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散文とか短編小説とか

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僕の回りくどい手紙のような散文
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#創作小説

蜘蛛の庭 #シロクマ文芸部

珈琲と、突き抜けた青に舞う落ち葉と、揺れる秋桜。 黒ずんだ褐色の滲み、遠くの瓦礫、聴こえ…

卍丸の本棚
7か月前
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バベルの塔 プロローグ

登場人物とあらすじ登場人物 サルバドール・ひろ 妄想癖のある本好きな大工職人 シモーヌ大…

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妄想力の問題 ある少年の日記・断章

ある日、仕事仲間のハナオカから建設業界のコラム連載を依頼されたサルトル仮称。「交響曲第5…

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3人目のソムリエール

あらすじ 読書ソムリエなるソムリエール氏から突然ナルシスト、サルトル仮称のもとにダイレク…

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最終章の向こう側 第二話

第一話はこちら 縦書き版横書き版最終章の向こう側 第二話 西村クリニック  宮本さんの改装…

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最終章の向こう側 第一話

縦書き版横書き版  麦わら帽子を被った柔らかそうな表情をした少女の油絵。しばらく僕はリビ…

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妄想の断片

注意 妄想の断片はグロいかもしれないしそうでないかもしれないインゲンのごま和えレシピ  こんなの馬鹿げてるわよ ラジオから流れてくる所々ノイズの入ったどこか知らない遠くの外国のCMのように妻が言うのが聞こえる。インゲンを茹で上げ、白ごまを擦り、味噌と砂糖と和えるのを手伝っていたら、何故か思い浮かんだ。それで忘れないうちにペンネのチーズ焼きを作る妻に話していたら、そう言われた。インゲンが萎えた俺のフニャチンに見えた。朝からずっと雨が降ったり止んだりしている。家を出た7時過ぎに

漁港

漁港 結婚生活が破綻しかけていたところでの夫の在宅勤務。状況が悪化し続ける2人。自立する…

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檸檬

妻から檸檬🍋を帰りに買ってくるように頼まれた男。いつもの西村さんがそこへ登場する。 縦書…

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サルトル先生とシモーヌ

インスタに3月にあげていた全136ページの中編小説を推敲したものです。 これまでにnoteに…

3

不穏な人びと

スーパーで出会ったヒステリックな女にジャムパン持って追いかけ回されながら親友を回想する滑…

6

初恋 6月のピアスの女

縦書き版 横書き版「サルトル仮称くんなら私なんかより可愛い子見つかるよ。」 雨の降る9月…

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君が好き

サルトル先生とシモーヌシリーズ 君が好き編 この物語はフィクションでありノンフィクション。…

4

春の朝と諜報員たちのルーティン

サルトル先生とシモーヌシリーズ ショートショート ー春の朝と諜報員たちのルーティンー はじめに シリーズと言ったらなんとなくカタチになるから付けているだけだ。このショートショートはともかく僕、サルトル仮称と妻のシモーヌ仮称のありふれた日常に起きた僅かなズレの一部である。ともかく手短に話すと、この物語はフィクションでありノンフィクションだ。それに愛のある二十代の男女、とくに仲の良い夫婦、において、爽やかこの上なくエログロ下品なものが取り除かれた関係ほどいびつで作り物のような異