NHK『ファミリーヒストリー』を見て驚いたこと。
台風14号が近づいた先々週の週末、好きな俳優・北村有起哉さんの『ファミリーヒストリー』をようやく見た。
彼を認識したのはいつ頃だろう。15年ぐらい前かも。でも連続ドラマだと、大河ドラマ『江~姫たちの戦国~』で演じた豊臣秀次とか、日テレの『視覚探偵 日暮旅人』で演じたヤクザ・リッチーとかそのあたり。リッチーはかなりインパクト大だった。これ以降名前を見つけると、「あの北村さん」と感じるようになった。けっこう最近の話である。
ここ数年、朝ドラや連ドラのレギュラーに名を連ね、昨年はドラマ『ムショぼけ』で主演も果たしている。今年放送された『先生のおとりよせ』で、私は完全にハマってしまった。
父は文学座の名優・北村和夫さん。体格が違うせいか、目鼻立ちは似ていてもあまり親子という感じがしない。しかし年々声が似てきて、映像がないと、どっちがしゃべっているのか分からないほどだ。
(以下、番組内容の一部を含みます)
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北村家のファミリーヒストリーは、まず東京で高等警察の刑事をしていた有起哉さんの曾祖父の時代へさかのぼる。そこから両親までつながり、彼のルーツが辿られるわけだが、途中で「はぁ?」と変な声が出てしまった。
それは、彼の祖母の出身地が、私の生まれたまちだったからだ。
大きなまちならともかく、北村家からずいぶん離れた小さな小さな九州のまちで生まれ育った女性が?
一瞬思考が止まったので、録画した番組を少し巻き戻して、再度登場人物の出身地を確認してみた。やはりそうだ。間違いない。
彼女を見初めたのは、自宅で産婆をしていた曾祖母だという。弟子として働いていた優秀な女性を、自分の息子の嫁にと考えたらしい。ということは、彼女はこの時代に(おそらく大正末期ぐらいと思われる)すでに東京へ出ていたことになる。
さらに驚いたのは、北村家が東京の小石川に住んでいたこと。有起哉さんの祖父母は、ここで産院を営んでいたそうだ。昭和2年に生まれた父・和夫さんも、少年時代は小石川で過ごしている。
小石川というワードに浮足立つ。自分の中ではあのお方しか思い浮かばない(笑)。長くフォローいただいている方なら、理解していただけるだろうか。彼の生まれた地もまた、私の生まれたまちなのである。
あれ? なんじゃ、こりゃ。「なんじゃ、こりゃ」と驚いているのは、たぶん私だけだと思うが。こんなコアなとこを突いてくるのか。
一体何のループだろう。
興味の湧く相手と自分に小さな接点を見つけ、それがまた別の人と同じキーワードでつながっていく。不思議というか不気味というか、怖いというか……。いやほんと、怖すぎる。
それにしても、人間って本当に驚いたとき変な声が出るんだなあ。
『アンナチュラル』『美食探偵・明智五郎』『駐在刑事』『螢草 菜々の剣』『エール』『ムショぼけ』『先生のおとりよせ』……。近年、自分が観ていたテレビドラマだけでもこれだけ出演作がある。
不思議なつながりを感じると、ますますの活躍を期待せずにはいられない。今まで以上に応援したくなっちゃうな。次回はどんな作品に登場するか。楽しみ、楽しみ。
風呂に水を貯め、窓を養生テープで補強し、あとは「神のみぞ知る」状態だった台風接近の夜。こんな巡り合わせがあったのは予想外だった。
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