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新卒の就職活動は辛い

マクドナルドで隣の席にいた大学生の二人組がPCの画面を見ながら、就活でSPIが、面接が、自己PRが、就活課で相談が…と不安が声から滲み出ている会話をしていてた。
ひとりは楽観的に「どうにかなるよー!」というタイプだったが、もうひとりが「もうダメだよ…」と昔の自分を思い出すタイプ。
始める前から気持ちが負けている。
懐かしい気持ちと、分かるよ…今不安でいっぱいだよね…という気持ちになった。

新卒での就職活動はあまり思い出したくない。
私の新卒での就活時期はまだ学生の立場が弱くて、こちらが会社を選ぶという選択肢はなかった。
履歴書は手書きが良いと言われて、1枚ベースを作成し、トレース台を使って手書きで大量生産していた(※無駄な努力)
自己分析しても自分が分からない。
エントリーシートも自分の強みや会社でどう貢献できるかを書けと言われても、学生に何ができるかなんて分かるわけない。
就活時のメイクはナチュラルメイクが良い!顔写真は写真屋さんに撮ってもらったほうが良い!見た目から勝負が始まっているよ!これも嫌なぐらい言われた。
会社説明会はすぐ埋まるから早めにエントリー!
質疑応答の時はなんでも良いから印象を残す。
SPI対策は入念に!
これを全部しないと良い会社には入れないぞ!!
内定が取れずに自己肯定感が下がる一方。
自分が世間からいらない存在に思えてきて、涙を流す日もあった。
今思い返してみると、就活ビジネスに踊らされていた感は半端ない。

偉そうに学生に説教をしていた社会人たち。
さぞかし仕事もできて、気遣いもできる立派な人間が多いのだろうと思ってたが、現実は違った。
もちろん優秀な「この人みたいになりたい!!」と思う人にも多く出会ってきたが、どちらかというと「この人みたいになりたくない…」という人が多かったように思える。
とくに新卒で入社した会社は後者のほうが多かった。

少し社会人経験を積んだ後の転職活動は、新卒の就職活動と比べたら楽な気がした。
学生の時はこちらの立場が弱すぎて、人間として相手をしてもらえなかったが、社会人を経験すると、あら不思議。
まぁまぁ相手にしてもらえる。
少なくともこちら側にも選ぶ権利はあるんだぞ!というスタンスでは臨める。
履歴書も職務経歴書もPCで作成して、コンビニで印刷。
手書きなんてしなくて良い。
写真も自分のスマホで背景の壁が白い所で写真を撮り、少し加工してから、「コンビニ証明写真」を使って印刷。
200円で済むので、追加で必要になったらコンビニに駆け込めば良い。
今まで面接で「安そうな写真を使ってますね」なんて指摘されたことなんてない。

歳を重ねて振り返ってみると茶番だなぁと思うことも多い。
だが何も持っていない真っ新な学生が、お金を貰いながら社会人としての基礎や仕事の取り組み方を教えてもらえるチャンスでもある。
私も新卒で入社した会社は昭和感が漂う古い体質の会社だったが、社会人としてのマナー、振る舞い、仕事の進め方、空気の読み方は教えてもらった。
就職後すぐに成果を出さなくても時間をかけて会社が育成をしてくれた。
なんだかんだ文句言いながらも私は新卒採用の恩恵を受けた人間ではある。
その恩を返す前に辞めてしまったが…。

就活なんて運と縁が大きいから、決まらなくても落ち込まないで、ぐっすり寝て、美味しいものを食べて、友達と愚痴をいっぱい喋って、体と心を壊さない程度に活動すれば良いんだよ…と昔の私に言ってあげたい。
とにかく焦るな!
決まればどこでも良いと投げやりにならない。
ちゃんと自分の頭で考えて、納得した上で決めることを大事にしよう。

そんなことをお隣さんの就活トークを聞きながら思ったのであった。

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