入社1ヶ月でクビですか？
今から26年前のお話
いつか自分の農場を持とう！
そんな目標を持って、飛び込みセールスマンになった私は
松山の支社に配属されました。
営業という仕事は、
いくら頑張っても売れなければ、仕事をしてないことと同じ。
サボっていると見なされる仕事です。
営業成績が全てで、数字が全ての世界です。
最初は人と話をすることや、目を見て話す事が出来ず、
全く売れない日々が続き、休日返上して営業に出ておりました。
ある朝、所長に呼び出されました。
「お前、今日売れなければクビね！」
就職して１ヶ月で早くもクビ宣告です！
不思議なものですね！
人間って追い詰められると途方も無い力を発揮するみたいで・・・。
どうせクビになるんだったらやりきって、
こちらからタンカ切って辞めてやる！
そういう気持ちで、その日必死になって、営業しました。
夜8時半、最後の1軒となり
私はまだ契約が取れてませんでしたが、その1軒もダメでした！
覚悟を決めた私は、何を思ったか何とその時間から
最初の1軒目に戻りました。
「こんばんは～」
「一体何時やと思うんじゃ！」
すごい剣幕で怒られましたが、その先何をしゃべったか
その先何をしたのか、まったく憶えておりません。
とにかく必死だったことだけは憶えておりますが、
売りたい気持ちより分かって欲しいという一心で、
とにかく、必死に一生懸命に!
夜の11時だと思いますが、
気が付くとニコニコ顔のお客様に、こう言われました。
一生懸命に客のことを考えて話す営業マンは初めてじゃ！
あんたの言うことやったら信用できる。
契約しよう！
うちのためにここまで一生懸命親身になってくれてありがとう！
そうです。契約が取れたのです！
今までは、売りたい気持ちが全面に出すぎてしまい、
お客様が引いてしまっていたのです。
とにかく、首の皮一枚つながりました。
それからというもの、売りたいという気持ちより
分かって欲しいという一心で。
お客様のためには何がベストかのみに終始しますと、
成績もみるみる上がり一気にトップセールスの仲間入りを果たし、
２年目には、社長賞を頂きました！
農場を開設してたまごの販売を始める時に、
何処へ行っても物怖じせず、堂々と話せるようになったことは、
この時の経験が非常に役立つ体験と勉強になりました。
続きは次回
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