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怪魚釣りスーパースター列伝|武石憲貴|Review

おじさん、おばさん、わたし怪魚ハンター、語ります。
想像も交えているので、あくまで私見として読んでね(言い方がまずかったらゴメン)。
シリーズものになります。たぶん10人ぐらいは紹介できるかな。

プロフィール

秋田県出身、1973年生まれ。
言わずと知れた怪魚ハンター界の第一人者で、シーンの先駆者。開高健以降、不思議なほどこのマーケットは静まりかえっていたが、彼の登場により一気に活性化した。
すがすがしいまでに正規の人生から逸脱し、少しも焦らず我が道を往く。その姿勢はかっこいいし、憧れる。

メディア露出

「世界怪魚釣行記」というブログを運営しており(現在はサーバ移行し休止状態)、そこからのスピンオフみたいな形で、2009年『世界怪魚釣行記』、2014年『新世界怪魚釣行記』(いずれも扶桑社)を刊行。

BS-NHKの『ザ・プレミアム 怪魚ハンターが行く!』ではナビゲーターとして出演。タレントの水野裕子を釣り指南する役割をしばしば放棄し、自身の釣りに没頭する。
TBS『情熱大陸』(2010年8月1日放送)や、その他バラエティ番組等にも出演している。

開拓フィールド

なんといってもモンゴルでしょう。
モンゴル中央部のハンガイ山脈の谷間を流れるチョロート川(イデル川の支流)のほとりに野営し、タイメンを狙った釣行記は必読。
現地の人たちの日常のひだにもぐりこみ、酔っ払いに殺されかけたり、タルバガン(シベリアマーモット)の肉をむさぼり食ったり、バイクの後ろでサェハーン!と雄叫びをあげたりの青春群像がまばゆい。

アマゾン編(マナウスから船2隻と乗合バス2台を乗り継いだ地)もいい。
「おっさん」とのみ表記されるローカルの漁師と過ごす、ただ大物を狙うだけの濃密な時間は、言葉が通じなくても「ザ・男の友情」感が漂う。
別れの場面はコミカルだが泣ける(その後、何度も再訪することになるんだけどね)。

釣りテク

ルアーは結構ラパラ好き。カウントダウンシャッドラップでの水揚げが多い印象(気のせい?)。ジョインテッドクローも成績がいい。
本人曰く「集中しているときはキャストがピタリと決まる」そうで、後輩の小塚氏曰く「釣りが上手いので、生餌の数釣りは安心して任せられる」とのこと。
小物釣りにも嬉々として熱中する。

バックパッカー度

彼が本格的な釣り旅に出るのは2000年代からなので、1970-80年代のようなヒッピー風ではないが、確かに貧乏旅行がベースにある。
荷物を削ぎ落とし、効率的にパッキングする術は心得ている。ただし、釣具も含めてギアは決して安物ではなく、こだわりが垣間みえる。

英語がスラスラ出てくるようには管見の限りではみえない。でも何かが通じあっているんだろうな。言葉ではない何か…結局それが一番大事かも。
表に出る範囲では、結婚してからロケや取材を兼ねた釣り旅が多くなった。
最近の動向はわからない。

ビジネスマインド

サラリーマンを辞めた時点での人生設計は皆無だったのではないだろうか。初期には釣りガイドをしていた形跡もあるが、釣りを商売にする気持ちはかなり薄めだと思われる。
でもそこがいい。スーパースターたる所以だ。

バーリトゥード/VALI TUDOというロッドやウェアの販売もあったが、商業ベースにはおそらくなっていない(ロッドのほうはモンスターキスに吸収合併か?)。

例えば村田基のようなつなぎの喋りがないので、番組では寡黙に見えてしまう(いや、村田さんと話術の比較をするのはさすがに酷だけどね)。
釣りスキルの言語化も発展途上で、今のところメディアプロ向きではないと言わざるを得ない。
それだけ、大物を釣って番組を成立させることのプレッシャーが大きいのかもしれないけど。

まうしろ的ベストフィッシュ

133㌢、18.3㌔のタイメン、145㌢、49㌔のナイルパーチも捨てがたいが、個人的にはタイの巨大な淡水エイ(プラークラベーン)の捕物帖がアツい。
キンタマが竿尻にはさまり、詰めかけたギャラリーにげらげら笑われるなんて極上のエンターテイメントを現地に届けているのがイイね。きっと何年も語り草になったことだろう。
タイではジャクリットという一生の友を得ている。

まうしろ的親近感(妄想です)

人間的にはぶっ飛んでいるが、性格的にはクセがなく、よくありがちな情熱を押し売りする感じはまったくしない。
シラフよりも飲んで饒舌になるタイプかな。
たぶんいい人で、楽しく付き合えそう。

ルックスは薄口のイケメンの類で、泣き虫顔に見える八の字眉がステキ。
逆パンダ状態の顔の日焼けが毎度おなじみです。

往年のプロレスラーに例えるなら…

藤波辰巳(辰爾じゃない頃)かジミー・スヌーカ(元祖スーパーフライ)

なお、元ネタは梶原一騎のこちらです👇

*写真はブログやら何やらから借用しています。(シリーズ共通)
*敬称略です。(これもシリーズ共通)

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