かくれんぼで社会を知る

高校のとき、同級生と意味なくずっと「おまわりさん」というお屋敷遊びをしておりました。昼休みにやって午後ずっと具合が悪かった小澤です。そんなに本気でやる遊びじゃなかった。

なんかふと思い出した話をしますね。

小学生かもっと小さい頃か。家の近くの公園で兄貴二人とその友達とでよくかくれんぼをしていました。公園もそれなりに広い公園のなので隠れるとことは山ほどあります。子供の小さな体なら特に隠れやすい。ただ僕の地元はアホばかりなので大抵はみ出るのです。もう開始5秒くらいではみ出ててる。はみ出る遊びかと勘違いするくらいに。

ある日、鬼になった私。60秒を一つづつ数えて「もういいかい」。「もういいよ!」。この時点でもういいよの声が近すぎる。アホだから。アホな地元だから。

目を隠していた腕をどけてあたりを見渡します。

いました

えっ?鬼二人いたっけ?と思うくらい堂々とはみ出ててる奴がそこにいるのです。もう目がめちゃくちゃあってるのです。こいつどういう遊びか把握してんのかな。そう思いながらよく見るとその子は僕の大好きな子でした。このまま一番最初で見つけてしまうとこの子が次のゲーム鬼になってしまう。先にどうでもいい兄貴とかを見つけてその次にこの子を見つけたことにしよう。はみ出てるけど。めっちゃ目あってるけど。

子供心ながらに見つける子に優先順位を決めた私。結局次の次でその子は鬼になりました。

そりゃなるわ。

次は隠れる番です。どこに隠れるか。隠れる場所はいつも決まって木の上です。地元がアホということは僕もアホです。変わらないとこに隠れて、変わらないタイミングで見つかります。隠れというか移動です。いつもの定位置につきます。

僕の大好きな子が数を数えてる姿が見えます。見えるってことは向こうからもほぼほぼ見えます。はみ出ててるというかむき出しのままかくれんぼが始まるのを待ちます。

数えたその子が顔をあげます。

開始2秒で目が合います

こんにちは。もうどうしようもない。ああまた鬼か。そりゃ同じ場所隠れてたら見つかるか。少し落ち込んだ後ちょっと待てよとなります。僕はあの子をすぐに見つけた。でも後回しにした。好きだから。すぐに見つけたら次鬼になってしますから。つまりこの子も僕のことを好きならきっと後回しにしてくれるんじゃないのか?きっとそうだ。何故なら僕がそうだったから。

「み〜つけた!!!!」

僕は木から落ちました。背中から。途中の太い幹に背中ぶつけて体しならせながら。なぜ、なぜなの。見つけることに罪はない。見つかった方が悪い。でもなぜ。木から落ちながら走馬灯のようにはみ出る彼女が頭の中を駆け抜けていたかどうかは知らんですけど、背中と心、同時に傷をおった。そんなかくれんぼでした。

女って怖いね

また明日です。おやすみなさいってらっしゃい🙇‍♀️

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