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"あなたの子どもは、あなたの子どもではありません"。所有無き責任感が大切?

あなたの子どもは、あなたの子どもではありません。
生命そのものが望んだ息子や娘なのです。
あなたを通ってやって来ますが、あなたからやって来るのではありません。
あなたといっしょにいますが、あなたのものではないのです。
子どもに愛を注いでもよいでしょう。でも、考えを与えてはいけません。
子どもには子どもの考えがあるからです。
あなたの家に子どもの体を住まわせてもよいでしょう。でも、その魂を住まわせてはいけません。
子どもの魂は明日の家に住んでいて、あなたの夢の中でさえ、そこに立ち入ることはできないからです。
子どものようになろうと努めてもよいでしょう。でも、子どもをあなたのようにしようとしてはいけません。
生命は後戻りせず、昨日とともにとどまってもいないからです。あなたは弓です。その弓から、子どもは生きた矢となって放たれます。射手は果てしなく続く道にある的を見つめ、矢がすばやく、遠くへと飛んでいけるように、力いっぱいあなたをしならせます。
射手の手の中でしなることを喜びましょう。なぜなら、射手が、飛んでいく矢を愛しているなら、同じようにとどまる弓も愛しているのですから。

「学習する組織」(ピーター・M・センゲ著、枝廣 淳子他訳、英治出版)

「学習する組織」という本で紹介されていた詩人カリール・ジブラン(ハリール・ジブラーン)(1883~1931年)の詩です。とってもステキですね。

「所有無き責任感」

子どもをこのように、信じ、任せ、個性を尊重し、一人の人格として育てたいものです。いずれ、親元を離れて社会に出るのですもの。確かに「あなたのものではない」し、考え方は社会に出て強く前向きに生きる・社会に貢献できる考え方がより良いでしょうし、魂は世界に飛び立たないと、ですものね。

そして、この親子関係について語る詩が、どうして「学習する組織」というリーダーシップ・組織論の本にあるかと言うと、まさに、こんな「全体にとって正しいこと」をリーダーはしよう、と伝えているからなのです。

社員は当然だけどリーダーの奴隷ではないよ、所有物ではないよ、社員はひとりの人間で個性だよ。では、どうやって社員とリーダーとが一緒に努力できるのかというと、リーダーも社員もその属している会社の存在意義であるビジョンをめざすからであり、その「全体のために」思考・行動するからではないですか、と問うています。

それに、社員はいつその会社を辞めて他の挑戦に飛び込むにしても、そこで、社会で役立つ人間により成長させるのが、会社の役目です。

そして、当然にこのビジョンはリーダーの個人的な所有物ではありません。個人的な想いではありません。社会的で公共的で社員皆で献身的になれるもの。

私たちはビジョンの執事になる。ビジョンは私たちのものであると同時に、私たちは「ビジョンのもの」でもあるのだ

同上

親と子の関係。リーダーと社員の関係。似てますね。。。

読んで頂きありがとうございます。
(最近出会った素敵な気づきフレーズv7_10)

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