「社風」はリーダーの人格・知性次第。どんな社風がイイですか?
ひとは多重人格。状況に応じてある程度自分を変えられます。
・会社ではおとなしく、主張せず、
・両親には我が儘な子供になり、
・赤ちゃんや小さい子にはバブバブ言って、
・友達同士ではバカになり、
・得意な趣味のサークルでは臆せず主張し真剣で
・後輩には先輩ぶって偉そうで、
・彼女・彼にはカッコ付け、好かれようと努力し、
・家庭のパートナーには礼儀を忘れ、言いたい放題。
あるいは、尻に敷かれる。。。
ーーーーーーーー
サルのグループ。支配的な少数(オス)が亡くなり、相対的に穏やかなオスだけが残る。すると、過去から続く「支配的で攻撃的な文化」が消え失せ、「平等で平穏な文化」へと変わる。そして、新参者が来ても、穏やかな行動になる。支配的で攻撃的であった新参者だとしても。朱に交わり赤くなる。そして、当初の穏やかなオスがいなくなり、群れの個体の入れ替わりが起きても、そのグループは引き続き穏やかで平等。こんな変化は霊長類の調査では珍しくないらしい。
(「フリーダム・インク」
(アイザーク・ゲッツ他著、鈴木 立哉訳、英治出版))
ーーーーーーーー
野生のギンギツネ。逃げ足が速く、ずるがしこく、卑劣ですらある。キツネと出くわした人間はたいていがぶりと噛みつかれる。実験として、平均よりも人懐こいと見られるオスとメスのキツネを集める。第一世代。その子ギツネも気質に従って分類し、人間との接触を喜び、尾をふって、可愛らしい鳴き声を発するタイプのみを繁殖させる。6世代で「家畜化エリート」ができあがる。人間と接触したがり、人の顔を舐めたり、鼻を鳴らしたり。まるで犬。そして、10世代で全体の18%、20世代で35%、30世代で80%がこの「家畜化エリート」になる。
(「ブループリント」
(ニコラス・クリスタキス著、鬼澤 忍他訳、ニューズピックス)
ーーーーーーーー
人はみな、多面的で、多重的で、多彩な色を心に持つ。だから、就職した会社のカラーに染まってしまう。「支配的で攻撃的な文化」ならそうなり、「平等で平穏な文化」ならそうなる。最初に違和感は感じるが、さっさと辞めなければ、だんだん慣れてしまう。特に役職があがると、部下を持ち出すと、ますます社風に染まる。朱に交われば赤くなる。
ーーーーーーーー
そして人は会社の家畜になりえる。多彩で多面的な自分には当然に家畜要素もある。上司の指示通り動き、褒められ、ボーナスを増やして貰ったり、役職を引き上げてもらったら、もう、くんくん、きゃんきゃん。言われた通りにしよう! それでいい。給料も役職もあがるんだから。
ーーーーーーーー
そして人は気づかずに「演技」が「真実」になる。「支配的で攻撃的な文化」の会社時間だけで、自分は従順を装っている(あるいは、暴力的て圧制的で威圧的な自分を演じている)、なんて思っていた。が、日々、朝から晩までその社風で過ごしていると、会社外でもそんな自分が現れてくる。まさに自分のDNAに組み込まれてしまう。「ジキルとハイド」が制御できなくなる。
ーーーーーーーー
社風って、軽く言うけど、大変な影響だと思うのです。
そして、社風をつくるのはリーダー。社風はリーダーの人格・知性に起因する。そして、変えられるのもリーダーしかいない。
変えようとすれば変わる。人は心に色んなカラーを持っているのだから。それに、キツネの話のように、社風を壊すひとを除いていくこともできるのだから。
どんな社風にしたい? どんな仲間と仕事をしたい? ボクは、前向きで、挑戦的で、助け合いがあって、クリエイティブで、やさしくて、愛嬌があって、自らを律する社風がいいな、と思います。欲張りか。
読んで頂きましてありがとうございます。
(v8_20)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?