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ダイエットの基礎知識④

前回、食事の順番にも気を配っていただきたいという内容を
お伝えしました。
今回は、主に食事の内容のお話となります。
では、行ってみましょう。

私たちが口にする栄養素は大きく5つあり、5大栄養素と呼ばれています。

5大栄養素

さらに「食物繊維」を足して、6大栄養素としたり、
最近では「ファイトケミカル」も足して、7大栄養素として
とらえることもあります。

◆ファイトケミカル・・・植物由来の生理活性成分
※昆虫や紫外線といった「外敵」から自らを守るために作り出されるもの。
 色素・香り・辛味・ネバネバなどの成分
◇人の健康にも寄与する可能性が示唆されており、大豆のイソフラボン、
 ブルーベリーのアントシアニン、トマトのリコピンなど。

食事の基本は、各栄養素をバランス良く摂取することです。
現代人の食事は、高脂肪・低タンパクの傾向にあります。
令和元年の国民健康・栄養調査によりますと、
成人の1日あたりの摂取量の平均は、タンパク質 72.2g、脂質 61.2gと
なっています。

『日本人の食事摂取基準(2020年版)』 厚生労働省

食べたものは、体内でエネルギーに変換されて、消費されていきます。
1日あたりのエネルギー消費量の内訳は、以下の通りとなります。

基礎代謝量   :約60%
身体活動量   :約30%
食事誘発性熱産生:約10%

※消費されなかった分が、体脂肪として体内に蓄積されていきます。

◆食事誘発性熱産生(DIT: Diet Induced Thermogenesis)
 食事から体内に吸収された栄養素が分解される際に
 発生する熱のことです。
 ※一部が体熱(体温)となって放散(エネルギー消費)されます。
  食事をした後、身体が暖かくなるのはこのためです。

1日あたりのエネルギー消費量を増やすには、
基礎代謝量、身体活動量、食事誘発性熱産生を上げることが必要です。

基礎代謝量は、体を維持するために必要なエネルギー量です。
脳や臓器の量は変わりませんので、筋肉量を増やすことが
基礎代謝量を上げることにつながります。

筋力トレーニング



身体活動量とは、仕事や運動などでの1日の活動量のことです。
仕事内容は簡単に変えられませんので、運動量を増やすことが
身体活動量を上げることにつながります。

有酸素運動の代表例:ウォーキング



食事誘発性熱産生は、食事内容によって変わります。
摂取エネルギー量に対する消費量としては、
タンパク質:約30%、脂質:約4%、糖質:約6%となりますが、
実際の食事はこれらが混合されるため、約10%程度となります。
つまり、1日の食事量の中で、タンパク質の割合を増やすことが
食事誘発性熱産生を上げることにつながります。

タンパク質を多く含む食品


人間の体を構成する成分で最も多いのは水分(約60%)ですが、
その次がタンパク質(約15~18%)です。
体内では筋肉、皮膚、爪、髪、臓器などがタンパク質で作られており、
さらに血液やリンパ液、各種ホルモンや酵素なども作り出しています。
このように人間の体は、主にタンパク質で作られています。
※肥満の方では、脂肪(約12~20%)の割合が多くなります。

食事の順番だけではなく、食事内容にも気を配りたいものですね。
タンパク質が多めの食事を摂ることで、食事誘発性熱産生を上げて、
筋力トレーニングで筋肉量を増やすことで基礎代謝量を上げて、
そして、身体活動量(主に有酸素運動)を上げることで、
1日あたりのエネルギー消費量を増やしていきましょう。



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