見出し画像

商材・顧客タイプごとで考えるBtoBWebマーケティング

こんにちは。最近ダイエットを初めて、なかやまきんに君や山本義徳のYou Tubeにハマっているハチワレです。なかやまきんに君が動画の途中に鳥とかが飛んでくるとアホになるのが地味にツボです。。。

さて、今回は「商材・顧客タイプごとで考えるBtoBWebマーケティング」と題しまして
・これからWebマーケティングに取り組む
・取り組んでいて行き詰まっている
・勝ちパターンを知りたい
みたいな人にお役に立てる内容になっているかと思います。これまで様々なタイプのBtoB商材を扱ってきてある程度パターン化できるなと思い、言語化したくなり書いてみました。お忙しい中、大変ですがぜひ最後まで読んでみてください。それでは行きましょう~

カテゴリーの検索数×ターゲット数から施策を考える

カテゴリーの検索数×ターゲット数から施策を考えることをオススメしています。上記の図はカテゴリーの検索数×ターゲット数を4マスに割り振り、各マスごとに近いBtoB企業をマッピングしてみました。まずは、以下にカテゴリーの検索数について説明します。

カテゴリーの検索数とは?

カテゴリーの検索数とは、提供しているサービスのカテゴリーキーワードの月間検索数を指しています。例えば、会計ソフトのfreeeであれば「会計ソフト」、ERPを提供するSAPでは「ERP」、組織コンサルティングの識学であれば「組織コンサルティング」などが当てはまりますね。

検索数の基準としては月間数千以上あると多い分類になるでしょう。例えば「会計ソフト」であれば、キーワードプランナーで見ると月間12,100件の検索ボリュームがあるのに対して組織コンサルティングであると月間170件しかありません。月間数百程度だと「組織コンサルティング」というキーワードに対してSEOや検索広告に力を入れてもインパクトが少ないですよね……。

カテゴリーキーワードの検索数が多い業界は検索からの流入を強化する

カテゴリーキーワード検索数が多い業界であれば、カテゴリーキーワードを検索した時にSEOや検索連動型広告を使い上位表示されていることが非常に重要になります。また、カテゴリーキーワードで流入してきた人に対してしっかりと自社の強みを伝えられるLPを作ることも重要です。

カテゴリーキーワードの多い業界でやるべき施策の方向性は以下です。
運用型広告は検索広告を中心に組み立てる
自社サイトSEOやオウンドメディアなど自然検索対策
LPOなど流入からCVRを上げる施策
比較サイトの掲載

上記については後ほど、解説しています。次にカテゴリーキーワードの検索数が少ない場合の考え方を紹介します。

カテゴリーキーワードの少ない業界はクッションを挟みSNSやディスプレイ広告を活用する

「組織コンサルティング」だと月間の検索数が170件程度と非常に少ないです。その場合は、以下の順番で進めることをオススメします
①ホワイトペーパーやセミナーのCVポイントを作る

組織コンサルティングというキーワードの検索数があまり無いように、いきなり組織コンサルティングを探して申込みをする人は多くありません。

ただ、組織の課題を抱えている経営者やマネージャーなど幹部層の方々は多くいるのではないでしょうか?そのような課題を抱えている人たちをまず、集めてから自社の商品を知ってもらい検討してもらう必要があります。そのため、ホワイトペーパーやセミナーなどCVポイントを作成し、それらのCVポイントを目的に集客を始めることをオススメしています。

CVポイントを複数準備し徐々に製品の良さを知ってもらう方法が近年のBtoBの勝ちパターンとなっています。

②用意したCVポイントを目的としSNSやディスプレイ広告を始める
検索広告はキーワードを軸にターゲティングするのに対して、SNSやディスプレイ広告であれば人に向けてターゲティングすることができます。

組織コンサルティングサービスであれば組織課題を抱えている人に対してターゲティングすることが望ましいでしょう。あるいは経営者をターゲティングするのも良いのではないでしょうか。例えば、Facebook広告であれば、顧客データがあればそのデータに近しい人に広告が出せる類似ターゲティングという機能がありますし、Twitter広告であれば人事の人たちが情報収集するようなアカウントを見ている人に広告を出すことができます。

