している募集

スキしてみて

テレビドラマ感想文

記事を読んでくださり、ありがとうございます。世の中のすき間で生きているので、励みになります! サポートは、ドラマ&映画の感想を書くために使わせていただきます。