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流行りものには、とりあえず触れてみる【聞く習慣】

いしかわゆきさんの「聞く習慣」という本を読んだ。

私は人と話す事に苦手意識があるので、帯に書かれているように「インタビュアーになったつもりで話を聞けば誰とでもラクに会話ができる!」というアドバイスはとても有難かった。
いしかわさんの本を読むと書かれている事をすぐに試してみたくなるから、とても不思議だ。
スッと文章が自分の中に入ってくる。
これもいしかわゆきさんの魅力なんだと思う。
これから人と話す時は本に書かれているポイントを意識して実践してみようと思う。

本の中で流行りものについての話があった。

流行りものは多くの人との「共通言語」になる。
毛嫌いせずに流行のコンテンツに触れてみよう。

「聞く習慣」いしかわゆき P69

「流行りもの」という言葉で思い出した事がある。
私はこの「流行りもの」に触れる事が苦手だった。
世間の流行りに乗れなくて、少しだけ後悔した事もある。
「シン・ゴジラ」と「君の名は。」の映画だ。
当時この映画が公開された時の盛り上がりは凄かった。
そんな盛り上がりを横目に私は「こんなに盛り上がっているけど、いつかはテレビで放送されるしなぁ。流行ってるからって観に行くのもなぁ」とか色々理由をつけて映画館には行かなかった。
身近な人に「あの映画良かったよ!!」とおすすめされても頑なに観に行かなかった。
この映画がテレビで放送された時、私は衝撃を受けた。
めっちゃ面白いやん!!
「シン・ゴジラ」は最初から最後までのコジラとの戦いはどうなるの!?というワクワク感。
「君の名は。」は映像の美しさと物語の点と点が線で繋がった時の「あっ!」っていうひらめき感。
あれだけ話題になって、映画館に行く人たちが多かったのも頷けた。
迫力ある映像や音楽、見応えのあるアニメーションの美しさ、物語の面白さ、それらを大きなスクリーンと設備がある映画館で味わいたかったと後悔してしまった。
流行りものに乗っかるのをためらった結果だった。

何故流行りものに乗っかるのをためらったのだろうか。
私が子どもの頃、学校での話題はテレビが中心だったと思う。
テレビでタレントさんが開発(?)した遊びが流行ったり、バラエティ番組やドラマ、音楽番組の話題が中心だったと思う。
私の家は夜8時からは父親のテレビの時間という暗黙の了解があり、8時からはNHKの番組を観る家庭だった。
学校で流行っていた番組は夜8時以降の番組が多かったので、当時私は学校での話題についていけず、苦労をした。
なんとなくテレビを観ているフリをして周りに合わせていたと思う。
流行りに乗れてなくて友達の話題についていけない自分が地味に辛かった。
今思えば、そんなテレビの話題についていけなかった事ぐらい…と思うが、学校という狭い世界でコミュニケーションを取るために必要な手段がテレビだったので、私にとっては重要な悩みだった。
この経験から無意識に流行りに乗る事に抵抗を感じていたのだと思う。

大人になって、ひとり暮らしを始めたとき、初めて自分でテレビを買った。
自分の好きな番組を観れる事が嬉しくて、家に居るときはずっとテレビをつけていた。
たくさんのバラエティ番組やドラマ、音楽番組を録画して観ていた。
特に24時間テレビや27時間テレビなどお祭り的な番組は、夜更かししながら観ていた。
だが、ある日ぱったりとテレビを観ることをやめてしまった。
そんなに自分が観たい番組がない事に気づいた。
結局私が観たかったテレビは、子どもの頃に自分が観れなかった、周りのみんなが楽しんでいたテレビ番組だったんだと思う。

最近は「流行りもの」を避ける事は極力やめている。
話題になっているコンテンツはとりあえず乗っかる事にしている。
最近なら何が流行りだろうか。
アニメに偏ってしまうが、「水星の魔女」「推しの子」「地獄楽」など。
やっぱり話題になるだけあって、どれも面白かった。
いしかわゆきさんの本に、流行りものは「どんな相手とも会話できるようになる幅広い知識が得られる」「共通点が作れる」という事を指摘していた。
確かにそうだなぁと思う事が久々に会った友達との会話で感じたので、これからも気になった「流行りもの」には積極的に触れていこうと思う。
勿論、人との会話のきっかけ欲しさだけでなく、コンテンツそのものを楽しむ事も忘れずに。


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