SNSやディスプレイ広告の具体的な運用方法については以下のnoteにも記載しているので見てみてください。

③用意したCVポイントを目的とし情報収集キーワードで検索広告を出す
カテゴリーキーワードの検索数が少なくても検索広告は活用ができます。
例えば、組織コンサルティングであれば、「部下育成方法」みたいなキーワードに対して育成方法にまつわるセミナーやホワイトペーパーをCVポイントとして検索広告を出せば、CVすると思います。

狙いたいユーザーが抱えている悩み事キーワードなど情報収集しているキーワードを洗い出して、それらのキーワードに対する回答になるようなコンテンツかつ、組織コンサルティングサービスに繋がるようなCVポイントを設けることができれば受注に繋がることがあるでしょう。

このようにカテゴリーキーワードの多い、少ないによって施策の方向性が変わってきます。他にもターゲット数という変数があります。ターゲット数は規模と業界という軸でも考えられるので次の見出して説明します。

ターゲット数は規模×業界で考える

規模というのは法人のサイズ感を表しています。SMB(中小企業)とエンタープライズ(大企業)などなど。以下の図のように大手になればなるほど、企業の数は限られてきます。

自ずと大企業を狙う場合ターゲット数は限られてくると考えられますね。逆に中小企業は星の数ほど存在するので同じ法人をターゲットにしても、ターゲット数の違いを感じられるかと思います。

業界の変数

バーティカル(業界特化型)とホリゾンタル(全業界向け)という変数もありますね。自ずとバーティカルになればなるほど、業界が絞られるため、ターゲット数がすくなくなります。全業界であればターゲット数はそこまで減らないですね。

規模と業界をかけ合わせると上記のようにマッピングできます。傾向としては以下の順番でターゲット数が大きくなります。
①SMBでホリゾンタル=ターゲットが1番広い
②SMBでバーティカル=ターゲットが2番目に広い
③エンタープライズでホリゾンタル=ターゲットが3番目に広い
④エンタープライズでバーティカル=一番少ない

①②であれば比較的ターゲット数が多くなるのでWebマーケティングで広く広告を使った集客が考えられますが、③④になればなるほどターゲット数が少なくなるのでピンポイントにアプローチできるような手法が優先度がたかくなります。そのため、CXOレターなどオフライン比率が高くなりますね。

カテゴリーの検索数×ターゲット数を4パターンごとに考える

カテゴリーの検索数×ターゲット数でマッピングすると以下のように4パターンに分けることができます。

①検索数も多くターゲットも多い
②検索数は少なくターゲットは多い
③検索数は多いがターゲットが少ない
④検索数も少なくターゲットも少ない

各パターンごとの施策などを順番に説明していきます。

検索数も多くターゲット数も多い

右上のマスになりますが、企業をイメージするのであれば会計ソフトのfreeeが当てはまるのではないでしょうか?どの業界でも当てはまる会計ソフトを展開しており、中小企業のユーザーがターゲットになる商品です。更に「会計ソフト」が月間1万件以上の検索ボリュームが存在します。
このような商材の場合Webマーケティング施策について説明します。

運用型広告は検索中心のポートフォリオに

カテゴリーキーワードの検索数が一定数あるので検索広告がメインの獲得チャネルになるでしょう。CVポイントは無料トライアルや資料請求、お見積もりなど適度なハードルのCVポイントが適切です。

SNSやディスプレイ広告については訪れたユーザーに取りこぼしが無いようにリマーケティングでしっかりと拾っていきます。商材にもよりますが、CV数が取りやすいものであれば、Facebook広告にて類似ターゲティングにも取り組んでみても良いでしょう。

ただ、このような検索中心のポートフォリオになりやすい商材だと、同業界のライバルも同じようなポートフォリオになります。そのような場合には以下のようにカテゴリーの検索数が少ない企業のポートフォリオを混ぜて取り組むことがおすすめです。以下のポートフォリオについては後ほど説明します。

自社サイトのSEOやLPのCVRを上げるような取り組みが重要に

しっかりと検索をして商品を探している人が多い業界になりますので自社サイトのSEO対策はとても優先度が高いです。カテゴリーキーワードを検索した時に上位表示されているように、取り組んでいきたいところですね。

また、上位表示できたとしても、LPがちゃんとしてないとCVに至ることがありません。お問い合わせや資料請求したくなるようにLPは常に磨いていく必要があるでしょう。更に検索して情報収集する人々も多いのでオウンドメディアなどの施策も取り組んでみてください。

