冒険ダイヤル 第11話 直線距離
ところが、約束の時間になって171にダイヤルしても野田さんたちからの伝言はなかった。
「少し待ってからかけ直そう」
拍子抜けして自転車にまた寄りかかり、魁人はリュックから菓子パンを取り出して食べ始めた。
「お前いくつ食うんだよ。さっきおれのまで勝手に食べてたよな?」
「寒いとお腹が空くだろ。じっとしてると寒くないか?あったかいもんが飲みたいな。ホットのいちごミルクとか」
魁人の言葉に深海と駿は目を見開いた。
「そんな変わったものがあるの?」
「見たことないぞ」
「あるよ。あ