12月8日 鳥肉から学ぼうフランス語
今日はフランスで「鳥肉」に分類される肉類から、その動物の名前をフランス語で紹介したいと思います。
ここでいきなり本題に入りますが、
「鳥肉」と聞いて「ん?」と思いませんか?
普通は「鶏肉」と表記し、ニワトリを指しますよね?
「鳥肉」という表記は見慣れません…
というのも、日本では基本的に
ニワトリ、牛、豚しか食べませんよね。
そのため日本での肉の分類は
主に鶏肉、牛肉、豚肉の3種類のみです。
しかしながらフランスでは様々な種類の動物の肉を食べ、「鳥類の肉」だけでも10種類近くあるんです!
そのため、フランスには「鳥類だけ」を指す単語が存在するんですよ!
というわけで
最初の単語はこちら!
VOLAILLE ヴォライュ
女性名詞: une Volaille
発音記号: [ vɔ-lɑːj ]
意味は「家禽の肉、鳥肉」です。
そう!
これが「鳥類の肉」だけを意味する単語です!
さらに「鳥肉だけを売る店」も存在し、
Volaillerie (ヴォライェリ) と呼ばれています。
鳥類のお肉がVolaille (ヴォライュ)
鳥肉のお店がVolaillerie (ヴォライェリ)です。
ちなみに、
「じゃあ他の肉は何て言うの?」
かと言うと………?
・牛や馬、羊や山羊は
Boucherie (ブシェリ)
・ハム、ソーセージなどの加工肉は
Charcuterie (シャルキュトリ)
これらはお店の名前でもあり、買いたい肉によってお店を選ばなければなりません。
例えば、
牛スネ肉が欲しいならBoucherieに行かないと買えません。Volaillerieで「牛スネ肉ください」なんて言ったら、あっという間に追い返されてしまう、といった具合です。
魚屋でトマトを買おうとするようなものですね!
今回の投稿ではVolaillerieで売られているお肉についてのみまとめますが、Boucherieと Charcuterieについては後の投稿でまとめる予定なのでお楽しみに!
ではでは!さっそく!
今回の本題、
「鳥肉の紹介」に移りましょう!
POULET プレ
男性名詞: un poulet
発音記号: [ pu-lɛ ]
意味は「若鶏の肉」です。
ニワトリです。
これが1番一般的なお肉で、日本語の「鶏肉」に相当する単語です。
気をつけなければいけないのは、
Poulet は常に「若鶏」を指す、ということ。
どういうことかって?
詳しくは次の項で………
COQ コック
男性名詞: un coq
発音記号: [ kɔk ]
意味は「雄鶏 (オンドリ)」です。
そしてこれもニワトリ。
先程のPOULETもニワトリでしたが、
このCOQもニワトリ。
どういうこと?かと言うと……
ニワトリは性別と成熟度で呼び名が変わるんです!
若いニワトリはPOULET (プレ)
オスのニワトリはCOQ (コック)
メスのニワトリはPOULE (プル)
ややこしいですね〜……
POULETとPOULEなんて一文字違い…
ちなみに、
この3つ、味がすべて違うらしい…
私はまだPOULETしか食べたことないのでわかりませんが、機会があれば他の2つも食べてみたいと思います!
CANARD カナール
男性名詞: un canard
発音記号: [ ka-naːʁ ]
意味は「カモ/アヒル」です。
フランスでは、鴨肉は鶏肉よりも "ちょっと良いお肉" として少しだけ高い値段で売られています。
鴨肉は特に南仏で多く消費されており、
「カモのコンフィ」は日本でも有名なフランス料理ですね!
私も鴨肉、大好きです!
カモは飛ぶ鳥なので鶏肉よりも脂身が少なく、身が引き締まり、カモ特有の良い香りが特徴です!
ちなみに、
鴨のヒナは名前が変わり、
CANETTE (カネット) と呼ばれています。
こちらもお肉が柔らかくて美味しいですよ!
豆知識ですが、
カモとアヒル、生物学的には同じだって知ってましたか?
私は知りませんでした……!!
