記事一覧
letter from books selva05
5月は総じてヒマだった。ああ、ヒマだ、ヒマだ。ヒマ過ぎて嫌になるが、どうしようもない。こんな時は、スチャダラパーの名曲「ヒマの過ごし方」を大音量で聴くしかない。なんど聴いてもいい曲だ。
店でヒマな時にすることといえば、読書。読む本はたくさんある(あり過ぎて困るくらいだ)。最近読んだ本が目の前に並んでいる。列挙してみよう。『思想としてのアナキズム』(森元斎編)、『DJヒロヒト』(高橋源一郎)、『
letter from books selva04
雨ばかりで気分が沈む。毎年4月はこんなに天気が悪かったっけ?と思い、気象庁HPで鹿児島市のデータを見てみた。2023年4月は28日の時点で、日照時間が10時間を超えたのは11日あった一方、ことしはたったの5日。日照時間で見ると、2022年4月は193時間、23年は174時間、ことしは28日まででたったの104・1時間! そりゃ、気が滅入る。太陽が恋しい。
4月22日はアースデイだった。店の黒板
letter from books selva 03
初めての体験が多い、3月だった。まずは6日。鹿児島市議会防災福祉こども委員会で意見陳述した。なんの意見陳述かといえば、もちろん、九州電力川内原発の20年運転延長に反対する決議を求める陳情に関してだ。記者時代、陳情審査を取材することはあったが、まさか自分が陳情者になるとは思ってもいなかった。持ち時間は5分。5分と聞いて、短いと思うかもしれないが、意外に長い。言いたいことを記憶する頭は持ち合わせてい
もっとみるletter from books selva 02
(…)動物は、人間に変わりたくなどなかった。動物にとって人間は、モンスター、怪物のように恐ろしいものだった。それで、動物たちは申しあわせて、神を捕らえて溺れさせてしまった。こういうわけだ。(『プラヴィエクとそのほかの時代』オルガ・トカルチュク pp194-195)
なぜ、このようなことが許されるのか──。種子島とほぼ同じ面積のパレスチナ自治区ガザ地区。約223万人もの人が密集する中にイス
letter from books selva01
あぁ、売れないなぁ……。海外小説を並べた棚を見て、本には悪いと思いつつ、こんな言葉が漏れる。しかし、どうしても発注してしまう。強風のなか、手巻きタバコを巻いてしまうような感覚だ。運が悪いと、葉っぱが飛んでいってしまう。
こりゃ、おもろい、と最初に感じた海外の小説は、『ラ・カテドラルでの対話』。ノーベル賞作家、バルガス=リョサの「独裁政権下ペルーの腐敗しきった社会の現実を多面的に描き出」(岩波ホ