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整えて意識するだけ【超基礎】股関節の使い方

武術ケア #3【超基礎】股関節の使い方講座

みなさんこんにちは、武術トレーナーヨウです。
二回にわたりケアをご紹介してきましたが、ここで身体の使い方について触れておきたいと思います。

まず、身体の使い方としての基礎は「骨」がベースになります
多くの方が筋力に頼った使い方をしがちですが、これが間違いのもと。

なぜならば、
みなさんの身体には「力の入れ方」が感覚として入っています。
それをどうにかしないといけないのです。

本来なら、「力の出し方」を知らないといけません。
筋肉で力を入れているうちは、対象に与える力が十分に発揮されません。
難しく感じるかと思いますが、「勘ちがい・感覚ちがい」なのです。

つまり、
筋肉に力を入れる感覚でなくても、力を発揮できるという事実を知って、感覚の書き換えをしないといけません。
というより、むしろ緩んでいる意識でいないと本来の力は出ないのです。

たとえるなら、物を押す時に手に力を入れますよね?
それが要らないという話です。

理解が難しい・意味が分からないと思われるかもしれませんが、人の身体の作りがそういうものなのです。

武術というものは、その人の身体のルールにのっとり、最小限の力で最大限の効果を上げるための身体の使い方を追求してあるのです。

同じルールですから、それを戦いの場から、日常生活に持ってきても実践できるのが道理です。

とはいったものの、そんなこと学校では教えてくれませんでした。
なので僕は少しでもこの「武術」というものの価値と面白さをお伝えできるよう頑張ります。
まずは力みがちな皆さんの身体にゆるみの感覚を持ってもらえるよう、ケアをお伝えしていきます!


さて、今回のポイントは「股関節」。

結論から言ってしまうと、
ほとんどの方がめちゃくちゃ損な使い方してます。


つまり、正しく使えていないのと、股関節のパワーを知らないのです。
じゃあ、どうすればいいのか?

是非とも知ってて欲しい!
股関節の基礎と簡単ケアをお伝えします。


前半は使い方、後半はその使い方の為の環境を整える為の簡単ケアをご紹介しますので、最後までご覧いただければ嬉しいです。

股関節の使い方が大事な理由

まずはなぜ股関節の使い方が大事なのかです。
百聞は一見に如かず、さっそく体感しましょう!

1、立位体前屈   ※座位でも可
腰幅程度で立っている状態から、前屈して手がどこまでとどくのか確認してみましょう。

2、確認
確認が出来たら一度身体を起こして背筋を伸ばします。

3、股関節を使う
背筋を伸ばしたら、両手の指をそろえて股関節に当て、そこから上体を倒してみましょう。この時、背中はできるだけまっすぐの意識です。
背筋を伸ばしていけることろまで倒したら、上体を倒し、背中を丸めていいので手を伸ばしてみてください。

※座位でも同様に行ってみてください。

さて、いかがでしょうか。
股関節から折り曲げた時の方が、手がより遠くに届くようになります。

つまり、股関節がきちんと使えていると、パフォーマンスが上がります。
これだけでも十分に癖づけておくメリットはありますよね?

そしてこれを知らなかっただけで、損をしている可能性がある事もお分かりいただけるかと思います。

また、今回は前屈という身体を前に倒すというシンプルな動きでの確認をしましたが、「股関節か曲げる」ということが大事な使い方だということも確認できたかと思います。
もちろん、最終的には身体のあらゆる部位の使い方が連動することが理想ですが、まずは焦らずに1つずつ確認して練習していきましょう。

股関節のゆるみとポジション

まずは股関節を使う時の意識として、股関節から曲げていく意識が大事だということが分かりました。

次のステップとしては「ゆるみ」「乗せる位置」なのですが、股関節は使い方として意識しなければならないことが多いです。

特に「乗せる位置」は重心の移動の解説、そして腿の前側を使わないようにするために必要なワークが別にありますので、またの機会にお伝えします。

そのため、今回は「ゆるみ」について触れておきましょう。
以前のケアでもお伝えした、力みというのは腕に限ったことではありません。当然、股関節も力を入れる感覚がない方がいいのです。

