マネジメントに役立つ対人関係療法
先日、母に借りて読んだ本がとてもよい本でした。
タイトルは
『対人関係療法でなおす うつ病 病気の理解から対処法、ケアのポイントまで』
うつ病当事者や家族向けの本なのですが、すべての社会人、マネジメント職の方に読んでいただきたい。
うつ病のケアだけでなく、コミュニケーションや人間関係において大きな学びになる内容です。
コミュニケーションにおいて、重要な点を少し引用します。
「相手の言いたいことはわかっている」は思い込み?
相手の言いたいことはわかっているという思い込み
相手のメッセージが不明確なのに確認しない、というパターンです。相手に批判されたように感じたときに、それを確認しないで「私はあの人に嫌われている」と思いこんでいくようなケースです。相手はそんなつもりではなかったということもありますから、一方的な思いこみによって「ずれ」は広がっていきます。
こうした思い込みは、上司と部下、あるいは夫婦、親子、友達同士においてもよくあるのではないでしょうか。自分の言いたいことは伝わっているという思い込みにも、気をつける必要があります。
事実を話しているつもりで、感情を述べていないか
「いつも」とか「全然」というような言葉を使うのを避ける
「交渉」をこじらせてしまうのは、このような感情的な言葉であることが多いものです。「いつも」とか「全然」というのは、事実を話しているようでいて、実際には事実でなく感情であるということに気づきましょう。「いつも」ではなく、「〇〇のときに」というふうに、問題にしている言動が起こった時期を特定しましょう。
このような言い方や、主張の一般化、事実と感情との混同もよく聞きます。わかりやすい言い方のようで、実際には交渉や対話をこじらせる火種になってしまいます。
言いにくいことこそ具体的な例をあげて伝えると、相手にわかりやすく、交渉を手短に解決することができるでしょう。
引用した部分以外にも、本書には学びになるエピソードがたくさんあります。そうした対人関係療法のエッセンスは、人間関係を円滑にし、伝え方・聞き方をグッとレベルアップさせるはずです。
マネジメント職の方はもちろん、人間関係に悩んでいる人や学生、教師など多くの方に読んでいただきたいです。
ぜひ一度、手に取って読んでみてください。
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