![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/144747681/rectangle_large_type_2_ecac2ea44b9d8d718a12e68f819cfe75.png?width=800)
天才と天才の貴重な対談~『何が映画か「七人の侍」と「まあだだよ」をめぐって』~
印象に残った文章
宮崎:
私も映画の隅っこのほうでやってる人間なもんですから、一番困るのは自分の映画について、あれこれ聞かれることなんですよね。自分の思いはフィルムに全部出ているというふうに思っているので。
黒澤:
だから、お客さんが入ってるときに、よく舞台で挨拶してくれと頼まれるけど、いうことは何もないんですよ。いいたいことを作品にしてるわけでしょ。
黒澤:
現場が楽しんで仕事してると、映画の顔つきがいいんです。だからスタッフに、「映画ってのは不機嫌な状態で撮ってたら、いやな顔になる、楽しくよろうよ」といって、ゲラゲラ笑ったりなんかしてやってる。
これがやっぱり必要ですね。
感想
『七人の侍』で三船が付けていた兜は国宝だったらしい。国宝を平気で使えるのはいい時代だな~と思った。予算が大幅に超えてラストの合戦シーン手前まで撮って、重役に見せるという手法はちょっとずるい。それで、資金を出させたというエピソードは面白い。
北野武との対談も見てみたい。
YouTubeで対談動画も上がっているのでそちらも見たい。
本物を追求する黒澤監督。『赤ひげ』以降三船と組むこともなくなり映画もあまり撮らなくなった。わたし的には『赤ひげ』が黒澤映画の頂点だと思っているので、この大監督に資金・撮影する機会を与えなかった日本映画界が憎い。
書籍情報
何が映画か「七人の侍」と「まあだだよ」をめぐって
黒澤明・宮崎駿
徳間書店
1993年8月31日 初版
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?