メルカリ出身デザイナー同士で考える「事業会社インハウスデザイナーのキャリア」
ブックリスタ新規事業開発室のデザイナーcremaです。
今回は普段の記事と趣を変え、医療系スタートアップ「Dr.’s Prime(ドクターズプライム)」さんとのコラボでお届けします。
なぜ医療系スタートアップと、「エンタメ×テック(知的好奇心×感動体験)」を標榜するブックリスタがコラボするのか?
理由のひとつは、cremaの元同僚デザイナーtnkさんがドクターズプライムに在籍していて、「事業会社間を転職したデザイナーのキャリアについて一緒に考えよう!」という話になったこと。
もうひとつは、両社ともバーティカルCtoCな事業形態と言えるので、働き方になにか共通点があるのでは?という仮説が挙げられたことです。
サービスにおけるデザイン思想については、ドクターズプライムさんのブログ記事で語っていますので、ぜひそちらもお読みください。
それではここから、事業会社インハウスデザイナーのキャリアについて語っていきます。
登場人物
なぜ転職を考えたのか?
kyosuke : 今日の3名はみんな元メルカリというキャリアを持っておりまして、メルカリのあとどういうキャリアパスを考えたのかとか、課題感のようなところをお話できればと思っています。まずは、それぞれ自己紹介をお願いします。
tnk : メルカリにいたのは、遡ること8年前ぐらいです。2015年12月の寒いときに入社させていただいて。そこから4年半ぐらいいて、2020年の8月ぐらいに退職しました。六本木ヒルズのオフィスに引っ越したころに特集ページを頑張って作る時期があったり、USに行って戻ってから、メルカリチャンネルに行って事業者連携をやったり。
いろいろ経験させていただくうちに、他にすごいメンバーもたくさんいらっしゃって、自分がもっとバリューを発揮できる場所をちょっと探していたんですよね。そのタイミングで元同僚の大橋くんから、うちに来ない?という話があって、チャレンジすることにしました。ドクターズプライムの前職の株式会社アペルザという会社に、身を寄せさせていただいて。
crema : アペルザからドクターズプライムに移籍した理由は、なんですか?
tnk : アペルザで、基盤固めみたいなものはさせてもらったんですね。デザインシステムを構築したり、プロダクトの新規開発もさせていただいたり。いろいろ楽しいことをさせていただいたんですけど、ちょっとカルチャーのズレを感じる部分もあったりして。
ちょうどその時期がコロナ全盛期だったんですが、私の祖父が亡くなったんです。病院の満床状態が続いていたのもあり、15件ぐらい救急車に断られ続けて、そのまま亡くなってしまったんです。それが、本当に歯がゆくて悔しい思いで。搬送先のたらい回しですよね。
そのとき、元メルカリでそういった事業をやってる方がいらっしゃったなって思い出したんです。kyosukeさんとanbooさんが、Twitterで「デザインつらい。マジしんどい。誰かいい人いないかな。チラッ。」みたいにつぶやいていた記憶が。
ここに行くことに、運命めいたものをすごく感じました。そういった問題を解決していけるように関わっていけたらいいなって。
crema : 運命ですね…!
tnk : すぐにkyosukeさんにDMしたら、快いお返事だったんです。すぐ「お話しましょう!」って。これは何かあるなと、トントン拍子で入社させていただきました。
kyosuke : そんな流れでございました。すごくいい感じの最初のアプローチが、もはや懐かしいです。では、cremaさんも自己紹介をお願いします。
crema : 私は、2018年の6月に、正社員ではなく業務委託契約でメルカリでの仕事を始めました。フリーランス歴が長かったので自分のお客さんをたくさん抱えていて、すぐにフルタイムで時間を確保することができなかったんです。半年ほど業務委託契約でお仕事していたんですが、お互いにとてもマッチしそうという感触だったので、正社員になるための正式な面接のステップを最初から受け直させていただくことになり、2019年の1月から晴れて正社員デザイナーとして勤務を開始しました。
私も、とても幅広いお仕事をさせていただきました。メルカンという広報ブログや採用サイトのリニューアルを担当させていただいたり、CXO室という組織の末席でブランディングまわりのあれこれをお手伝いしたり。在籍期間の後半は「やはりプロダクトに関わりたい!」という思いが強くなり、プロダクトデザインをする部署に移動させていただきましたね。tnkさんもおっしゃっていましたが、本当にトップクラスの人材ばかりが周囲にいらっしゃるので、勉強させていただくことばかりでした。
tnk : ですよね…!
kyosuke : cremaさんは、なんで転職しようと思ったんですか?
