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もくもく会でのおもてなし

「もくもく会」に参加した事がある人はどれぐらい居るのだろうか。
「もくもく会」というのは複数人で集まって、自分の好きな事や、興味のある事を勉強する会のことを言う。
何をするかテーマが決まっていたり、自由だったり、色々なもくもく会がある。
同じ目的の人が集まるので、モチベーションの維持や、分からない所を教え合ったり、情報交換などの交流の場にもなる。

私もコロナ前はもくもく会によく参加していた。
「connpass」という勉強会を支援するサイトがあり、そこから近場のもくもく会を探して、土日に参加していた。
自分が勉強したい事を持ち込み、黙々と勉強をする。
たまに主催の方に話しかけられたり、常連さんや隣に座った人と雑談をする。
今思えば通っていた理由は、同じ様な立場の人達が集まるコミュニティに所属して、ひとりじゃないんだという安心感が欲しかったのだと思う。
相談にものってくれたし、技術面で分からない所は教えて貰ったり、アドバイスも貰った。
ぶっちゃけ、勉強をしに行くというよりは交流の方がメインだった。

もくもく会を主催する側に立った事もある。
「主催をした」というと大げさに聞こえるが、正しくは「会社が開催するもくもく会のお手伝い」というポジションだった。
当時在籍していた会社の先輩が人に教える事がとても上手く、本人も大好きで、その延長で開催された。
勿論、会社の宣伝や、もくもく会に来てくれる人で良い人がいれば採用したいという会社側の思惑もあったが、外部の人と積極的に交流をしようというイベントだった。
参加してくれた人とお菓子を食べながら勉強をして、そのついでに交流をするという2時間ぐらいの会だった。
平日の19時以降に開催したもくもく会としては、たくさんの人が参加してくれていたと思う。
IT系の会社が主催しているもくもく会なので、参加してくれた人は、会社員でエンジニアやデザイナーをしている人、フリーランスで活動している人、これからエンジニアやデザイナーになりたい人、趣味で色々作りたい人、本当に様々な肩書きの人が参加してくれた。
メインは各自持ち寄った内容を黙々と勉強する事だが、主催者側の人間としてはゲストに気を配らなけれなならない。
邪魔にならない程度に声をかけてみて「今日は来てくれてありがとうございます!」からのちょっとした雑談をしてみたり。
どうしても常連さんが居たら話が盛り上がってしまうので、新規で来てくれた人達の居心地が悪くならないように配慮したり。
勉強で悩んでいる様子があれば、何か助けにならないか声かけしてみるなど、やる事はたくさんあった。
ゲスト側の知識がレベルが高すぎて、自分が何も役に立たない事もあったが、出来る限り対応をした。
次も来たいと思ってもらえるもくもく会を目指していた。

参加者の傾向としては「今からIT系の仕事を目指します!」という方が多かった印象だった。
あとはフリーランスの方や趣味でという方。
印象に残っている参加者として、別の仕事をしているけど、アプリを趣味で作ってみたいという年配の男性。
プログラミングなどは一切やったことがなくて、本当に未経験だったが、勉強しながら現在制作中との事だった。
ほぼ毎回参加をしてくれていた。
年齢を重ねても、楽しみながら新しい事にチャレンジする姿がとても眩しく感じた。
色々な悩みを聴いたり、勉強方法についてアドバイスをしたりした。
自分も色々と迷いながら、悩みながら、勉強していたなぁという初心の気持ちを思い出す事が出来た。

この経験でもくもく会や勉強会を主催している人がどれだけ大変な思いをしているか分かった気がする。
私たちの場合、会社のオフィスで開催していたので、場所代はかからず、用意するものはお菓子ぐらいだったが、会場から何まで準備をしている人達は大変だと思う。
イベントが始まれば全体を見渡し、何かあればフォローをする必要がある。
来てくれた人に満足して帰ってもらうイベントにする事は、想像以上に難しい。
もてなす側のマインドが試される。
あの時来てくれた人が少しでも楽しいという気持ちを感じてくれていたなら、とても嬉しい。
もう絶対に主催者側に立つことはないが、また機会があれば、参加者としてもくもく会に参加したい。

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