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ー壱話ー 青年期〜社会人


───それから時は流れ




中学になり、俺と母親は
アパートから一軒家に引っ越すことになる。

この頃には幼少期に体験していた不思議な出来事は無くなっていた。
そして俺は既に父親と母親が離婚していた事は知っていた。





「あんたのお父さんはね、一緒に暮らし始めてから本性を現したのよ」





そんな事を何度も母親から聞かされた。


離婚後、父親は母親に養育費を渡していなかった事が原因で
離婚後更に二人は揉めて
俺は父親とはずっと会っていない。
最後に会ったのは小学4年生くらいの時だったと思う。


母親はこの時から病気の都合で正社員からパートに切り替えて生活を支えてくれていた。 











──そしてまた時は流れ、俺は高校を卒業し、
就職して社会人となる。



この頃には既に、幼少期の頃の夢だった
「昆虫博士」は目標では無くなっていた。




高校卒業後は真面目に働いた。
ここでお金を稼ぐ事の大変さを学ぶ。











ー2019年ー



26歳を過ぎた頃、俺は原因不明の病にかかる。
母親の病気とは種類が違うが、今も引きずっている持病となった。
俺は何年も勤めていた会社を辞め
一年間の療養期間を取った。











ー2020年ー



そしてその一年後、一年間の療養期間と高額医療薬の効果もあり
ようやく働けるようになった為、再び仕事に就くことになった。 





そして俺はこの頃、スピリチュアルに興味が沸いていた時期があった。



ネットでたまたま人気のパワースポットが検索でかかり
息を呑むほど綺麗で美しい神社を見つけた。




(ここめっちゃ綺麗だなぁ。一度は観光で行ってみたいな〜。)‪





”‬朱天神社‪”‬(しゅてんじんじゃ)

という神社であった。




電車のアプリでルート検索をして
どれくらいの費用や時間がかかるか調べた所、
とても仕事の休みのタイミングが合わない限りはいけないな、という結論になった。
距離もかなり遠い事もあり、自分の中では行く事自体しばらく保留となった。




だが、何故か電車のアプリでずっとルート検索はしていたり、朱天神社の動画を見ていたりしていた。
頻繁にでは無いが、三年くらいはちまちまとルート検索や動画検索をしていたと思う。


心のどこかでは一度は行ってみたい、という気持ちが強かったのだろう。 











ー2024年1月頃ー



そんなこんなで時は流れ、2024年を迎えた。
俺は30歳になった。 



30歳になった俺はどんな人物だったかと言うと
一言で言えば合理的な考え方だったと思う。
物事を多角的に見て論理的に考える。
かつ、好奇心旺盛で興味のある事にはとことん取り組む。

そして趣味はネットの人達とゲームをしたり
雑談をすること。




そんな人物だと思う。
そんな性格だからか、彼女もおらず結婚もしていない。






俺は誰かといるよりも、基本一人でいる事を好んだ。






そしてこの時は
子供の時に視えていたものや不思議な体験は
‪”‬全て気のせい‪”‬だと考えていて
幽霊の存在の信用度は50%くらいかな?と思っていた。
自分には‪”‬霊感‪”‬というものが全く無いが、実際にそうゆう事は有り得なくはないだろう。
それくらいの温度感だった。




ただ、自分の知らない世界
(霊能の世界)には前から興味を持っていた。 




朱天神社には中々遠くていけないが、
霊能者の霊視的な視点で、自分の事はどう視えるのだろう?という気持ちがあり
多視点から物事を見て判断する自分にとっては良い機会だと思った。




いわゆる霊視的視点から、自分の事がどう視えるのか
また‪”‬霊能者‪”‬という者が本当に実在するのか知りたかったのだ。





俺「こうゆう所今まで行ったことないし、お試しついでに行ってみるのもありだな。」






お試しついでだと思い好奇心でネットで調べて

霊能者を名乗る、とある近場の占い師
来月(2月)の初めあたりで予約を取り
俺は自分の事を鑑定してもらうことにした。











──だがこの時
もう既に戦いがはじまっていた事を、この時の俺はまだ知らない───



⇒(次話)ー弐話ー   霊能者

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