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アフターコロナの世界の経済予想:世界はまだそんなに変わらないだろう

どうも。起業家で元アクセラレーターに勤務し、今はマンガの編集長をしながら、もう間も無くシステム開発職(上流工程)に勤務する予定のDaiki A. Suzukiです。アフターコロナやwithコロナ時代をどう乗り越えるかという経営相談をよく受けるのでお答えしていきます。しかし、あくまで持論なので、あまり信じすぎないでくださいね。

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「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」とは川端康成の『雪国』の冒頭である。よくこのコロナショックは「長いトンネル」と表現されるが、長いトンネルの先はある程度の予想が着くが、この場合意外性というのは想像した情景よりも実際の風景が美しいか、あるいは想像していたよりも早く雪景色がきたことで生じる感情である。アフターコロナあるいはwithコロナにおいてもこの長いトンネルの先に我々を待ち受ける衝撃は、このどちらかであろう。

では、なぜこのアフターコロナの世界について多くの知識人は、「想像する世界とは変わってしまう」や「元の世界には戻れない」と主張するのだろうか?

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簡単な話で、これはコロナ危機によって急速かつ長期に冷え込んでしまう世界経済に対しての「希望の意を込めて」というのが一つの見解である。これは80年代以降、日本の経済成長によって、アメリカがインターネット、つまりIT化というイノベーションで巻き返しを図ったように、あるいは近年の第二次ITバブルでも我々が目にしたように、高度化した金融市場で名目でも成長に寄与する唯一の方法は高度なテクノロジーによって破壊的イノベーションを期待させることのみである。何もITに限らず、医療、ライフスタイル、新領域の開拓、農業など何でもイノベーションさえ起これば一気にその成長が加速するからだ。ここまで長期化した各国政府による経済活動の規制によって、もうすでにあらゆる分野でのイノベーションは金融市場の観点からは急務であり、無理やりにでもテクノロジーの実験や開発が無数に行われ、各国で強制的にバブル経済を生み出して行くことになるだろう。これが一つ目の理由である。

もう一つはポジショントークである。コロナ危機によって、各所で経済活動がストップした。これによってリセッションも生じるだろう。であれば、京成の逆転を狙う企業や出世の巻き返しに務める知識人たちは、この機を利用して自分たちの地位を築き上げたいと考える。いわば、ファーストムバーアドバンテージの波に乗り、追従者たちに対して自分たちのポジショニングの転換をブロックしたいのである。とはいえ、これはあくまで一例に過ぎない。

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結果、予想してみるに、withコロナという言葉が出てきたように、特効薬が開発されたアフターコロナの世界というのは、そこまで変わらないだろう。一方で、もしかしたら「今まで通り=元どおり」と考えるなら、それは大きく異なるだろう。ジョージ=ソロスの再帰性とはこういうことで、人は正当な評価は下さないなので、過大評価か過小評価しかできない生き物だ。だから、どの人が言うアフターコロナの世界も少しずれたものになるだろう。

おそらくアフターコロナでもwithコロナでも、リモートは増える一方で、出勤で通勤電車に乗るという光景はまだ続くだろうし、皆が集まる祭りやイベント、スポーツや商店街はそのままの形で蘇るだろう。ただし、短期的にはそんなに変わらないということであり、長期的には劇的に変わる可能性は高い。とはいえ、やはりコロナ収束後にいきなり違う世界になっていて、遠隔地での仕事がメインで仕事はオンラインミーティングが主流になっているとは考え難い。

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しかし、ある程度見えてきている点としては、今まで以上に自動化(オートメーション化)は進んだ世界になるだろう。逆にこのオートメーション化が想像以上に進まなかったことがアフターコロナで世界が一変するはずの予定の世界を妨げた理由の一つである。だとすれば次の時代はどんな世界になるかはわかるはずだ。スターウォーズの世界は緩やかに現実となっていくのだ。



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