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出雲国放浪記【第2話】神話と蕎麦 木次線ラプソディ

ども、ゆさっちです。

久々にゆっくり時間を取って、出雲国を巡る旅。
前回は今回乗車する木次線の入口となる備後落合駅での素敵な出会いの模様をお届けしました。

今回は備後落合から木次線を日本海側へと向かう旅です。

列車は備後落合を出ると、まもなく島根県へ入ります。

島根県最初の駅、三井野原(みいのはら)駅は、JR西日本で最も標高の高い駅(727m)、この駅と次の出雲坂根(いずもさかね)駅の間に全国でも珍しい3段式スイッチバックがあります。

この2つの駅間は標高差が大きいため、直行で結ぶことができず、振り子が1往復半するような3段式のスイッチバックでクリアしています。
お借りした図で示すとこんな感じです。

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列車は最初のスイッチバックポイントに入っていきます。
これから折り返す線路が近づいてきました。

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折り返し地点に着くと、運転士さんは反対側の運転席に移ります。

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後ろからの眺めです。
右側が今、降りてきた線路、折り返して左側の線路を降りていきます。

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出雲坂根駅、単に列車の停車場ではなく、この駅自体が2つめのスイッチバックポイントなのです。

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2回目の方向転換で3段式スイッチバックを抜けていきます。

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列車は、今日最初の目的地、出雲横田(いずもよこた)駅に到着します。
大社造りというのでしょうか、神話の里にふさわしい風格のある駅です。

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ここでお目当ては、八岐大蛇(やまたのおろち)伝説で有名な素戔嗚尊(すさのおのみこと)の奥さん、奇稲田姫(くしなだひめ)を祀る稲田神社にお参りすることと、そこで供されるおそばを食べることなのです。(´∀`)

稲田神社までは2km以上ありそう、膝の悪いゆさっちが歩いていけそうな距離ではありません。

レンタサイクルの看板はあれど、事務所がどこにあるのか判りません
(´∀`; )

駅前の観光協会で聴いてみましょう。

ドアを開けると「こんにちはー!」
はじけるような明るい声と笑顔で素敵な女性が迎えてくれました。

この方はマリアさん。
観光案内所の方です。
よその地域のご出身ですが、この出雲の地に移住されて、地域の魅力を発信されていらっしゃいます。

マリアさんはレンタサイクルの受付のある、雲州そろばん伝統産業会館に案内してくださり、受付のかたに紹介して下さいました。

お二方には、全国をふらふら乗り鉄の旅をしていること、今回の旅のこと、とりとめのない話を聞いていただきました。

そして観光案内所のブログにこのnoteをリンクしていただいたのは、前にお話したとおりです。

さあ、出発!
自転車に乗るのは30年ぶりかな?(´∀`; )
稲田神社への道はじんわり上り坂、日頃の運動不足が応えます。

やっとこさ・・・・着きました。(´∀`; )

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この神社は前述したとおり、素戔嗚尊の妻、奇稲田姫を祀る神社です。
奇稲田姫が八岐大蛇のいけにえにされかけてたとき、素戔嗚尊が「結婚さしてくれるなら助けるよん」とかってでて、八岐大蛇を酔っ払わしたうえでめためたに切り刻むという、結構エグい手法で勝利をおさめヒーローとなったのは有名(?)なお話。
それほど大きくはない質素な神社ですが、シンとした境内にはスピリチュアルな雰囲気が漂います。

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この神社、実は社務所で美味しいおそばが食べられるんです。
割子そばを注文しました、ででん!

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もう新そばの季節なのかな?
一口、おそばを口に含むと清冽なそばの香りが口いっぱいに広がります。
コシがあり、つるっとした食感ですが、殻ごと挽いているのかゴツゴツした表面で、それがまた食べていて楽しくなりますね。
おにぎりは地元の仁多米、しかも天日乾燥、これまたうまい!
米と蕎麦にはうるさい東北人ですが、感動ものでした。
ごちそうさまでした。(´∀`)

出雲横田の駅に戻り、観光案内所にご挨拶に行くと、マリアさんは「奥様に」と手作りの素敵なアクセサリーをくださいました。

この地でも出会いと触れ合い、いい思い出ができました。
さあ、また車上の人になります。

次に下車したのは、隣の亀嵩(かめだけ)駅

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ゆさっちがこの駅の存在を知ったのは松本清張の『砂の器』という作品。
この作品の中でキーポイントとなる駅なのです。(ネタバレになるので詳しくは触れません)
映画化され、丹波哲郎さんと千葉県知事の刑事のコンビが印象に残っています。

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この駅で下車したのは『砂の器』だけではありません。
この駅はおそばやさんが入っていて、これがまたうまいんですよ。
4年ぶりの来訪です。
オーダーは月見の山かけ。
ででん!

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おなじ奥出雲のそばでありながら、先ほどの稲田神社のおそばとはまた違った個性があります。

すこしぼそっとした粒子感とでこぼこのないフラットな食感。
やはり、蕎麦の香りは鮮烈です。
これもうまいなぁ。(´∀`)

次の列車まで小一時間、駅の周りを散策して時間をつぶします。

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さあ、列車がやってきました。

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もう少し木次線沿線を巡ってみたかったのですが、早めに出雲市について買い物をする必要が出てしまったので、出雲市駅まで直行します。

で、唐突に出雲市の夜です。(´∀`; )
出雲市はこの旅の拠点、ここに2泊します。

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何はともあれ、ビールとごはん(´∀`)

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これこれ

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地魚のお造りに

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宍道湖のしじみの酒蒸し

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山陰と言ったらのどぐろでしょう(´∀`)

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この土地ならではの美味・珍味に盃がすすみます。

明日の行程も楽しいところばかり、ふわふわした酔い心地で明日の旅に想いを馳せていました。

(つづきます)

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