crema : やはり、メルカリがとても大きな組織に育ってきていて、会社自体もプロダクトも同僚の方々も本当にレベルが高く、領域も広くなっていて、自分のようなタイプのデザイナーだと本当に限られた部分にしか貢献できないのが、なにか申し訳ない気持ちになってしまっていたんですよね。
そんなときに、とある方からブックリスタの求人を紹介していただいて、小さなプロダクトの初期段階で何でもやらなくちゃいけない状態のチームに参加することに、とても興味を覚えました。
「エンタメ」「電子書籍/コミック」「推し活」というところがメインの事業領域で、自分のオタク気質な部分に、ハマりそうだなと感じましたね。
プロダクトのサイズについて
tnk : プロダクトが大きすぎて全部に携わるのは難しいっていう課題感は、すごく分かります。より全般的にまるっと作っていきたい欲求って、あるあるじゃないですか。一方で、大きい組織内でひとつのテーマを深堀りしてやっていくことに楽しみを見出すって人も、いますよね。
crema : ヒントのひとつは、御社のブログに出ていたスワンさん達の記事にも通じるところがありそうです。
私の場合は、他の人とコラボしながら、ラフだけどスピーディにアイディアを具現化するのが好きなタイプの人や、質をめちゃくちゃ深めて高めていくタイプの人など、いくつかのタイプに分かれるな、と思ってます。スワンさんの言葉だと、黒魔道士と白魔導士って言ってたんですけど。
私は完全に前者のタイプだなって思っているんですよね。グラフィックにせよデザインシステムにせよ、網羅的に緻密に作っていくよりは、身軽に速くなにかを出して、結果が分かったものを次から改善していく方が、好きなタイプ。
元々のバックグラウンドとしてフリーランス時代に色々なブロガーのブログデザインをたくさん作っていた時期があるんです。そのときから、早く世に出して、もらったフィードバックからすぐ次の対策をして…みたいな動きをするのが好きでしたし、ずっとそうなんだと思います。
kyosuke : このあたり、tnkさんにも聞いてみたいんですけど、どうですか。
tnk : ぼくがメルカリUSにいた時代に、色々な施策をとにかくやってみようという時期があって、ウェブを使ったり、とにかくやれることは全部、改善サイクルを速く回してた時期があったんですよね。なので、cremaさんの話を聞いたら、うん、わかるわかるみたいな気持ちです。
ぼくはキャンペーンページを結構たくさん作ってたんですけど、人数が多いことで個人の思いでは動かしづらいことがあったりしましたね。その一方で、大きな組織だから、桁違いに影響力の大きなものをハンドリングできる喜びもあります。やっぱ数字の桁が2つぐらい違うじゃないですか。
crema : そう。やはり、社会へのインパクトやニュースバリューも桁違いですからね。
そうそう、尊敬する方から、以前教えていただいた考え方があるんです。大きなサイズの仕事経験がある人は、知識や経験を小さなサイズの仕事に応用して働くことができるけれど、小さなサイズの仕事経験しかないと、大きなサイズの仕事にそれをスライドして考えるのはかなり難しい、という話。だから、できるだけ早い時期に、大きいサイズの仕事をしておくといいのでは?とおっしゃっていました。
それは、自分にとって、ありがたい経験だなと思っています。
tnk : そうですねー。2桁ぐらい大きな数字の世界でやってたことが、今の仕事にも通用する考え方として応用できるって、たくさんありますね。そういう順番で会社を変わったっていうのは、すごくラッキーなことだったのかも。
一方で、フリーランスの延長線上でスタートアップに入って、フリーランス時代の経験を活かしスタートアップで活躍して、ある程度大きなフレームワークを学んで進んでいくっていうのもありますね。
大きなサイズの仕事をした後、出向でスケールダウンしてたときも、先回りして考えられたりっていうのもあったし。プロダクトのサイズ感を意識してキャリアを積むのって、大切な気がしてきました。
crema : どちらが優れているという話ではなく、プロダクトのサイズ感を意識しておくこと自体が、キャリアパスを検討するときにプラスになりそうですよね。
組織やプロダクトのパーパスとは?
kyosuke : 改めて、転職するときにどういう領域でやりたいかとか、そういう希望は、はっきりとありましたか? お2人とも。
crema : いま、自分がブックリスタ側で採用活動をしていて強く感じるんですが、組織やプロダクトの「パーパス」を意識している方が多いと思うんです。組織として社会のどういうところに貢献してるのか、を非常に気にするというか。もちろん、自分もそうなんですけど。
漠然としてるんですけど、やっぱり「世の中の役に立っている」サービスに携わりたいなって思ってるんですよね、ずっと。
実は、最初から「エンタメ業界に行こう」と決めていたわけじゃないんです。ただ、カジュアル面談や面接で「『エンタメ×テック(知的好奇心×感動体験)』に力を入れてる会社です!」っていうことを聞いたときに、「エンタメって心の栄養なのでは?」って思いました。
kyosuke : 心の栄養ですか?
