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好きなお祭りの屋台は「東京コロッケ」

お祭りの屋台で一番好きなメニューはなんだろうか。
かき氷?焼きそば?たこ焼き?フランクフルト?
私は「東京コロッケ」と答える。

「東京コロッケ」と言うと、あまり馴染みがないのか、「それ、なんやねん」という反応をされることが多い。
「東京」と名前が付いているから東京のフードだと思っていたら、関西のごく一部地域で親しまれているフードらしい。
同じ関西圏の人でも通じないこともある。
コロナ禍になってからは、お祭り自体が開催されず、もう久しく食べてないが、子どもの頃から夏と冬に近所のお祭りで食べる「東京コロッケ」が好きだった。

「東京コロッケ」は、じゃがいもを潰して小さく丸めた塊を6~7個、串に刺し、油で揚げた食べ物だ。
揚げた後に串カツのソースみたいなものをつけて、パクっとその場で食べれるお手軽な屋台メニュー。
特に変わった特徴が何もないが、素朴な味がクセになり、何本でもペロッと食べれてしまう。
子どもの頃は1本100円ぐらいで、食べやすく、地元のお祭りでは長蛇の列を作るぐらいダントツで人気な屋台だった。
全国区な屋台だと思っていたが、大人になって、たまに話題に出すと、地元以外の人間には全く「東京コロッケ」が伝わらなくて衝撃を受けた。
なぜ「東京コロッケ」と呼ばれるのかは分からない。
毎回「東京コロッケ」を思い出した時に色々調べてみるが、あまりはっきりしたことが分からない。
なんかよく分からないけど、地元に昔からあった屋台フードだ。

去年は久々に「夏祭りを開催!」というチラシを見て、実際に行ってみた。
大人になってから夏祭りに行く機会は減ったが、コロナ禍で完全にお祭りがなくなってしまい、どこか寂しい気持ちも抱いていた。
あたりまえに毎年開催されていたイベントが、いざなくなると、あんなに寂しいもんなんだなと思った。

実際に当日、お祭り会場に行ってみると、ものすごい人の量。
どの屋台も長蛇の列。
地元のお祭りであんなに人を見たのは初めてだった。
屋台やお祭りを楽しめる状況ではないぐらいの混み具合。
あまりにも人が多くて、すぐに引き返してしまった。
コロナどこ行ってん!!って感じだったけど、やっぱり久々のお祭り開催で、考えることは皆同じだと感じた。
やっぱり私と同じように寂しさを感じたり、娯楽に飢えてる人が多かったのだと思う。
去年は「東京コロッケ」の屋台はあったのかは確認はできなかったが、もし出店されていたら、久々にあの味を楽しみたかった。

なんでこのタイミングで「東京コロッケ」の話を書いたかというと、ポストに今年のお祭りのチラシが入っていたからだ。
チラシを見た瞬間「東京コロッケ」が頭に浮かび「食べたい!!」と思った。
思い出補正もかなりある。
やっぱり子どもの頃から食べてたものって、きれいな思い出のままで保存されてるような気がする。
だからこそ、久々に食べたときに「こんなもんか」と思ってしまう自分がいる可能性も怖い。
懐かしい思い出で置いといた方が良いかもしれないと思う自分もいる。
でもやっぱり食べたい気持ちが勝つかな。

シンプルな食べ物なので、家で作ろうと思えば作れると思うが、お祭りというロケーションでパクっと食べたい。
今年も地元のお祭りは開催される。
暑いし、人混みはしんどいけど、「東京コロッケ」があるなら行ってみたい。

※2023年8月5日、追記
お祭りに行ってきた。
ひっそりと「東京コロッケ」の看板を出しているお店を発見!
せっかくなんで食べてきた。

東京コロッケ

残念ながら揚げたてではなくて、作り置きだったので、そこまで感動はなかった。
そこまで求めるのは贅沢か!
やっぱり思い出補正が強いのかな。
でも久々に懐かしの味を堪能できたのは嬉しかった。

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