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一声の勇気

みなさん、ヘルプマークご存じですか?

今日四ッ谷から歩いている途中、
ヘルプマークを鞄につけたおじいさんがいた。

右の足をさすりながら、
少し歩いては止まり、また少し歩いて足をさする、
この動作を繰り返していて
明らかに困っている状況。

スーツを着たサラリーマンたちは、
おじいさんの横を結構な速度で通りすぎていく。

「大丈夫ですか?」

少し屈みながら、一言声をかけた。

ここで、
「あぁ、大丈夫ですよ」と返されることも多い。


だけどそのおじいさんは正直に、


『あ~困っちゃってね。急に足がつっちゃって』


というように、どう困ってるのか教えてくれた。


亡くなった奥さんのお墓参りからの帰り道で
お財布を落としてしまったということ、
身分証明書も落としてしまったから

駅窓口でも警察へ行ってもどうしようもなくて
途方にくれてとりあえず歩いているということ。

おじいさん、足がとても痛んでいるというのに
二駅以上歩こうとしていた。


更に話を伺うと、
手持ちのお金がない上に、
私たちのようにスマホを持っていなくて
別ルートも分からない。

だからとりあえず目的駅まで歩いて、
そこから路線バスに乗りたいのだという。

その駅までは大分距離があるし、
道も上り坂で相当きつい。

「タクシー乗りますか?」


と、聞いてみたけれど

『いいんです、いいんです。』


の一点張りで。

困ったなぁ。どうしよう。

せめて次の駅で電車に乗ってほしかったので、
お財布にあるだけの小銭を渡した。

現金を使う機会が減ったこともあって、
手持ちが数百円しかなかった。こんなときに。

最初は拒まれたけれど、
私が突き出した手を引き下げないから
おじいさんは観念して受け取ってくれた。

かぶっていた帽子を取り、何度も何度も頭を下げて
『大切なお金なのに、ありがとうございます』と。



おじいさんとは逆の方向へ行かなければならなかった

道を歩きはじめて、後ろを振り返ると
おじいさんは足をさすりながら
こっちを向いて何度もお辞儀をしていた。

私も頭を下げ、暫く歩いてはまた振り返り、
まだお辞儀をしているおじいさんに
こちらもお辞儀をして…見えなくなるまでその繰り返しだった。

どうしたらよかったのかな


道中、この記事を書いている今も
モヤモヤは消えない。
最善の方法がわからなかったから。

お金はとても大事なもの、それは分かってる。
世の中には悪い人(お金を騙し取るというようなことをする人)も悲しいけど一定数いるのだろう。

だから危ない手助けにならないよう、
そこは自分でしっかり判断しないといけない。

困っている人を目の前にしたとき、
気持ちも身体も勝手に動いてしまうから
(瞬時の判断力を鍛えつつも、)
私はこれからも変わらないでいきたい。


困っている人を見かけたとき、
〈 一声の勇気 〉これで心も身体も救われる人がいる。

冒頭で出した、「ヘルプマーク
⏩️外見からは分からなくても援助や配慮を必要としている方々が、周囲の方に配慮を必要としていることを知らせる印 なんです。

引用,出典:東京都福祉保健局
下に保健局のURLを載せています。

https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/shougai/shougai_shisaku/helpmark.html

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自分ができることという小さい単位から始める。

やわらかくて、
息がしやすい世の中を諦めたくないから。

誰かに優しくしてもらったとき、
とっても嬉しくなったあの気持ちを忘れたくないし、
自分もそういう温かさを誰かに渡せる人になりたいから。

生きていれば周りへたくさん迷惑をかけるだろう。
でもそれをいけないことと思わないで、
そのかわり誰かの迷惑も許して生きていく。

これはたしかこれはインドの教えだったはず。
思い出す度、こころを広く持とうと思える。

今回の記事にかんしては特に
「うわぁ綺麗事言っちゃって…」
と不快に感じる方もいるかもしれない。
(そのときは、そっと閉じてくださいね)

価値観は人それぞれだから、
これからも色んな考えを知りながらも
自分の芯は大切にいこうと思います。

久しぶりにとても長くなりました。
あのおじいさんが無事に温かいお家へ帰れていますように。

最近すっかり寒くなりましたね。
みなさんもどうか自分を大切に温めてください。

そして余裕があればその温かさを周りへも
バトンをつなぐように、渡していただけたらなと思います。
(けど、これは他人の私がどうこういうことじゃありませんね)

それでは、こんな寒い夜もよく寝られますように。
おやすみなさい

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