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修羅場、なんでいつもこうなるんだろ
前回のnoteはこちら。
「魔が差した」という他ない。
前回までのnoteに登場していた男性、つまり元彼の、
おそらくセフレだと思われる女性に、
SNSのDMにてコンタクトを図った。
突然見知らぬ女(私)からの不躾な連絡にも関わらず、
丁寧に対応してもらった。
お互い淡々と、質疑応答を進めていく。
「私たち、交際時期が被ってたのかもしれませんね」
…
交際時期…?私と彼が付き合ってる頃も、
セフレ関係が継続中だったってこと?
…いや違う。
この女性もまた、当時。彼の彼女だったのだ。
二股…
浮気されたり、奪われたりはあったけど、
完全に同時進行でどちらも本命というのは初めての経験だったもので、狼狽えた。
「文字だけだとわからないこともあるので、
今日、会いませんか」
と言われた。
行き先は、おそらく元彼の行きつけである、新宿ゴールデン街のバーだった。
一人では心細かったので、信頼できる友人を連れて行った。
この友人は、
私が元彼と出会ってから現在までの全てを把握してくれている。
恋敵と初対面…
また一つ、人生で貴重な経験をしてしまった。
イメージとはだいぶ離れた女性だった。
数奇なことに、私たち「2人の元カノ」は名前が同じだった。
とても珍しい名前なのに。
彼は既婚者ではないものの、認知している子供がいることを知った。
そんなこと、聞かされてなかった。
おそらく彼は最初から、私と真剣に付き合うつもりなんてなかったのだろう。
同じ名前同士、彼について知っていることを開示し合い、様々な事実を知った。
私の父親みたいな存在になっている友人が
「耐えられない。吐き気がする」
というので、お会計をして一緒にお店を後にした。
帰宅してから、元彼に電話をかけた。
昨日の午後まで一緒に寝転がっていた人だ。
彼は、最初は二股を認めなかった。
それどころか、私が相手の女性からあれこれ聞いたことに対して、
「かなり引いている」と責められた。
電話のほとんどの時間は、二股の話ではなく、
私の行動に対する叱責だった。
彼は割と淡々とした口調だった。
私はもう、子供をあやすようなお母さんみたいな話し方になっていた。
逆ギレ・ふてくされた彼は、
「あなたのことは二度と好きになることはありません」
と言い放った。
電話は終わった。
数十分してから、相手の女性から連絡が届いた。
「とても大好きでした。
でも間違えてしまいました。
本当にごめんなさい。」
彼からこんなメッセージが届いたという。
さっきまで私と電話をしていた彼は、私にそんな本気の言葉は一つも投げかけてくれなかった。
二股ではなく、私が寄り道だったんだろうなと悟った。
そうしてそのまま、そのことを彼に伝えた。
また彼からの電話があって、
結局朝方6:30まで話していた。
正直、5:00を過ぎたあたりから記憶がない。
なんで話してたかさっぱり思い出せない。
ただ、1回目の電話とは打って変わって、
彼はずっと泣いていた。
「どちらが上だとか下だとかなかったんです、
どちらも本当に素敵な人だったからこそ、
最後まで手放すことができず、
こんなことになり、
2人を傷付けてしまいました。」
不思議なことに、怒りはなかった。
涙もこぼれなかった。
自分のことのように思えなかった。
別れたのはとっくの前だけど、
だって前日の午後まで一緒に寝転がってた人だから。
彼を許すだとか、受け入れるだとか、
友達としてやり直すのかとか、セフレを継続するのかとか、
全く何も考えていない。
想像がつかない。
通話の中で本人にも伝えたけど、
そもそも私はセフレが似合う性分じゃない。
向いてないと思う。
今回のことがあってもなくても、
もう次回からはケリをつけようと考えていた。
私はいつの間にか眠っていた。
7:30、ご丁寧に彼からのモーニングコールがあった。
彼は朝まで職場に居続けてたと言っていたはずだが、
そのまま眠らず職場に残っていたんだろうか。
母や友人や同僚にこの出来事を報告した。
ほとんど誰も慰めてくれなかったし、
驚いてもくれなかった。
「そういう人だって、最初からわかっていたでしょ」と。
浮気やワンナイトくらいはあるだろうなと思っていたけれど、
二股なんて同時進行ができるような器用な人だとは思っていなかった。
1時間しか眠れなかったけど、ちゃんと起きて仕事に行った。
休憩時間は、昨夜の通話の録音を聞き返しながらエナジードリンクを飲んだ。
食べ物は何も喉を通らなかった。
私が寝てしまう前1時間分が一番重要な話をしていた気がするが、
寝ぼけた私はもうその時間録音さえしていなかった。
なんて話してたんだっけ…
仕事が終わって、気が抜けた。
昨夜は色々あれど、常に誰かしらと話をしていた。
だけど今日は一人ぼっち。
突然の孤独が襲ってきた。
恋愛で「死にたい」と思ったことは何度もあったが、
それらはいつも怒りと苦しみに塗れていて、
衝動的な感情だということもわかっていた。
希死念慮は真っ赤のはずだった。
燃えたぎる、赤色だった。
今は、淡い…そう、淡くて淡い水色だ。
風が吹いた瞬間、ふらっと自分がいなくなりそうな、
そんな景色が浮かぶ。
あんまり、まとまらない。
続
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