他にもBtoB向けの比較サイトなどにも出稿を検討してみましょう。「会計ソフトおすすめ」「会計ソフト比較」などの検索数も多くなりがちなのでこれらの比較ワードを捉えるには比較サイトの活用が有効です。BtoB向けの比較サイトについては以下のnoteでまとめているので参考にしてみてください。

検索数は少なくターゲットは多い

右下のエリアになりますが、企業をイメージするのであれば識学が当てはまるのではないでしょうか。「組織コンサルティング」の検索数も月数百件程度になりますが、組織の課題を抱えている経営者や人事の方はとても多いのではないでしょうか?

また、識学のような組織コンサルティングサービスであれば、業界を絞っている訳ではなく、組織の問題が増えてくる従業員数、数十名以上の企業であればほとんどの企業が対象になるため、検索数は少ないですが、ターゲットの数が多い商材になります。このような商材の場合Webマーケティング施策について説明します。

運用型広告はCVポイントを複数設けてSNSやディスプレイ広告を活用する

検索数が少なく、検索されないようなサービスであり、ターゲット数が多い商材であれば、Facebook広告やTwitter広告、ファインド広告などを活用し、ホワイトペーパーやセミナーなどのCVポイントでまずリストを取っていくことをオススメします。

特に経営者の方をターゲットとする商材であればFacebook広告の類似ターゲティングがハマることが多く、経営者の友達は経営者であることが多いので既存顧客リストを使った類似ターゲティングはうまくワークします。

また、Twitter広告もホワイトペーパーやセミナーCVポイントであればBtoBでも十分に活用できます。フォロワーターゲティングやキーワードターゲティングなどTwitter独自のターゲティング機能があり、うまく運用できれば効率よく獲得できることが多いです。例えば飲食店経営者向けの商材に取り組んだ時「開店します」というキーワードを指定したキーワードターゲティングで獲得できました。Twitter広告の考え方などは以下を参考にしてみてください。

オウンドメディアやSNS運用でも取り組む

カテゴリーキーワードの検索数は多くないですが、提供する商材にまつわる悩み事に関するキーワードはどの業界でも一定数存在します。それらのキーワードに対して上位表示できるようにオウンドメディアを作りコンテンツマーケティングに取り組むなども施策もうまくハマることが多いです。ただ、オウンドメディアはとても時間の係る施策であり、取り組んでから半年や1年以上立ってから成果が見えてくることもザラにあります。

同じく、TwitterやInstagram、You Tubeチャンネルなどを解説しアカウントを育ててリード獲得につなげる手法もマッチすることが多いです。ポイントとしては提供しているサービスにまつわる役立つ情報や面白い情報を発信し続け、提供ジャンルの中で第一想起をしてもらえるように取り組んでいく必要があります。

BtoBマーケティングといえばサイルさんになっていると思いますが、代表の栗原さんがTwitterを中心に発信し続け、ポジションを確立されています。海外向けのWebマーケティングであれば世界へボカンさんがYou Tubeチャンネルを運営されていて目立っていますね。

広報活動も重要になる

まだ市場にカテゴリさえも認知されていない状態なことが多いので積極的に広報活動に力を入れていきましょう。新しいジャンルであればあるほど、知見を持ち合わせている方も多くないので業界のトレンドをSNSやプレスリリースを通じて発信することをおすすめします。

発信を続けていくと、その業界内での認知度も上がり、最終的には業界紙などに寄稿できるくらいまでになれると良いのではないでしょうか。

検索数は多いがターゲットが少ない

左上のマスになりますが、企業をイメージするとERPのSAPなどが該当するのではないでしょうか?カテゴリーキーワードである「ERP」は月間3.3万件の検索数があるので比較的多い部類に入るでしょう。ただ、SAPを導入する企業は従業員数も数百名以上のエンタープライズ系の企業が多くなります。したがってターゲットになる企業も多くないと考えられますね。

検索面を強化しつつもWPやセミナーを挟み集客する

検索数が多いので検索面を中心に強化をしていきましょう。ただ、ターゲットが少なく、特にERPなどエンタープライズ向けのサービスになればなるほど検討期間も長くなります。そのため、すぐにお問い合わせや商談を生み出すことが難しいジャンルになります。

