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ブラジルの鉱山で起こっていること

私が初めてブラジルの鉱山の採掘のせいで先住民の方の居住区が侵され水銀の害に苦しんでいるという話を聞いたのは15年ほど前のことでした。その頃の私は使い捨ての缶製品の購入をやめることで、その動きに対してできる行動を選択しました。この世界から使い捨ての缶が無くなる事を祈って缶ジュースやトマト缶を買う事をやめました。もちろんのちに出会ったパートナーにも缶ビールを買う事をやめて欲しいとお願いしました。そして昨日、ブラジルの鉱山で違法採掘業者が急増しヤノマミ族という人たちがレイプされたり乱暴されたりしているというニュースが飛び込んできました。ブラジル政府はそれを黙認。



ここにはたくさんの事象が現れているのだと思います。政府とつながって採掘をしていた大企業が社会の流れの中で身を潜め、違法業者に採掘をさせそれを買い取るようになったのかもしれないし今後、末長くその鉱山からの採掘をするために、先住民族の中に混乱を起こそうとしているのかもしれない。その土地を守っている人々をその土地から精神的に引き剥がすために、違法採掘業者を利用して非人道的な行動をさせているのかもしれない。

私が祈りながら使い捨て缶製品の購入を拒否していた15年間、使い捨ての缶製品の数は世の中から減らないし、(リサイクルすると言ったってどれだけの石油エネルギーが必要か・・・)自然エネルギー促進という名の下のメガソーラー発電の乱立でまた金属の需要は増えている。私の行動は問題の解決に向かっていなかった。そのことが今、先住民族の暮らしを苦しめていることは本当に苦しいことです。

こういった事を知っていながら、自分1人の行動しか変えることなく、積極的に伝えてこなかったことを後悔しました。
どんなに大きな企業のしていることでも、それを好んで消費する人がいなければそれは成り立たなくなり、経済優位のこの世界ではお金にならないことをやる人はいません。「どうせ私1人が買うことをやめたって」という理論は成立しません。その一人一人が集まって1万人、1億人になるのですから。どんなに大きな勢力が絡んでいることでも、全ては私たちの自由意志にかかっています私たち一人一人が「知って選択」さえすれば、実態が見えないほどの大きな勢力にも打ち勝つことができるはずです。私たちは私たち1人が持っている力の大きさをもっと自覚するべきだと思うのです。

アマゾンは先住民たちの大切な土地であるだけでなく、私たち地球全体の生態系を支えてくれる大切な一部です。地球の空気はアマゾンで作られ、届けられています。アマゾンの森が破壊されていくことは私たちの暮らしが脅かされていくことと直結しています。

サスティナブルという言葉が一人歩きし、環境ビジネスが大きくなり、ステンレス製品など、また新たな消費が生まれています。全てのモノはこの地球を削って作られている。私たちはそのことをもっと強く自覚して、「生産と消費」というこの時代独特の文化を見つめ直していく時にきたのだと思います。


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