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短歌とショートエッセイ

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短歌+ショートエッセイを日々つづります。
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2024年9月の記事一覧

短歌+ショートエッセイ:真ん中にない中心

短歌+ショートエッセイ:真ん中にない中心



としん、としん せり上がりゆく心音を感じて都心という場所をゆく
/奥山いずみ

 東京出身っていっても、西東京だから……。
 こういう謙遜?の言葉を言われたことがある。西東京はみんなが思っているいわゆる東京とは異なります、という東京都民のリアルを語るひと言なのだろう。

 同じ用例として、横浜っていっても○○だから……などもあって、いずれにしてもthe 東京・the 横浜ではない場所が東京にも

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短歌+ショートエッセイ:言葉がなじんでゆく

短歌+ショートエッセイ:言葉がなじんでゆく

あたらしい言葉はすこしずつなじむあなたが記憶になったあとでも
/奥山いずみ

 先日、純喫茶というところに久しぶりに行った。
 古めかしい建物に、なじみらしいお客が思い思いの時間を過ごしていて、ゆったりとしたいい空間。

 ふと、角の席が空いたとき、店員さんが靴を脱いで椅子の上に立った。店の天井近くの棚にプレイヤーが設置してあって、手動でCDを交換していたのだ。
 それまではくぐもった声の女性歌手

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短歌+ショートエッセイ:湿気をまとって

短歌+ショートエッセイ:湿気をまとって


湿原のワンピースを着て森と川、町から町へ雨を降らせる
/奥山いずみ

 言葉にすると身も蓋もないが、高温多湿が不快である。
 汗もうまく乾かなくて身体じゅうぺたぺたするし、気圧とあいまってか頭痛がするときまである。

 ……と、ぶちくさ言っていても楽しくはないので、少し想像を膨らませてみることにする。
 例えば、この湿気が全部、一枚の服だったらどうだろう、とか。身にまとわりつく感じがなんとなく、

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