【映画】モリのいる場所
モリというのは、画家の熊谷守一のこと。熊谷守一は97歳まで生きたが、晩年の30年以上はほぼ家の敷地から外に出ることはなかった。
映画「モリのいる場所」は、そんな熊谷守一の晩年の姿を描いた様子が描かれている。熊谷守一役を山崎努さん、妻の秀子役を樹木希林さんが演じている。日課の庭の観察をしたり、2人で囲碁を楽しんだり、夜にはアトリエにこもって作品を作ったりと終の住処で、マイペースに生活する熊谷守一。それを支える妻秀子。そこに、多くの人が出入りしていて、ある日、そんな熊谷の家の横に、大きなマンションが建つことになり、、、という話。
30年以上も、自宅の敷地から出ないというのはなかなか考えられない。というかあり得ないだろう。この世の中のコロナの状況でもまったくの閉じこもりきりは難しい。そんな生活のなにが楽しいの?と思う人も多いかもしれない。
もちろん身体の調子もあって出られないこともあったのだろうけど、熊谷は望んでそのような生活をしていたようにも思う。庭で、植物や生き物を観察したり、季節の変化を感じる。そんな当たり前のことを、たいせつに生きていた。決して多くは望まず、足るを知っていた。
ネット社会になって、多くの情報を得られることによる恩恵は多くあるだろうけど、自分とは関係ないものにも影響を受けやすくなったような気がする。会ったこともないだれかと比較したり、変な承認欲求にまみれて疲れたり。
熊谷守一まで極端な生活を望みはしないが、自分の価値観でちゃんと人生を生きていきたいなと思った。山崎努さんも樹木希林さんもピッタリな配役。
「モリのいる場所」は2021年1月時点で、アマゾンプライム会員なら無料で観られます。よろしければ。
モリのいる場所 [DVD] https://www.amazon.co.jp/dp/B07GYSP8JK/ref=cm_sw_r_cp_api_i_D8QJG51349CDZRQ72CVB
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