〜地球の真裏へ〜【南米周遊紀 no.1】
5/12/2022ミャンマーの情勢の悪さと冬に入ってきた北半球の西回りを諦めた僕は地球を東回りに変更しようとタイのバンコクから日本の真反対ブラジルに向かおうとしていた。これから暖かくなる南半球に移動した方が冬服を持っていない僕にとっては都合が良かったということと、絶賛ワールドカップ期間中であったということからサッカー大国でみるワールドカップは面白いんじゃないかと思って最初にブラジルに行くことに決めた。なんといってもこの時日本はドイツとスペイン相手に金星を上げてグループリーグ突破を決めていた。もし、クロアチアに勝てばベスト8で日本対ブラジルが実現するという1日本人サッカーファンとしては見逃せない試合が実現しようとしていたのだ。その試合をブラジルで日本のユニフォームをきて応援してやろうという狙いがあって、バンコクから飛行機に乗った。トランジットとして成田、LA、マイアミを経由したのだが成田→LA移動中の機内にいなきゃいけない時間と重なって日本対クロアチアは見れなかった。勝てるだろうと思って機内でWi-Fiを買わなかった。しかし、LAにつきマイアミ行きのゲートに移動してWi-Fiを確保して日本の試合結果を確認しようとした時、アメリカ人のおじさんに話しかけられ「日本惜しかったな」と言われた。おい、何確認する前に言っちゃってんの。そんな感じであっさり僕のワールドカップは終わった。日本対ブラジルという夢のカードがワールドカップで実現することはなかったが、ブラジルが優勝すると賭けていた僕はブラジルの優勝をブラジル人と見届けてお祭り騒ぎしたいという目的を持って気持ちを切り替えてマイアミからサンパウロ行きの飛行機に乗った。
6/12/2022 バンコクから42時間4本のフライトを終えて遂にサンパウログアルーリョス空港に辿り着いた。想像とは違って雨がかなり降っていて半袖半ズボンで過ごすにはまだ寒い。サンパウロでは、母親の高校時代の同級生の家に居候させていただく予定だったので荷物をピックアップして空港出口に向かう。ブラジルについてまず思ったのがブラジルは観光客に全く優しくないということ。というのも大半の国は空港でsimカードを買えばその場でインターネットを繋げることができるのだが、ブラジルは納税者番号制度があり、インターネットでバスを買うのにもsimを適用させるのにも納税者番号が必要なのだ。もちろん持っていない僕は母親の同級生(以下あんこ)の納税者番号を借りた。またこの国は全くと言っていいほど英語が通じない。英語が話せる人に会ったらほぼ奇跡だ。せっかく東南アジアでの生活を経て英語がましになった僕にまた大きな壁が現れた。無事にあんこと空港で落ち合えてバスと電車を乗り継いで家に向かう。この時驚いたのがブラジルの交通機関の安さと発展度合いだ。東南アジアはタイを除いてまだまだ発展途上で電車がなかったり道路も綺麗に舗装されてなかったが、サンパウロとんでもなく大都会。めちゃくちゃビルが建てられていてバスも電車も全て同じカードで乗れる。1回の乗車4.4R$(日本円で112円)。しかもメトロはどこまでいっても値段が変わらないのだ。東南アジアの田舎で3ヶ月生活していたのでどこか上京した気持ちになった。無事に家に辿り着いたあんこと僕はお昼ご飯を食べに外に足を運ぶ。、、、続く