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妄想「なぜたったの2年で?」

公式サイトのメイ社長のコラムには「『新日本プロレスはもう完全に大丈夫』と言える日が来るまで、責任を持ってこの任務を続けたいと思っていました」と綴られています。確か著書の中でも「新日本プロレスで自分のキャリアを終えたい」ということを仰っていたはず。親会社による解任だとしても変な喧嘩別れではないことを願います。

もしかしたら無観客試合の開催が他団体よりずっと遅かったことや神宮球場大会の集客が影響したのでしょうか。全日本プロレスは早い段階で「オンラインサイン会」を実施していましたし、無観客期間を上手く使って若い選手に経験を積ませ、大森北斗選手や田村男児選手、フランシスコ・アキラ選手らを大きく成長させました。また外敵であるアンファン・テリブルを自粛期間中は連勝させ、客入りの再開するタイミングで本隊が巻き返すという爽快な展開を見せてくれました。

サイバーエージェントグループ入りしたNOAHも見事でした。配信コンテンツが一気に充実化しましたし、桜庭選手&カシン選手の参戦や「ビバリーヒルズ青春白書」並みに展開の速い(笑)ユニット再編など、積極的に仕掛けて話題を振りまいたのです。これら他団体の動きと比較すると、やはり新日本は大企業ゆえの慎重策に徹して遅れを取った印象が拭えません(安全への配慮は確かに素晴らしかったのですが)。

リング上も重苦しいストーリーが続きました。時にはバッドエンドもあるのは当然ですが、要は勝ち方の問題。神宮を盛り上げるための「溜め」だったのはわかりますが、いまのご時世で正しかったのか。アンファン・テリブルの芦野選手みたいにEVIL選手も反則を交えつつ実力で勝ち続けた方がよかったのでは。実際イライラに耐えきれずに離れた(もしくは会場で嫌な思いをすることを避け、動画観戦に徹した)ファンが一定数いたから神宮の集客がああいう結果になったわけで、「溜め」としては失敗でした。とてもいい大会で感動しましたけどね。

あとここ数年の新日本は海外戦略に力を入れていました。しかしアメリカにおける番組再開は7月。WWEが3月から無観客試合をやっていたことを考えると、これももったいなかった。LA道場の連中に試合経験を積ませるチャンスを逸したこともありますし、他の主要外国人選手のストーリーも一時停止モードが長く続いてしまいました。そういった点も今回の退任劇の要因になったのかもしれません。経営者でもなんでもない一庶民ファンの妄想ですが。

ともあれメイ社長、2年間おつかれさまでした。我々ファンへの様々な配慮、本当にありがとうございました。また会場でお会いできることを楽しみにしています。最後に蛇足。ジェイ・ホワイト選手のマイク、長いです。私はある程度英語がわかりますけど、そうじゃない人は戸惑うし飽きます。もう少しゆっくり話すか短くするかわかりやすい表現にするか。同じヒールのクリス・ジェリコ選手を見習って欲しい。そもそもマイクはあくまでも試合の補完。シンプルに必要なことだけを言えばいいのです。

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