マガジンのカバー画像

散文とか短編小説とか

125
本
僕の回りくどい手紙のような散文
運営しているクリエイター
卍丸の本棚

ふたつの世界

はじめにこの投稿へのスキなどはしなくても構いませんので、どうか、「おわりに」だけでも読…

卍丸の本棚
卍丸の本棚
4日前
7

これ以上子どもたちを絶望させないでください

僕はこのアカウントを読書記録としてはじめ、読書好きな方々と繋がりました。 本を読めること…

卍丸の本棚
卍丸の本棚
3週間前
3

ガザのこと

　本書の著者である藤原亮司さんは、パレスチナの状況を長年にわたり取材されてこられた日本人…

卍丸の本棚
卍丸の本棚
1か月前
8

パレスチナと日本の災害対応：連携する不平等

国内外での平和への訴え先週、金沢市内の交差点で信号待ちをしていた。車窓の外にガザ侵攻反対…

卍丸の本棚
卍丸の本棚
2か月前
8

閑話休題:アベノミクスの功罪 ── 一時的効果とその後の構造課題

アベノミクスの概要と一時的な効果X（旧Twitter）を見ると、トレンドに「アベノミクス」があ…

卍丸の本棚
卍丸の本棚
3か月前
6

『非-知』と現代社会の危機

はじめにジョルジョ・バタイユが提唱する「非-知」の概念は、合理性や理性主義に対するラディ…

卍丸の本棚
卍丸の本棚
3か月前
12

Harmony in Alexander’s Words: A Triad of Philosophy, Enlightenment, and Science

I strongly believe in the importance of objective reality and clear language. While I enjoy reading philosophical books and other humanities texts, I often feel a sense of ambiguity. The idea of romanticizing vagueness due to its lack of me

卍丸の本棚

対立と調和─思考実験：真空状態と運命の関係性について

要旨本エッセイは、偶発性と不確定性に着目した数理モデルと文学的思索を織り交ぜながら、人間…

卍丸の本棚
卍丸の本棚
3か月前
7

人間存在の複雑性　補足

章立て、加筆致しました。 難解で抽象度が高すぎるきらいがあり、一般読者層にはハードルが高…

卍丸の本棚
卍丸の本棚
4か月前
6

人間存在の複雑性──バタイユの視点から

0.要旨　『人間存在の複雑性』をテーマに、本エッセイは人間の存在の意味、対立と調和、内面的…

卍丸の本棚
卍丸の本棚
4か月前
22

雨が降り

　つめたくもあたたかくもない雨がそぼふる中、ふいに、いつも通る苔の生えかけた階段に目をと…

卍丸の本棚
卍丸の本棚
4か月前
8

77 x 3の求め方

77 x 3の求め方 7 x 3=21 2 + 1=3 ∴77 x 3 = 231 複素数の場合はどうか？──複素数の場合な…

卍丸の本棚
卍丸の本棚
4か月前
6

掌握小説　惣菜

惣菜コーナーのアルバイトが休みの日だった。アルバイトは多分十五年ぶりだろう。大学を出て、…

卍丸の本棚
卍丸の本棚
5か月前
11

散歩道

つめたい夕暮れ、喧騒のなかで、雪のことを考えていた。 夢の中のその雪はやがて雨に変わった──夜はどうしてこんなにも優しいのだろう──よそよそしい朝の光とは違う頼りなくも安堵に満ちた街灯がアスファルトを照らす。 ひとり彷徨うと、いつだって、他人を装い、自分ではない自分になる。 ときおり大きな音を立てて、雪がどこかの屋根から滑り落ち、来た道を振り返り、除雪車が積み上げた白い山を眺めた。 にぎやかな装飾された音と風景の中、親しみ深い空間は何処を探しても見当たらず、細やかな色

卍丸の本棚