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【連続小説】 冒険ダイヤル

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おさななじみとの再会を願う、高校生たちの物語。 そこには小さな謎解きが待っています。
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#謎解き

冒険ダイヤル 第7話 公衆電話と謎解きゲーム

災害用伝言ダイヤルとは災害が発生したとき被災地域に電話がつながらない場合に使える声の伝言…

アイチャイム
8か月前
6

冒険ダイヤル 第8話                   ドーナツのドにネッシー…

翌日は土曜日で学校は休みだった。 爽やかな快晴で十二月にしては暖かく、絶好のウォーキング…

アイチャイム
8か月前
7

冒険ダイヤル 第9話 ハイチュウと絆創膏

トイレ休憩の後、駿から伝言が入っていた。 「その六文字で全部だよ。だからヒントは無し。あ…

アイチャイム
8か月前
10

冒険ダイヤル 第10話 借り物

さっきメモした文字をもう一度眺める。 並べ替えパズルの類は何度もやらされたことがある。な…

アイチャイム
8か月前
8

冒険ダイヤル 第13話 点と線のちょうちょ

「171に電話しよう。魁人がひとりで待ってる」 受話器を取り、最新のメッセージを聴くボタ…

アイチャイム
8か月前
15

冒険ダイヤル 第14話 こたつ授賞式

「あたし寒くなってきちゃった。亮君、この黄色いのずっと着ててもいい?」 奈々美はあんなに…

アイチャイム
8か月前
12

冒険ダイヤル 第15話 ゲームの始まり

みかんまんじゅうを食べたあと四人の高校生たちは夏休みの写真を見せ合うことにした。 静岡旅行に行った駿と陸は蒸気機関車の前で記念写真を撮ってもらったようだ。あっけらかんと笑って写っている。半袖の下に日焼けの跡が残っていた。 絵馬は二人で衣装交換したときの写真を見せていかに自分がセンスよく深海を変身させたかというコーディネートのコツなどを説明し始めたが、ファッションにうとい男子たちは「専門用語がわからない」と恐れおののいている。 「あんたたちの鉄道用語の方が圧倒的にわからないん

冒険ダイヤル 第16話 いちもんめ

「ふーちゃん何かあったの?」 放課後、顔を合わせるなり絵馬にそう言われて深海はドキッとし…

アイチャイム
7か月前
8

冒険ダイヤル 第17話 ( )

その日はいくら待っても魁人からの電話は来なかった。 しかし念のため翌日の朝一番に171を…

アイチャイム
7か月前
10

冒険ダイヤル 第19話 赤い靴

翌日、太陽が真上に来る頃、駿と絵馬は箱根湯本駅のホームに降り立った。すぐ近くが改札なのだ…

アイチャイム
7か月前
8

冒険ダイヤル 第20話 ソフトクリーム集め

ホームで突っ立っていた駿に魁人から電話がかかってきた。 何の前置きもなく『バスロータリー…

アイチャイム
7か月前
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あたい、和菓子たべたい【短編小説】

「ABCっていう新しい和菓子屋ができたんだ」 休み時間、いつものように魁人は私の机に座った。…

アイチャイム
7か月前
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冒険ダイヤル 第21話 友情と食欲 

カフェを出ると深海たちは国道の上を渡るデッキの直前で足を止めた。 すぐそばにロータリーへ…

アイチャイム
7か月前
12

冒険ダイヤル 第22話 すみれの花のような

思えば魁人はいつも深海をからかっていた。素直な深海はいちいちそれに反応して面白がられていた節がある。 「魁人は三年生で転入してきたとき最初は誰とも友達になれなかったんだ。人を馬鹿にしたみたいな雰囲気があって、行動も突飛だったからちょっと怖がられてた。なのにふかみが残った給食をあげたりして仲良くするようになったら急に周りと距離が縮まったんだ。あの大人しいふかみが心を許してるなら悪いやつじゃないってみんな思うようになった」 そういう駿も始めは魁人が苦手だった。   きっかけは図工