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「夢追い人」のメンタリティ

おめでとうございます。

これ以上ないほどに泥臭いメジャー初勝利。甲子園を春夏連覇し、プロ入りから3年連続2ケタ勝利を挙げたスターとは思えない。それでも1勝は1勝です。

「もうマイナーリーグで鍛え直すしかないのでは」と思っていました。本人が同意しないとマイナー落ちにならない契約らしいので、だったら志願していちばん下から這い上がればいいと。

でもよくよく考えたら、その一見潔い感じが実は逃げなのかもしれない。

ZARDの「Don't you see!」という曲をご存知ですか? 

1番のサビの前にこんな歌詞が出てきます。

”信じる事を止めてしまえば 楽になるってわかってるけど”

周囲の声に屈して「どうせ俺はこんなモンだ」「マイナー落ちして、それでもダメで引退すればみんな満足だろ?」と自暴自棄になれば簡単です。もう誰からも叩かれない。彼ほどの能力と知名度があれば、生きる術なんて他にいくらでもあるでしょう。

最も過酷な茨の道は「契約で守られている」「監督が仕方なく起用しているだけ」と世界中から批判されても与えられた場所で踏ん張り、どうにか生き残ること。三歩進んで二歩下がりながらでも、粘り強く夢に食らいつくこと。実際フォアボールの数は減っているし、少しずつ、本当に少しずつですけど前に進んでいると感じます。

いまは厳しい声が9割。でも彼がやっていることって、実は途方もなく大変なこと。身の程知らずなんて声もありますが、そもそも夢追い人は誰しも多かれ少なかれ身の程知らず。たとえ「お前には絶対ムリだ」と他の全人類から通告されても、己が「可能性はある」と思えるうちは挑戦をやめない。それが連中のメンタリティです。

いつかみんなわかってくれる。そんな気持ちで小説を書き続けています。5年や10年なんてレベルじゃなく。だからどうしたって藤浪投手を応援せずにはいられないのです。

作家として面白い本や文章を書くことでお返し致します。大切に使わせていただきます。感謝!!!