OIE オワ
女性名詞: une oie
発音記号: [ wa ]
意味は「ガチョウ」です。
ガチョウとカモの違いは?
生物学的にこの2つは全くの別物。
見た目の違いとしては、
ガチョウの方がカモよりも大きいですね。
さらにガチョウの方がカモよりも凶暴だそうな。
ガーガー言いながら追いかけてくるのが、ガチョウです。
ガチョウは肉も消費されていますが
有名なのはやはりフォアグラですね。
ガチョウの口にホースを突っ込み栄養を流し込み、無理やり太らせて脂をのらせた肝臓が、フォアグラです。
実はカモでもフォアグラを作れるそうな。
ガチョウのフォアグラは脂が乗り濃厚。
一方、カモのフォアグラはあっさりしてるそうです。
う〜ん、
どちらにしても、不健康……
DINDE ダーンド
女性名詞: une dinde
発音記号: [ dɛ̃ːd ]
意味は「七面鳥」です。
クリスマスで食べる「七面鳥の丸焼き」
有名ですよね!
やはりお肉は大きく、
鶏肉の5倍くらいはあります。
CAILLE カイュ
女性名詞: une caille
発音記号: [ kɑːj ]
意味は「うずら」です。
日本では卵しか見かけませんが、フランスでは鳥の方も食べるんですね。
調理方としては、
お腹の部分にひき肉を詰め、オーブンで焼く「うずらの肉詰め」が一般的らしいです。
米を詰めることもあるとか。
美味しそう………!
PIGEON ピジョン
男性名詞: un pigeon
発音記号: [ pi-ʒɔ̃ ]
意味は「ハト」です。
あまりポピュラーな食材ではなく、フランス人でも「ハトなんて食べないよ!」という人もいます。
しかしながらボルドーの市場で売られているのを見つけたのでここで紹介しておきますね。
ハト肉の写真はありませんが、見た目は少し大きいウズラみたいな感じ。
一口に「ハト」とはいっても街中をバサバサ飛んでるあのハトではありません。
野生のハトは病原菌や寄生虫が凄いらしい。
食用のハトは隔離して育てられています。
しかしながらこのハト、好みが別れます。
「ハトは美味しいよ」という人もいれば
「ハトはくさい」という人も。
とりあえずどんな味なのか自分で食べて判断してみたいですね!
PINTADE パンタード
女性名詞: une pintade
発音記号: [ pɛ̃-tad ]
意味は「ホロホロ鳥」です。
「ホロホロ鳥ってなに!?」という人も多いのではないでしょうか。
私は未だにピンときません……
ホロホロ鳥は北アフリカ原産の鳥で、ストレスに弱いとても神経質な鳥なんだとか。さらに寒さにも弱いため日本での飼育は困難、とのこと。
しかしながらその味は
臭みのないキジ肉、と称されています。
う〜ん…
食べてみたいです!
LAPIN ラパン
男性形: un lapin
女性形: une lapine
発音記号: [ la-pɛ̃, -pin ]
意味は「うさぎ」です。
「え?鳥肉の説明でしょ?」と思われたそこのあなた!
そう。フランスではウサギを鳥肉の一種に分類するんです。
なんでかって?
知りません。
フランス人の友達も知りませんでした。
でもそういえば、
日本でもウサギは一羽二羽って数えますよね?
ウサギの耳が鳥の羽みたいだから、なんて由来を聞いた覚えがありますが…
もしかしたらフランスも同じ考えだったりして!?
気になる人は調べてみてください!
ちなみに、
ウサギ肉、美味しいですよ!
高級な鶏肉みたいな味だったのを覚えてみます!
是非お試しあれ!
まとめ
今回はフランスで食される鳥類をまとめました!
さすが古くから食文化が発達してきたフランス、食肉のバリエーションが豊かですね!
今後は牛や豚のフランス語名、加工肉の紹介などもしていきたいと思います。
特に加工肉は、パテやテリーヌ、リエットなど日本では聞き慣れないものがたくさんあり、とっても興味深いものばかりです!
というわけで、
次回もお楽しみに!!
注)
この投稿中の動物の画像はフランスの画像サイトpxhereから著作権フリーのものを使わせていただいております。
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