crema : 例えば第二次世界大戦のさなか、衣食住の不足はおろか、命の危機がものすごく高まっていたとしても、心のなかで「宝塚の舞台を見に行きたい」とか「銀座に映画を見に行きたい」とか「英語のジャズを聴きたい」とか、そういうことを支えにしていたエピソードって、色々ありますよね。
弊社の事業紹介のサイトにも書いてあるんですが、「ドキドキする、ワクワクするまったく新しい体験をエンジニアリングで実現します」という話を聞いたときに、エンタメは人が生きていくための心の栄養っていう側面がすごくある!って感じたんです。
もともとプライベートで好きな「マンガ」「推し」といった領域で、デザイナーとして何か世の中の役に立つことができたらと思っていて。個人としての自分と職業人としての自分をミックスして携わって、心の底から興味が持てる分野なのかもしれないということで、魅力を感じました。
tnk : 趣味を仕事にすると、仕事が嫌になったときその趣味のことが一緒に嫌になっちゃう心配って、ありませんでしたか?
crema : それでいうと、いまの仕事って厳密には「趣味そのもの」じゃないんですよね。一例でいうと、「マンガそのもの」を仕事で描いているんじゃなくて、「マンガを届けるプラットフォーム」を作ってるので。作品が「美味しいおかず」だとしたら、それを活かすための「白いご飯」の部分を作っているイメージ。
趣味では「おかず」を自分が作ったり楽しんだりしたいんですけど、仕事は「白いご飯」の部分を作ってるっていうような棲み分けがある気がします。
kyosuke: なるほどー。仕事では、仕組みや体験の流れみたいなところを作ってるからってことですよね。確かに。
tnkさんは、そのあたりどうですか?
tnk : さっきお話したように、身内の不幸っていう転職のキッカケはあったんですけど。
もうひとつ、フリーランスをやっていたとき、自分の作ったものがどんどん捨てられるというか、消費されていくみたいなのが、すごい嫌でしたね。これ本当に人の役に立ってるのかな、世の中のためにやってんのかなみたいな、すごく自問してた時期がありまして。どうせそのデザインをするなら、何かちゃんと社会のためになるべきだろうなっていうのは、ずっと思っていて。
ぼく、実は昔バンドやってたんですよ。
crema : あ、噂は聞いたことあります!
tnk : 新卒のとき、どこにも就職せずにバンドやってたっていうか、フラフラしてた人間なんですけど。
で、CDジャケットやポスター、フライヤーなんかもデザインしていたんですけど、いくらそういうものを作ったとしても、やっぱり音楽が、いわゆる「プロダクト」の主体なんですよね。絵はついでみたいな。
なので、自分はデザインで何がしたいのかって考えたとき、バンド時代のなんだか駄目だった経験が心に残っていて。どうせやるなら、人のためになるデザイン、社会のためになるものをやっていきたいなっていうのが、ちょっとずつ貯まっていった中で、メルカリに出会ったんですよね。
kyosuke : なるほど、そのタイミングで。
tnk : ここだったら、自分の考えてることとか今まで培ってきた経験やスキルみたいなものを、社会還元できるんじゃないかなと思って、入社させてもらって。その思いみたいなのは、ずっと残っていますよね。
メルカリを出た後も、日本の基幹産業である製造業をエンパワーメントすることによって、日本や世界を良くできるって信じたから、転職したっていうのもあり。
ドクターズプライムへの転職のときも、入社前のタイミングのときぐらいに、ぼくとkyosukeさん、あと代表たちと4人で居酒屋でご一緒させていただいたんです。「ドクターズプライムって何者なんや」と。そういう話をしたときに、この人達が熱い思いをめちゃめちゃ持っていて、うん。
それこそパーパスの話と同じだと思うんですけど、話の中で繰り広げられるミッションやビジョンみたいなものが、すごく共感できて。こんな世の中の役に立ってるものがあるのか!って思いました。
kyosuke : いま改めて聞くと、めちゃくちゃ嬉しいですね。
tnk : これって、NPO法人の仮面をかぶった株式会社であり、株式会社の仮面をかぶったNPO法人であると思って、これはすごいなって。
ぼくが昔から抱えていた「社会の課題を解決したり、人のためになったりしたい」っていうところに、ぴったりハマってく感じだったんですよね。
スタートアップや新規事業のあり方が変わってきている
kyosuke : いいですね。学生でも、パーパスとか「どう世の中の役に立っていくのか?」ということを気にしてる人は多いと思います。うちの会社だと、それを結構打ち出しているからというのも当然あるんですけど。そういう候補者が増えてきています。
