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読書日記.16「なぜあの人の解決策はいつもうまくいくのか」

システム思考を勉強したく、この本を手に取りました。

なぜあの人の解決策はいつもうまくいくのか?―小さな力で大きく動かす!システム思考の上手な使い方 https://amzn.asia/d/dgnIFI5

【概要】
・外部からの刺激を受容して対応するのでなく、変化を予期し、先手を打って対応する力、望ましい変化を自分たちの手で創る力が必要になってきている

・システム思考は、問題を発見し、関係者で認識を共有することで、真に効果的な働きかけを作り出す力を与えてくれる
┗自分のメンタルモデルを認識し、お互いのメンタルモデルを理解して全体像の理解を深め、結果、効果的な働きかけを一緒に考えられる

・各人や各組織がいくら「個別最適化」を図ろうとしても、全体を解決することにはならない(複雑に絡み合っていらため、局所に手を打っても、こちらを立てればあちらが立たずな結果に…)

・構造を見極め、構造に働きかける
→単発の出来事として考えずに、パターンとしてとらえ、そのパターンを生み出してる構造を理解することで、構造に働きかける

「個々のできことは、あるパターンのスナップショット」
→時系列変化パターンでパターンを明らかにし、その構造をループ図で考える

・人を責めない、自分を責めない
┗誰がその立場にいても、構造が変わらない限り同じ問題が起きる。だから、構造がどうなってるか考え、構造を変えてこう

・適切な問いが大切
「その問題は解決すべき問題なのか?」「本当の問題はなんなのか?」「本当に守るべきものはなんなのか?」

・「何をどのように変化させたらいいのか」書き出してみる
例: 「お客さんに丁寧な対応をさせたい」「明るい職場にしよう」などはわからない

・変えたいもの=「変数」
┗現状と望ましい状況をくらべたとき、「いつまでに」「何が」「どのくらい」変化しているか?
「〇〇が増える/減る」など変数の望ましい変化を描く。

➀時系変化パターン
➀の具体

・つながり方に注目
→変化の方向が同じか、逆か?

・ある方向にどんどん進む自己強化型ループ
・ある目的に収束/ある幅で安定を保つバランス型ループ

自己強化型ループ
バランス型ループ

・ループ図を書く時
➀変数は最低2つ
┗変数は名詞でおく。変数が増減した場合望ましいか望ましくないかわかるような表現で(×上司の機嫌)
➁矢印(原因の結果)
┗相関関係でなく因果関係
➂矢印の種類(同と逆)
➃自己強化型かバランス型か

ループ図作成のステップ

・ループ図を書くコツ
➀自分が変えたいと思っている変数をなるべく書き出す
➁自分が変えたい重要な変数を中心に置き、「それに影響を与えるものは?」「それが影響を与えるものは?」とつながりを広げていく

何が制約要因か、どのような強さで因果関係が繋がってるか一歩踏み込む必要

・よくあるパターン

➀成長の限界
→サイドブレーキがかかり上手く以下ない時は、アクセルを踏むのでなく、サイドブレーキを見出して、はずすのが大事
➁短期と長期のアンバランス
→急いで目の前のすぐに解決してくれる解決策に飛びつくのでなく、評価軸を長期にもて
➂問題のすり替わり
→対処療法を避け、根治策に徹せよ
(対処療法が起こす「副作用」を見つけ、副作用を起こさないようにすることで根本解決がとれるようになる)
➃対処療法を避け、本当の問題を直視せよ
➄少しくらい、じわじわと悪化する

・絶対的な目標を持て
→目標の基準やレベルを恣意的に動かせるものでなく、絶対的目標をもち、こだわる。
・目標を安易に下げないため、「評価基準を外に持て」
→品質基準を顧客の要求事項に合わせたり、トップ企業の基準をベンチマークするなど

勝ち組はますます強くなる

・ループ図を描く目的は、あくまでも望ましい変化を起こすために、構造のどこにどう働きかけたらよいのかを考えること。(=レバレッジ・ポイント)

