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もう少し古書に踏み込んで欲しい、『百木田家の古書暮らし』3

百木田家からきだけの古書暮らし』の3巻を読む。
書店で見つからず、電子書籍で購入。これの1巻は人にあげて、2巻は単行本、3巻は電子なので、バラバラである。

今作は神保町を舞台にした漫画で、主人公3姉妹の恋の津々浦々を描く作品だ。

私は、冬目景先生の絵が好きなのだが、そして古書、というのが今作のテーマなので、まぁ楽しみにしていたわけだが、気づくと、古書はテーマではなく味わいでしかなかった。あくまでも本筋は恋愛である。
私は恋愛漫画には興味はない。昔はあった。あったが、然し、男女の恋愛を創作の中でも見たいと思えなくなった。昨日観た『クリード3』でもそういう、ラブシーンがあったが、苦痛でしかない。愛をテーマにしている作品なら別に構わないが、愛がテーマではない作品の恋愛は最早苦痛である。恋愛は片思いこそが至高であって、人間とは出会ったばかりが至高であって、そこからは印象は下方修正されるばかりだ。恋愛とは生活に変化する悪夢であり、何時かは消える一時の魔法だから美しい。よって、恋愛は片思いに限る。
今作は、基本3人は全員片思いである。片思いの三人が、なんやかや仕事や学業を頑張りながら、主人公のツグミちゃんは自分の叔父であった画家の日記を探す同業者との恋、そして叔父の過去へと導かれていくストーリーで、3巻は動きがない。4巻以降は急激に話が進む可能性がある。

然し、古書ぐらし、の割には全然古書に関する話がないので、少々がっかりである。1巻はまだ古書話があったのだが、あくまでもスパイス程度である。
まぁ、古書をテーマにした作品、というのは漫画では貴重なので、応援していく所存であり、ちゃんと購入しているので許してちょ。

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