crema : そうじゃなきゃ、スタートアップとか新規事業開発室にいる意味ないですよねって感じもあります。安定やお金が欲しいだけだったら、別の選択肢のほうが安定感がある。
既に素敵なデザイナーがたくさんいる会社に入社する場合、先輩から学べるとか指導してもらうといった魅力もあると思うんですけど、1人目とか2人目のデザイナーだとそこも期待できないじゃないですか。
だから、あとはもう、社会に役立つことをどうできるかみたいなところにフォーカスするのかな?という気もしています。
tnk : そうですね、確かに。あとは、自分に自信がついてきたから、このスキルをどう活かしていくんだっけ、というか。
もうひとつ、スタートアップみたいなやり方が、社会的にすごく許容されてきてる流れはめちゃめちゃあるんですね。自分が子供の頃を思い起こすと、そういうベンチャー企業みたいなものがあんまり目に入らなかったっていうか。
大学生の頃とかもあんまりなくて。今から15年とか20年ぐらい前から、いわゆるベンチャーみたいな「何か新しいものや価値を作ってくんだ!」みたいな働き方もだんだん日本に定着してきたのかな、って思ってます。
kyosuke : 確かに確かに。昔は大企業がフォーカスされて、いかに税金を払ってもらうかみたいな観点から考えると、スタートアップを応援する価値がその当時にはなかった。どうせ赤字掘るでしょとか、個人商店の延長だからそんなスケールもしないし、とか。
大企業を応援した方が国にはメリットがあるみたいな側面もあったのかな、っていうのがあるんですけど、今や、スタートアップの方が時価総額が膨れ上がって、スタートアップを育成することが税収に繋がるみたいな考えになってるかもしれないですね。
tnk : あー。社会も変わってきてる話でいうと、10年前ぐらいって、スタートアップも「社会のために」とか「何の役に立つか」とか、そういう話は多分そんなにしてなかったと思うんですよ。
勃興期でみんなでひと山当てるぞっていうか、ザーッと2〜3年でプロダクト作って、売って辞めるぜ!みたいな。
crema : そう考えると、本当に時代が変わりましたねぇ。
小さなプロダクトならではのデザイン組織のあり方
kyosuke : 話は変わりますが、ブックリスタさんやドクターズプライムって、ほぼ1プロダクト1デザイナーみたいな感じなんですけど、これからデザイン組織を作っていく課題が発生してくるんじゃないかなと思うんです。
お二人それぞれ、メルカリでの大きなサイズの仕事経験なども踏まえたときに、どんな構図でデザイン組織を作っていきたいってありますか?
tnk : 前にkyosukeさんとお話したと思うんですけど、経験でいうと、中堅もしくは駆け出しでやる気のある人を採用したいんですよね。バナー千本ノックの下積みは終えたぐらいの人がいいんじゃないかという感覚。
当然、組織のフェーズや状況によって、どういう採用をしたいかっていうところもあると思うんですけど。いまのドクターズプライムで、デザイナーを採用するとして何かひとつ軸として持っていてほしいのは、さっきのパーパスみたいな話なんですけど、ミッションとビジョンをちゃんと実現して、ユーザーに還元していくっていう気持ちの面を大事にしてほしいなって思うんですよね。スキルみたいなものは、やっていくうちにどんどんついていく。
FigmaやPhotoshopの使い方とかも当然あると思うんですけど、そういった気持ちの面っていうのを保ち続けることは、結構大変かなっていうのがあって。それが結果的に、施策に落としたときに、粘り気みたいなものが出ると思うんすよ。その粘り気がないとサラッとしていて、何だろう、何のためにやってんのみたいな、それ。
デザインツールを操作して何かそれっぽいものをLPとして作っただけですよね、ということじゃなくて、そんな思いを大事にするような組織になっていきたいなっていう感じはちょっとしてます。
crema : 弊社でいうとですね、わりと自走できる人が欲しいっていうのがあります。だいたい、1人で1プロダクト動かせる中堅ぐらいの方に来ていただいて、いま在籍しているデザイナーとは違うプロダクトを担当していただく体制を考えてます。
ただ、新規事業ってこう考えて作っていくんだ!という思想の話や考える過程での壁打ち、デザイナーとしての悩みなどは、いま在籍しているUIデザイナーやPdMたちとも積極的に共有していける環境は、実は既に作ってるんですよね。現状でも、かなり密に学びや共有の時間がスケジュールに入っています。
kyosuke : へぇ、それはいいですね。もうちょっと「こういう人が欲しい」っていう人物像を深堀りできますか?
