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【本屋物語】04月09日号 村上春樹「ウィズ・ザ・ビートルズ With the Beatles」と歯車 | #村上春樹 #WiththeBeatles #芥川龍之介 #飛行機病 #夏の日の恋

#忘れられない恋物語 #読書感想文

村上春樹「ウィズ・ザ・ビートルズ With the Beatles」と歯車

先にお断りを申し上げます。これから述べるコトは私の主観でありますことを どうかお許し下さい。

私にとっては、ここ暫くの村上作品の中では 短編「ウィズ・ザ・ビートルズ With the Beatles」がズバ抜けており、これ ひょっとして"傑作"ではなかろか???等と…実際近日中に いや、いつかは映画化される作品だと睨んでいます。明暗がハッキリし、輪郭が掴みやすいもので、今回は村上春樹さんが信頼を寄せている、すべての段落を一行ごとに分解するPhilip Gabriel版の感想とさせて頂きます。

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短編「ウィズ・ザ・ビートルズ With the Beatles」に惹かれる理由は、BEATLESと"愛する芥川龍之介"の「歯車」"Spinning Gears’の2つのコードが分数コードのように鮮やかに作品に絡んでくるのですから、面白くないワケがないと思いつつ、私は「歯車」は大変良くできた作品だと思っておりますが、本来の誰も及ばぬ想像力爆発の芥川作品とは違い、実際 後期の中でも好みではない作品なもので、読み終えるまで 実にそぅ~と どんな風にアレンジするんだろうと思っておりました。

で、ここでポイントは「歯車」における「飛行機病」でしてね。
ああ云う飛行機に乗っている人は高空の空気ばかり吸っているものだから、だんだんこの地面の上の空気に堪えられないようになってしまうのだって。……
ではなかろか?と…

実際、

I never saw that lovely young girl again, either, the one who was holding the LP With the Beatles. Sometimes I wonder—is she still hurrying down that dimly lit high school hallway in 1964, the hem of her skirt fluttering as she goes? Sixteen even now, holding that wonderful album cover with the half-lit photo of John, Paul, George, and Ringo, clutching it tightly as though her life depended on it.

って、それは 心臓がドキドキし、息をのむと、まるですべての音が止まり、プールの底に沈んだような感覚。聞こえるのは、耳の奥でかすかに鳴っている鐘の音。まるで、誰かが必死に私にメッセージを送ろうとしているかのように。ほんの10秒か15秒くらいで終わってしまった。
ご覧の皆様にこんな10秒か15秒くらいの経験ありますか???

会ったとたん一目ぼれ の瞬間でしたね。ほんの10秒か15秒の「空の上」ですね。実に美しい。…

されどそれらは主人公のあ~たの物語でありましてね。サヨコさんの物語もあるワケでしてね、それは あ~たといた ソファでいちゃいちゃしたり、映画を観たりした 他~時間(3年間)、「夏の日の恋」(Theme from a Summer Place)がSounTrackの「空の上」の恋だったんだよ。しかも彼女は 誰にも云えない恥ずかしいことであろう本心を小声で、「自分が傷つくほど嫉妬深いことを知っておいてね」(“Sometimes it hurts a lot to be so jealous.”なんて死の香りのする言葉なんでしょう???) とあ~たに云ったよな…

だから、神戸の六甲山頂のカフェ (ホント空に近い場所。~座布団3枚) で、あ~たに 東京の大学で好きな女の娘ができたとすべてを打ち明けられた瞬間、そして 彼女がほとんど何も言わず、ハンドバッグをつかんで立ち上がり、一瞥もせずに急いでカフェを出て行った正にその時に、あ~たによって「空の上」の恋から地面に叩きつけられたのです。リビドーまかせのホケットに丸い子猫を入れたFunFunFunの自己中にはワカランわなぁ~

時に、パーシー・フェイスの「夏の日の恋」」(Theme from a Summer Place)って聴き方によって…なんて「空の上」なんでしょう。

ああ云う飛行機に乗っている人は高空の空気ばかり吸っているものだから、だんだんこの地面の上の空気に堪えられないようになってしまうのだって。……

“It might be a burden to you for me to tell you this, but I think Sayoko always liked you best of all.”
サヨコは昔から君のことが一番好きだったと思うんだ
ある意味人は記憶と共に生きる。記憶障害を持っていたお兄ちゃんが云うと、俄然説得力が増しますね。

1.理由は誰にもわからない。
2.彼女は悩んだり落ち込んだりしているようには見えなかった。
3.健康状態もよく、夫との関係も良好で、子供たちを愛していた。
4.メモも何も残していない。
5.主治医から睡眠薬を処方され、それを貯めておいて一度に飲んだ。
6.つまり、彼女は自殺を計画していた。
7.半年間、少しずつ薬をためていった。突発的な衝動ではない。

「誰か僕の眠っているうちにそっと絞め殺してくれるものはないか?」(Spinning Gears)

英文で読んでおりますもので、
 I was so arrogant, so self-centered, and it hurts so much I can’t stand it.
は心に残りました。

“It’s fun, but it’s not interesting?”
こういうコト尋ねる人って "決まって鋭い人"なんですよね。

きっと、お兄ちゃん答え解ってる。と理解しております。
本当に18年後の偶然の出会いだったのかなぁ?
背負いきれない重い荷物渡しに来たんじゃなかろか?

妄想タップリの感想で、個人の見解です。お許しください。

教訓

1.BEATLESの作品に関わるタイトルそのまま付ける村上作品に外れなし。

2.耳の奥でかすかに鐘の音が鳴る一目惚れをし、恋愛をし、結婚にいたり、ずっと「空の上」で耳の奥でかすかに鐘の鳴りっぱなしの人生をおくる人こそ、究極の幸せを知る人なのかもしれない???

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内容が多少違う場合もございます。

https://booksch.hatenablog.com/entry/note20230409

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