スポーツを例にとってみましょう。
陸上で走る前のスタートの準備、格闘技や球技で相手の出方やボールを追う為の構え。

股関節は曲がってますね?
これは当たり前と思われるかもしれませんが、股関節が伸びる「構え・準備」というのはあり得ないということです。
股関節が伸びていたら、スタートで飛び出す力が出せないからです。

この時、皆さんの足にはガチガチに力を入れることなどないはずです。
力を入れていたら、どこに来るかもわからないボールに反応できません。
反応するためには、股関節がゆるんでいる必要があります。

ということは、スポーツの時は自然に、

・股関節から曲げて重心を落とし
・ゆるんだ状態でいつでもスタートできるよう
・いい位置で姿勢を保っている

つまり先ほどの確認項目を全て満たしているんです。

スポーツだと分かりやすいはずの身体の使い方。
では、なぜ皆さんの日常では活かされないのか。

ここが二つ目のポイントとなります。

結論はズバリ、立ち方が悪いからです。

なかなか分かりづらいのですが、意外と癖が出ます。
普段の姿勢、歩き方、と考えていったときに、ベースとなる動きは「立っている状態」の身体の使い方です。

立っている時の股関節は「どこで身体を支えるか」が問題です。
冒頭にお話しした「骨で支える」為のポイントがどこだか分かっていないから、疲れた時に片足に乗ったり、寄りかかったりして「傾く」わけです。

傾いていくと、どんどん筋バランスが崩れていきます。
そうすると癖が残ってしまい、正しい使い方を意識しても上手く股関節から曲がらなくなってしまうのです。

なので、まずはその癖がつかないように股関節をスムーズに動かす為のケアをしていきましょう!

股関節をスムーズに動かすかんたんケア

というわけでさっそく確認から入っていきましょう。
確認ポイントは3つです。

1.前屈
 先ほどと同じ確認です。腰幅・肩幅で立ち、股関節から曲げて確認をしてみましょう!

2.後屈
 今度はそのまま後ろに身体を反らせていきます。
 身体の全面と後面が上下に入れ替わる反らせてください。
 首や腰に不安がある方は痛みが出ない範囲を確認してください。
 決して無理のないように。
 後ろを向いたとき、目線がどのあたりまで届くのか、
 身体の倒しやすさなどを確認してください。

3.腿上げ
 片足に重心を乗せて「ゆっくり」持ち上げて高さを確認してください。
 早く上げるとぶれるので確認が難しくなります。

これが確認できたら、ケアに入っていきましょう!

今回のケアの対象となる筋肉は「大腰筋」です。

大腰筋

大腰筋は背骨の真ん中あたりから、足の骨までをつなぐ大きな筋肉です。
股関節だけでなく、腰や足の動きにも影響を与えます。
なぜ確認が身体を大きく動かすものなのかわかると思います。

では、確認が出来たらケアしていきましょう。

1.立ち方は確認の時と同じ肩幅・腰幅です。
 両手を出して親指以外の4本を内側に締める力を入れておいてください。
 ※
指の負担を減らすため

2.両手の指先を鼠蹊部にあてなぞります。
 ➡指をあてるポイントを探します。
 鼠蹊部の真ん中・恥骨の近くにあるくぼみを探します。
 そこに指を突き立てられるようにします。

3.指を当てたまま呼吸をし、骨盤を前後左右に動かします。
 いける方は前後左右の動きを円に近づけていきます。
 片側5周くらいを目安に回してください。

終わったら、先ほどの3項目を確認してみてください。

特に後屈、結構楽になると言って下さる方が多いです。
それだけ、「大腰筋」が関与していることも分かりますし、かんたんケアでもパフォーマンスが変わるのが実感できたのではないかと思います。

股関節の潜在能力を引き出すにはまだまだできることがありますが、今回はそのための超基礎ということでシンプルな意識とケアをお伝えしました。

そして今回ケアのメリットはそれだけではありません。
皆さんの立ち方も矯正しやすくしてくれるところにあります。
動画でそのメリットについて話しているので、ぜひご覧ください。

今回も最後までご覧くださりありがとうございました!
拳礼。( ^^)/@

⇩今回のケアの動画はこちら⇩


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