そのため、ホワイトペーパーやセミナーなどを活用しリストを取り、長期的にコミュニケーションを取っていく必要があります。

例えば、BtoBセールスやマーケティングを支援するサービスであるFORCASを提供しているユーザベース社であれば、以下のようにFORCASの関連ジャンルである営業やBtoBマーケティングにまつわるセミナーを常に開催し顧客リストを集めています。

セミナーの中でFORCASの魅力を伝えて商談に引き上げているようです。商材の良さが伝わりにくい場合、セミナーを開催し情報提供の中に商品の魅力を伝えるコンテンツを挟み、セールスにつなげるのは鉄板の施策になりますね。

また、企業のキーマンを特定するのも難しかったりするのでセミナーをフックにコミュニケーションを発生させ、ヒアリングすることでキーマン特定につなげることもできるでしょう。

ホワイトペーパーやセミナーをCVポイントとして検索やSNS広告を活用

CVポイントがセミナーやホワイトペーパーが中心となるので、検索だけではなく、Facebook広告やTwitter広告も活用できるでしょう。また、LinkedIn広告も企業属性や役職を区切ってターゲットできますのでうまくCV数増に繋がることが多いです。どちらかというとLinkedInは他のSNS広告と比べてCPAが高めになることが多いですが、他のSNSとくらべてビジネス利用がほとんどなので商談に繋がりやすかったりと、質の高いCVが増えることが多いでしょう。

また、Eight広告というものがあり、日本版LinkedInであるEight内に広告が出せるプロダクトになります。Eightは基本、名刺データを使ったSNSになるため、ターゲティング精度が高いため、特定の業種や属性をターゲティングしたい場合には活用できるのでチャレンジしてみても面白い媒体です。詳しくは以下で解説をしています。

オウンドメディアやSNS運用など情報発信は不可欠

カテゴリーキーワードの検索数も多いのでそれらのキーワードで上位表示を狙うことは必須になります。そのため、オウンドメディアや自社サイトのSEO対策は必須になるでしょう。

また、近年ではTwitterなどのSNSで情報収集するビジネスマンも増えているため、SNS運用にも着手していきたいですね。

オフライン施策も組み合わせる

エンタープライズになればなるほど、オフラインとの組み合わせがポイントになります。例えば、手紙を送りアポイントを取得する方法などが挙げられるでしょう。上場企業などがターゲットであれば、役員の名前など企業HPなど様々な所で情報を得られるので、ターゲットとしたい人向けに手紙を送ったりする手法が近年、取り組まれている企業も増えてきました。

検索数も少なくターゲットも少ない

検索数も少なくターゲットも狭い業界です。エンタープライズであり、バーティカルなプロダクトなどが当てはまるケースが多いです。海事プラットフォーム「Aisea(アイシア)」などが当てはまるのではないでしょうか。

海運業に特化したSaasであり、海運業を営んでいる会社はそこまで数も多くなく、調べ上げたらある程度、当たりがつけられるのではないでしょうか?

このようなジャンルのプロダクトだと、基本的にWebマーケティングではなく、オフライン施策をメインで補助的にWebマーケティングを活用することが多いのではないでしょうか。

先程あげた、CXOレターや顧問サービスを通じて紹介してもらったり、FAX、テレアポ、人脈などを駆使してキーマンと繋がり提案していく形になりますね。

まとめ|商品や顧客属性を理解しWebマーケティングに取り組もう

最後までお読みいただきありがとうございました。
このような感じである程度パターンで当てはめることはできますが、商材一つひとつごとに状況は変わるのであくまでに一つのパターンとして捉えていただければ良いかなと思っています。

どんなノウハウも自社の状況に合わせて最適化できないと再現性が薄くなりますので……。

ただ、どんなBtoB商材において共通して言えるのは、顧客解像度を高めることが重要だということですね。顧客理解が鮮明であればあるほど、アイディアの量と質が良くなりますので。

上記のようなことも参考に取り組んでもらえれば幸いです。
顧客解像度が上がった状態で本日お伝えした内容を元に施策の優先度を考えてもらえれば更に成果が出せるのではないかと考えています。

他にもBtoBマーケティングや運用型広告にまつわる情報をTwitterやnoteで発信しているので、フォローいただけると幸いです。

お読みいただきありがとうございました!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?