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トレーナーをしている理由



きっかけ

僕がトレーナーを目指し始めたのは、高校3年の頃でした。
大学の受験勉強に追われていましたが
「こんなに毎日机と向き合っているけど、大学に行く意味って何?」
と疑問に思い、父親に「大学に行く意味がわからない。行って何になるの?」と質問を投げかけた際「いつかはみんな働かないといけない。働く前にその分野を勉強するための場所。自分のイメージと合ってればそのまま就職すればいいし、合ってなければ修正できる」と教えてもらいました。

その時まで、勉強の中では数学や物理が得意だったのでそれらの知識が使えそうな学部に進学を希望していました。しかし、その分野で自分が働いているイメージが湧かず、色々考える中で「ずっと憧れだったプロ野球選手の側でトレーナーとして働きたい!」と思うようになりトレーナー教育に力を入れている大学へ進路を変えました。
その後は勉強や経験をする中で、プロ野球選手のトレーナーもいいけど、筋トレで自分の体が変わる楽しさを身近な人に知って欲しいという思いが芽生えパーソナルジムへ就職することになります。

向き不向き

就職先は、おそらく教育環境が当時のパーソナルジムで一番しっかりしている且つ厳しい会社(たぶん)に就職しました。世間知らずの僕はそこで毎日メンタルも体力もボコボコに鍛えられました。「向いてないから辞めたい」と父親に相談したこともありましたが、「向いているか向いていないかは仕事に慣れたその先にしかわからない。今は最初だしできていないから指摘されていて、それを向いてないと思っているだけ。慣れるまで2-3年はやってみたら?」と言われ、続ける決心をしました。

そのおかげでこの会社では3年ほど鍛えて頂き、指導力、接客、マナー、へこたれない精神力などが身につきました。また、毎日ボコボコにされてたこともあってか、お客様から感謝される事や喜んでいる姿に満たされている自分の気持ちに気がつく事は容易でした。その経験のおかげでお客様との時間はありがたい時間だと今でも思っています。また、"好きなことを仕事にした"という心のアドバンテージも折れずに続けられた要因だったなと思います。「ここで働けなかったらなんの仕事も続かないだろうしここは乗り越えるしかない」入社したての当時はこんな想いで踏ん張っていました。今でもこの会社で経験した事は僕のトレーナー活動のルーツになっていて当時の同期、直属の上司、先輩方、社長、代表には本当に感謝しています。

就職してしばらく経った時、嫌な事があってもお客様から感謝される事の喜びの方が大きい事や身体のことを知るのが好きな事に気づき、「この仕事は自分に向いている仕事なのかもしれない」と思うようになりました。

新卒の研修の時

挫折

厳しい会社での生活にも慣れ充実した日々を送っていた時に、僕は挫折を経験しました。それは腎臓病になり急遽入院したことです。当時ベストボディジャパンというボディビルの入門のようなコンテストで地区優勝を飾った2週間後の出来事でした。
今思い返せば極端な食生活、サプリ、大会の祝勝会で短期的な暴飲、ストレスなど思い当たることはあります。それでも当時は、入院レベルの健康被害だけは避けるために論文を読んだりいろんな人へ相談しながら行っていたので恐れていた最悪の事態にショックを受け、自分の勉強してきたことへの自信も一気になくなってしまいました。
それからは論文は条件が少し違えば当てはまらない可能性があること、みんなができても自分ができるとは限らないことを念頭におき必死に勉強し直すことになります。

コンテストの写真

転機

僕のトレーナーとしての転機は自分の病気、父親の闘病生活でした。
自分の病気では、人は意外と簡単に病気になってしまう事を身を持って学びました。
そして自分が不健康になると自分だけの問題ではなく、周囲にいてくれる人に心配をかけることになる事。論文や実績のある人の発言でも自分に当てはまるかはわからない事。自分が今気付けている観点だけでは偏っている可能性が高く、いろんな観点から考える必要がある事。を重要視するきっかけになりました。

父親の闘病生活では、「薬の影響からか体がこりやすくなっている」と相談を受けました。ですが、当時知っていることを全て伝え実践してもらいましたが解決することはできませんでした。「今すぐに本当に効果が出る実力をつけないと大事な人が困っているのに何もできない」と思い、柔道整復師やピラティスインストラクター、整体師、トレーナーの方など今まで交流してこなかったいろんな分野の方から、やり方や常識に拘らず、結果を出す事だけを追求して教わるようになりました。

そのおかげでいろんな観点から身体を考える事ができるようになりました。ダイエットや筋肉をつける事に加え、姿勢改善や痛み改善なども可能になり、様々な目的を持った方から相談を受けています。
身体に関しての知識や経験が増えるほど、人それぞれ身体の状況や生活習慣が違うので必要な事も違うと日々感じています。

現在

現在は、体芯力という体のインナーを働かせ、アウターの力を使わず動く。100歳まで歩ける身体作り。などを追求し続けている鈴木亮司さんにご指導いただいています。
今まで出会ったトレーナーの中で僕が目指していた理想像に一番近い方です。そして僕が想像していた未来よりもさらに進んで研究されていて出会った時はすごくワクワクした気持ちになりました。
亮司さんの凄いところは、元プロ格闘家という事、40代後半とは思えない身体能力の高さ、解剖、神経、武術、気功、歩行など様々な業界で国内外の前線で活躍されている方々から指導を受け続け、理想を追求しているという情熱の高さ。達人の高次元な話を理解できる知識量。それらの人と出会い、付き合い続けている人望が凄いところだと思います。トレーナーとしてだけでなく人としても尊敬できる亮司さんからはまだまだ教わりきれていない事がたくさんあるので少しでも近づきたいと思っております。

師匠の亮司さんと

今後

今後の僕の目標としては、13年前トレーナーを目指すきっかけになった「プロ野球選手の側でトレーナをしたい!」という目標はいつか叶えられたらなぁとは思っております。そしてそれが叶えば大学の進路変更を受け入れてくれた母親や亡くなった父親にその報告をしたいと思います。

でも一番はやはり、自分の健康、そして家族、友達、先輩後輩、お客様など自分の周りにいてくれる方々の健康や元気な姿が僕にとって何よりも大切な事です。今後も身体のことを勉強しながら、僕と関わる人たちが心身ともに元気でいてくれるのをサポートし続けていきます。
そして、少しでも多くの人が健康で元気に過ごせるよう、正しい知識や情報が届けばいいなと思っています。まだ微力ですがそこに尽力したいと思います。

テレビ出演

2024年3月17日に沖縄テレビの
『Dokyoハブストーリー』
という番組でこの投稿の話を放送していただきました。


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