『禁じられた遊び』 紫陽花
山紫陽花が少しずつ色を濃くしている。紫陽花が咲くと、シジュウカラの弔いを思い出す。小学生の頃、シジュウカラを飼っていて、その世話は私の役割だった。鳥籠に敷いていた新聞紙を取り換えて掃除したり、庭のハコベを摘んでの餌やり、飲み水を用意するのも。
その世話が少し億劫になり、それを怠ったある日の午後、学校から帰ると、細長い容器に白いからだを逆さまにしてシジュウカラは硬く冷たくなっていた。喉が渇いて、頭が抜けなくなるほど水を欲していたんだ。初めて死というものを目撃した忘れられない出