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やり返さないと気が済まない子への支援

友達や兄弟との関わりの中で、ヒートアップすると、自分の気が済むまで攻撃してしまう子がいます。

●相手が泣くまで、暴言を吐き続ける。
●大きな声で威圧する。
●叩く、蹴るなどの暴力を振るう。
●相手の持ち物を壊す、隠す。
など、相手が泣いたり、自分の気が済むまでやり続けたりすることに、悩んでいる子供たちや保護者の方も多いのではないでしょうか。 

直接的に嫌なことをやられてしまって、怒るのは、こちらも納得がいきますが、被害妄想などで、事実ではないのに攻撃してしまう場合もあります。


学校とご家庭とでは、対応の仕方も大きく変わっていくと思いますので、
今回は、学校でそのような言動に困っている場合とご家庭で兄弟や保護者の方の誰かにそのような言動をとっている場合の2つに関してお話をさせていただきます。


【学校で攻撃的になる】
もちろん、保護者の方が学校の中に入って直接的に止めることはなかなか難しいことだと思います。もしかしたら、保護者の方がいらっしゃらないと、落ち着かないため、学校側から呼ばれて、授業を見守っている方もいらっしゃるかもしれません。

学校で攻撃的な言動がでる子に、家でできる支援としては、この攻撃性の原因をしっかりと、子供たちから聞き出すことが大切だと思います。

必ず、本人が落ち着いているとき、機嫌がよいときを狙って、
まずは、
①「あなたのイライラや怒りを取ってあげたい」ことを伝える(味方であることをしっかりと分かってもらう)
②「トラブルがあったらしいんだけど、原因は何だったの?」
と、原因を探ります。
③原因が出てきたら、「本当にそれだけなの?」「他にもあるんじゃない?」と、原因をどんどん深掘りしていく必要があります。

②と③を繰り返し行うことはとても大切で、トラブルがあったことよりも、それにいたった原因を紐解いていくことが重要になってきます。

原因が友達関係なのか、先生や学級全体のことなのか、学校外のことなのか、家でのことなのか、自分自身の問題なのか、このことをはっきりさせないと、なかなか正しい支援の方法が見つかりません。

『学校でのトラブルだから』と、終わってしまうのではなくて、ご家庭で本心が出せるからこそ、引き出せる事実もありますので、原因をはっきり分かるまで、何日かけてでもやり続けることは大切だと思っています。


【ご家庭で攻撃的になる】
これは、ご家庭で対象となる人物から、まず距離を取る必要があります。

ほとんどの場合、イライラし始めてから、攻撃的になるまで、ある程度段階があると考えています。(もちろん人それぞれその段階が早い場合と、遅い場合とがあるかと思います)

なるべく早い段階で、物理的に距離を置くことが大切です。視覚に入らない所、トイレやお風呂など扉があるところで仕切ることをお勧めします。

そして、まずは、落ち着かせるために、その子に合わせたクールダウンをして、気が落ち着くまでその状況をキープすることが大切です。
そのときは、
「相手の顔を見てもイライラしなくなったら、教えて」と、本人に落ち着いたあとのタイミングを任せるとよいかと思います。


また、攻撃対象が、保護者の方だった場合、別の家族の方が間に入るか、それが難しかったら、イライラしそうになったら、
「イライラしちゃうから、一回この話はおしまいにしよ。」
と、回避して時間を空けることをお勧めします。

保護者の方の精神的にも、身体的にも守ることができるように、その場を避けることも必要かと思います。

そして、その原因をしっかりとお子様と見付けて、対応することが大切だと思います。①、②、③の手順で進めていかれると、本当の原因が分かりやすくなります。

何度かお話しさせていただきましたが、イライラしていたり、攻撃的になっていたりしたときに、話をしても、理解できないことがほとんどです。

必ず落ち着いたタイミングで、原因を探るようにして、解決していってもらいたいなと思います。

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