・レバレッジポイントは多種多様
➀変数(パラメータ)数値を定める
┗あまり効果の大きくない介入点。問題の根本的な原因や構造に働きかけるのでなく、その表層を変えるだけの小手先の取り組み
➁物理的なフロートストックの構造。
┗計画段階が決め手(都市の交通用網をどうデザインするか等)
➂情報のフローの構造、現実を「見える形に」する
┗玄関に電気メーターがある家の方がない家より消費量が30%少ない
➃ルールやインセンティブ
┗行動の促進と抑制
➄目的「何のために?」を自問する 
┗そもそもなぜ成長したい?何のために存在している?
➅前提となってあるパラダイム
┗社会通念や常識

・一歩引いて全体像を見る、要素のつながりをたどることで一見遠いが効くポイントが見つかる確率が高まる

すでにある成功を探す、これからうまくいきそうなものを探す
足を引っ張る構造を見出し、それを弱める
悪循環を好循環にひっくり返す
縁の下で「予防保全」を行っても誰もお礼をいわない(火消し組織風土ループ)
指令だけでは動かない

システム思考の効用➀人や状況を責めない、自分も責めないアプローチ
→「どのような構造が、この問題パターンを引き起こしているのだろうか?」と自分との対話をしたり、組織での話し合いをすること。「なぜ自分はこのように考えるのだろう?」とカウンセンリグのように深く内面に入るのでなく、「自分がこのように考えることで何に影響を与えている?」「何の影響をうけて、自分はこのように考えている?」と自分の思考や行動をシステムの一つの要素として、構造の全体像と要素間のつながりや相互作用を広く考えていく。

システム思考の効用➁視野を広げ、従来の思考の境界を乗り越えられる
→認知の大切さ、「潜在的なあるべき状態と、実際に認知された状態」を区別する

システム思考の効用➂無意識の前提を問い直せるシステム思考の効用➃問題解決に役立つ時間軸を考えられる
→良くなる前に悪くなる

システム思考の効用➄問題解決につながるコミュニケーションが可能に
→「全体像として何を伝えたいのか」ではなく、言葉尻や役職や人間関係に目が行き、「言葉により伝えたいもの」に目がいかなくなることも
・人よりも問題に集中
→自分の思い通りに部下は動いてくれないというじょうしには、「まず、自分の立場からループ図を描き、今度は部下の立場からループ図を書け」といい、部下と一緒にそのループ図を確認して、修正するのをすすめる

・最強の組織をつくる

過去の意思決定の成功や失敗を振り返ることで、将来の意思決定と行動をよりよいものに(シングルループ学習)
振り返りで過去の意思決定の質だけでなく、意思決定を生み出す戦略、その前提の無意識の前提を問い直すプロセスで、創造的変化をもたらす(ダブルループ学習)

・聴くことが基本
→学習する組織を構築するには、3つのスキルが必要。
「複雑性の理解」「内省・探究型コミュニケーション」「志」
・ありのまま聴くのは、一時的に脇に置くこと

・組織の外を見よ
→学校や病院がどのような役割を果たし、あるいはこれから果たすべきかということがわかってはじめて、効果的で本質的な組織改革ができる。
・既存のリーダー像は通用しない
→組織の肥大、複雑化のため。優れた船長でなく設計者。複雑なシステムの構造を理解し、システムを的確に設計し、システムそのものの改善を設計する設計者

◾️システム思考七箇条
➀人や状況を責めない、自分を責めない
➁できことではなく、パターンをみる
➂「このまま」のパターンと「望むパターン」のキャップを見る
➃パターンを引き起こしている「構造」を見る
➄目の前だけでなく、全体像とつながりを見る
➅働きかけるポイントをいくつも考える
➆システムの力を利用する

システムの特徴4つ
ストックは必ずフローによって変化する
どちらが優勢?
非線形的変化(雪だるま式の増減)

・システム思考は、フローとストック、フィードバック、時間的遅れ、非線形的関係から、複雑な動きを示す。要素の繋がりからシステムがどんな構造を持っているか捉えることは、うまく付き合う第一歩目。

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