失恋を乗り越えるサイクル
あなたは今、恋をしていますか?
この記事は、絶賛恋愛中の人にとっても、そうでない人にとっても、恋人との別れに傷ついている人にとっても、お守りのように機能するあたたかいお話です。
恋人と別れることは大きな痛みを伴う。
どちらに非があったとか、どちらから振ったとか、細かいことはもはや関係ない。
失恋は、カップルとしての2人の未来がその時を以て消えていくという喪失経験なのだ。
死と死期の研究の先駆者、エリザベス・キューブラー・ロスによると、死の受容過程には次の5段階があるという。
わたしは、自身の経験や友達の話から、失恋の受容過程もまた、この5段階に当てはめられるのではないかと考えている。
失恋を乗り越えるサイクル
①否認
最初に“別れ”という事実を突きつけられた時、
「まだやり直せるのではないか」
「これは一時的な喧嘩に過ぎない」
などと、受け入れ難い気持ちになったことはないだろうか。
これは、失恋の受容過程の最も初期段階である否認に値する。
②怒り
恋人との別れが確定し、とぼとぼと街を歩く。
こんな時に限って、幸せそうに腕を組むカップルの姿が目に入るのだ。
「イチャイチャしてんじゃねーよ!」
「なんで自分だけこんな思いをしないといけないのか!」
口には出さないにしても、失恋後に周囲に対してこのような怒りが込み上げてくる経験をしたことがある人は多いのではないだろうか。
③取引
失恋という喪失体験はあまりにも恐ろしいものなのだろう。
恋に破れてギリギリの精神状態にいるわたしたちは、おいしいものを食べたり、友達と会ったり、趣味の時間を充実させたりと、何かにすがるような行動をすることがある。
この行動は、“自分には恋愛以外にも幸せを感じられる対象はあるのだ”と確信するための取引と考えられるのではないだろうか。
失恋を経験しながらも平然とした顔をして日常生活を送らなければならないわたしたちにとって、必要な時間と言えるだろう。
④抑うつ
おいしいご飯や、友達と会う時間、趣味の時間は、一時的な特効薬にはなるかもしれない。
しかし、心にぽっかりと空いた穴は簡単に埋まることはない。
わたしたちは試行錯誤の末に、“失恋の痛みをごまかすことはできない”と悟り、喪失感に絶望するのだ。
仕事も食事も、日常生活の全てが手につかなくなることもあるだろう。
やはり、失恋という喪失体験を乗り越えるにあたって、抑うつ的になることは避けられないのだと思う。
⑤受容
①〜④の段階を経て、わたしたちは失恋を“避けられない運命”として受け入れる準備が整うのではないだろうか。
そこで初めて、心に安らぎを得るのである。
「これもひとつの経験だった」と、失恋という喪失体験を受容し、乗り越えて生きていくための精神状態に落ち着くことができるのではないだろうか。
サイクルの速度
恋に忙しいわたしの経験においては、相手と親しくしていた期間が長いほど、①〜⑤の段階を経るのに時間を要すると感じている。
例えば、出会いから別れまで2ヶ月も無かったであろう某IT経営者とは、受容の段階に行くまでに2週間もかからなかった。
一方で、1年近く付き合った挙句、とんでもない別れ方をしたゴミカスとの失恋の傷が癒えるまでは、1年以上の時間がかかった。
また、たくさん恋をして経験値が上がるほど、失恋を乗り越えるサイクルの速度が早くなっていくことを実感している。
いくつかのパターンを学習することで、「こういうこともあるさ」「さあ、次!」と前を向くまでにかかる時間が短縮されるのだ。
やっぱり恋愛ってゲームみたいだなあ…。
まとめ
あなたは今、恋をしていますか?
失恋を乗り越える5段階を頭に入れておくことは、絶賛恋愛中の人にとっても、そうでない人にとっても、恋人と別れようとしている人にとっても、失恋をして傷ついている人にとっても、お守りのように機能するものだと考えている。
どんなに辛い別れだったとしても、失恋は必ず受容できる時が来る。
それを知っていること自体が、上手くいかなかった恋を乗り越えようとする時や、恋の一歩を踏み出して幸せを見つけに行こうとする時のひとつの手助けになるのではないだろうか。
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