ノルウェーから、noteはじめます

仕事上、現地の情報を調査して企業にご報告したり、記事を書いたりすることが多いのですが、私は下請けなことも多く、その場合、それらの情報はほぼクローズドでクライアント行き。個人の媒体で、もっとノルウェーでの日常を自由に発信したいと常々思っていました。noteのアカウントも開設したは良いものの、放置し続けて一年くらい?

文章は読むのも書くのも好き。日常を切り取った何気ないスナップ写真が好き。それにもかかわらず、スタートを切るのにずいぶん長い時間を要してしまったのは、こんなにも情報が溢れているなか、今更自分に何が書けるかな〜と、ずっとぐるぐるしていたからであります。

プライベートを垂れ流したいわけでも、海外生活お役立ち情報ページを目指しているわけでもない。けど始めるならテンポ良く続けなくちゃとか、勝手なプレッシャーを感じてなかなか踏み切れなかったというのが正直なところ。

しかしコロナで仕事は減り、今とこれから、そして世界のいろんなことに思いを馳せる時間が増えました。オンライン上のやりとりのスピード感はますます加速していると感じるからこそ、自分の気持ちを言葉に起こす作業にじっくり向き合いたい。せっかく自在に操れる母国語でもっと自己表現したい(ちょっと大げさかもしれないけど)。生まれ育った場所から遠く離れ、異文化のなかに身を置けている貴重さをもっと噛みしめて記録したい。

そんなこんなで、やっとこさ始動。ノルウェーにはいま1,000人近くの在住日本人がいるそうですが、ということは、1,000通りの日常と視点があるということ。もうこれについては書かれているから無駄、なんてことはきっとひとつもないはず(と自分に言い聞かせる!)。

前置きが長くなってしまいましたが、わたくし、縁あってノルウェーに住みついてしまった日本人のひとりです(予定は未定なので、いつまで居るかは分かりません)。生まれも育ちも東京ど真ん中の30歳。ここオスロへは2015年の冬に、飼い猫一匹を連れてやってきました。もうほとんどのことがすっかり日常になってしまった北の暮らしに、日々なにかしらネタを見つけて発信していく予定です。北欧、ノルウェーのライフスタイルに関心のある方はぜひお付き合いください。

初投稿に添える写真は、このオレンジ色の液体。この夏、アジアスーパーで売っている東南アジアの柑橘類「カラマンシー」を砂糖で煮詰めてシロップにしました。「カラマンシー」はネットで調べて知った名前ですが、シークヮーサーに似ています。これを水やソーダで割って飲みます。煮詰めているから保存が利く。

北欧では、果物に水と砂糖を加えて煮詰めたものを「Saft(サフト)」といって、夏に作り置きして飲む習慣があります。メジャーなのは、クロスグリ(カシス)、ラズベリー、ブルーベリーなど、ベリー系のサフト。お店に行くと出来合いのシロップが年中ボトルで売ってます。ノルウェーに来たばかりの頃、水で薄めて飲むことを知らずに買ってそのまま飲み、バスのなかで吹き出しそうになったことも。

意外にもオスロって異国のフルーツがそこかしこで安く手に入るんです。理由は東南アジア、アフリカ、中東からの移民の多さにあります。日本ですら見かけることの少ないパッションフルーツやザクロ、デーツなんかもふつうに売っているのは、なかなか不思議な光景ですよね。

そんな異文化ミックスが居心地が良いのも、実はここに居続けている大きな理由のひとつ。

ヨーロッパはこれからクリスマスにかけてみかんがたくさん出回ります。本当にいわゆる温州みかんで、日本の冬とシンクロする唯一のアイテム。だいぶ肌寒くなってきたので、そのみかんを使ってまたサフトを作り、この秋冬はお湯割りで楽しみたいと思います。

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