冒険ダイヤル 第24話 蜂蜜とハート
絵馬は蕎麦湯をたっぷりとそば猪口に注ぎ、唇をすぼめて息を吹きかけながらちびちびと飲んだ。駿はもう食べ終わっていたが外の暑さを思うとすぐに腰を上げる気になれず頬杖をついていた。お盆の上で手のひら大のルイくんが可愛らしくポーズをとってたたずんでいる。もちろん蕎麦と一緒に撮影済みだ。
「どうしてあの子に自分で声かけなかったの?」
「子供から見たら、おれよりエマの方が安心できるだろ」
「意外と繊細な気配りするんだね」
見知らぬ男に急に話しかけられたら怖がられるかもしれない。
親に見