crema : たとえば、UIデザインの5段階モデルでいう「表層」や「骨格」だけを作るのがすごくうまいだけじゃなくて、その土台にある「構造」や「要件」の部分もPdMやエンジニアと話せる人だといいですね。そのプロダクトで得て欲しい体験や流れを、俯瞰して仕事を進められる人だと、お互いに助け合いながら、もっと速く事業を進められるっていうイメージを持ってます。
tnk : なるほど。
crema : もうひとつあるのが、過去の成功体験とか今までの仕事でこれがうまくいったからこれをやりたいです!という考え方ではなくて、今回の要件、今回のチームだったら、新しいやり方の方がいいかもしれないって、もう1回学び直せるマインドセットの人だと嬉しいです。いままでの成功体験は手放して、「アンラーニング」ができる方。
tnk : 今、この組織では、このカルチャーが大事ですっていう定義がされてると、きちんとワークしそうですよね。
kyosuke : メンバーを中途採用していると、ともすればカルチャーをまとめていくっていうことの大変さもありますよね。バックグラウンドが本当に違うなっていう場合の、価値観のプチ衝突みたいなことってやっぱりすごくあるなって思ってます。ジャッジメントの基準が違うとか。
crema : でも、なんでも満場一致になるまで全員の意見をまとめないといけない、という進め方も違うなと思っています。仮説を立ててみて、その仮説に対して正しく検証できそうだったら、満場一致じゃなくてもやってみる方針にしようね!っていう話を、しょっちゅうしていますね。
全員OKって思わなくても「この仮説いけそう」というところで外に出してみて、データを見て万が一ダメだったら、その仮説について学習できるので。
kyosuke : なるほど、そういう考え方でやってるんですね。
ブックリスタとドクターズプライム、それぞれのデザイナーの夢と目標
kyosuke :最後になりますが、今後の夢とか目標、何かやっていきたいことって、お二人はありますか。
crema : インタビューの〆っぽいですね!さすがです笑
個人の小さな夢でいうと、本当にゼロの段階からデザインを手掛けたプロダクトを、世に出してみたいです。いま携わっている2つのプロダクトは、実は業務委託のデザイナーさんがベースを作ってくださったところに、途中でジョインしているので。
ゼロからのリサーチのところ、コンセプトを最初に立てて関わったものが世に出るっていうところまでは、やり切りたいっていうのが、直近の目標です。
tnk : 気持ちはちょっとわかります笑
crema : あとは、会社全体にUXリサーチの文化をもっと根づかせるっていうのを目標にしています。改めて別記事にしようと思っているんですが、昨年から今年にかけて、外部講師の方を3名お招きして、UXリサーチやその後の定性分析と、バランスよく見ていけるための定量分析に関する講義も、定期的に社内開催しているんです。
いま、全社のメンバーが130人ぐらいいるなかで、20人ぐらいは興味を持って参加してくれていて、「ユーザーリサーチに力を入れる」と今期の目標に明記される部門も出てきまして、野望が徐々に浸透しています笑
tnk : cremaさん、そういうみんなを巻き込むタイプの活動好きそうですよね笑
kyosuke : ところで、tnkさんの方はどうですか?
tnk : 私ですか。ドクターズプライムのミッションである「人を救うことに向き合う医師を仕組みで増やす」。これですよね。うん。
これが実現したら、会社が解散だって言われてるんですけど笑
これが実現するために、デザイナーとしてエンパワーメントできる体制を作っていくのをやっていきたいですね。
あとはそうだな、具体的なところでDAU上げるとか、何かそういった話になると思うんですけど、めっちゃリアルな数字。
ミッションを実現して、結果的に社会が良くなって、陰で泣いてる人がちょっと減ったらいいなとか。しんどさや悲しさが、無くなっていったらいいなって思います。
crema : めちゃめちゃいいですね! 自分もそういうところを、もう一度問い直さなければ…。
kyosuke : すごくいい話で〆られて、安心しました。今日は本当にありがとうございました!
tnk+crema : ありがとうございました!
ドクターズプライムとブックリスタでは、一緒に「社会を良くするなにか」を作っていける仲間を積極採用中です!
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