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瓶ビールと豚足日記

仕事が終わった帰り道、今日は夫が深夜勤務な事を思い出し、ツマミとお酒を買い込んで1人の時間を楽しもうと足取り軽く家路に向かおうとした。

帰り道、電車に乗ろうと駅に行くと、『瓶ビール550円』というポスターが目に飛びこむ。

通勤時に毎回通りがかる駅中の居酒屋で、前々から気になっていた事をふと思い出し、『瓶ビール』という言葉の魔力に惹かれ、いつの間にかふらふらと店に入ってしまったのであった。

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カウンターに座り、手早く瓶ビールと名物と書いていた豚足を頼む。



「・・・・・。」
1人で居酒屋に入ると、待っている時間何をすれば良いのかいつも迷う。 


スマホをいじって時間をつぶしていると、早々と今日の主役の瓶ビールとお通しの枝豆がやってきた。

ジョッキで飲むビールも美味しいが、瓶ビールの良いところは『いちいちビールを注ぐ動作が楽しいところ』だと私は思う。

ビールをあおり、お通しの枝豆をプチっと食べる。
たまによくわからない料理のお通しを出す居酒屋があるけど、見た目で判断出来る分かりやすいお通しが何だかんだで一番安心する。

ビールと枝豆で自分を労っていたら、プリプリの豚足がやってきた。
一口しゃぶりついてみる。
咀嚼すると口の中でとろけて、これはビールに合うと確信した。
味噌味のタレがかかっているのだが、これが良い塩梅な味付けでビールが進む。

こってり豚足をシュワシュワのビールで流し込む!最高に幸せな時間……

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幸せな時間はあっという間に過ぎる。
1日の嫌なことや日々のストレスも美味しいアテとビールで綺麗サッパリ流せるのだ。

また1人の内緒の時間を楽しむために日々を生きていこう。そう思いながら電車に揺られて家路へと向かったのであった。

《完》

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