お金よりも影響力と評価が欲しい

皆さま、既にお気づきだとは思いますが現代は仕事に関して大きな変化が起こっています。
終身雇用の崩壊や人生百年時代の到来、大企業のリストラなどにより従来の雇用・勤労に関する常識が崩れつつあるのです。
昔のように一つの企業に就職したらもう安泰といった古き良き時代は終わってしまったのです。
現代を生きる我々は働く意味そのものを問われています。
稼ぐ方法や働く手段があまりにも多様化され過ぎ、分からないといった問題に直面しています。
働く手段が多様化され労働が美化されるといった風潮も若い世代ではほとんど消え去り、好きなことで生きていくという価値観が台頭しました。
現に小学生のなりたい職業ランキング一位はユーチューバーです。
遊んで生きていくような時代はほぼ確実にやってくるでしょう。
このような時代が実現しうる理由、それはインターネット社会の到来です。
インターネットの普及により従来の貨幣経済社会は終わりを迎えつつあります。
これからはお金よりも評価が大事な評価経済社会がやってくるのです。
この変化はとんでもない歴史のターニングポイントです。
平和な日本社会を生きていると革命なんて遠い話だと思ってしまいがちですが、お金がオワコンになり貨幣経済社会の終焉を告げるような革命が起こりつつあるのです。
分かりやすく言うとお金をたくさん持っているから偉いといった価値観から、Twitterのフォロワー数やYouTubeのチャンネル登録者数が重要になる時代が来つつあるということです。
お金の価値が下がり、評価の価値が上昇しつつあります。
ユーチューバーやインフルエンサーなどの数はここ数年で爆発的に増えました。
十数年前は存在すらしていなかった職業が市場を席巻しだしたのです。
トップユーチューバーのヒカキンは初期のボイパの動画を上げている頃、別にユーチューバーとして収益を得ることなんて目的にしていませんでした。
収益化システムが導入される前から趣味でやっていたら市場が伸び始めYouTubeに可能性を感じ始めたのだと仰っています。

私たちの考えは時代や常識によって強くバイアスを賭けられています・
その代表的なものが現状維持バイアスです。
私たちは時代の変化に応じて適切に変化する必要があるのですが、バイアスがかかってしまうと容易ではありません。
そういった私たちのバイアスに拍車をかけるものの一つがメディアがあります。
メディアが私たちに与える影響は甚大で、自分の意志だと言っているものも実際には他人の思考の影響を受けていて、そういった情報なしに何かを判断することなどできないのです。
メディアは情報を提供していますが必ず価値観とセットで我々は受け取ることになります。
こうして世論の常識が形作られ、洗脳されていくのです。
しかし現代はテレビを中心に見る人や、SNSを中心に見る人で常識にずれが生じてきており、たびたび対立することがあります。
SNSの中でも偏った情報を受け取り続けると自分の常識を強めることになりますし、中立を保って情報を取りにいった人に対して時代に乗り遅れる可能性が高いといえます。警戒しなくてはなりません。
メディアの役割は情報の伝達ではなく、意図の強制です。
大阪都市構想も否決されましたがあれは事前調査と結果が全く異なるものでした。直前のメディアの否定的な報道で大きく結果が左右されてしまったのです。
現状維持バイアスが働き、革新を避けた格好の例でしょう。
昔はテレビがもっとも個人の思想に影響を与えるメディアであったわけですが、今はSNSで誰でも簡単に情報を発信できる時代です。
マスメディアが独占していた影響力が一般市民に開放され、一方通行だった情報の方向がSNSにより双方向に変化しました。
このメディアの変化によりお金とものを交換する社会から、情報と評価を交換する評価経済社会への移行はここ数年で急速に進んでいます。
難しくなってきたのでまとめるとインターネットの発達により史上初めてすべての人が影響を与えられる社会が到来し、それと同時に評価経済社会が始まったのです。
評価経済社会では人々の不安や不満を掴み最も効率よく解消する方法を提案した人が多くの人に影響を与え、評価・影響力を獲得することができます。
また影響力はいつでもお金に換金することができます。

影響力の重要性
評価経済社会も貨幣経済社会と同じく弱肉強食であり新陳代謝が必要であることは避けられません。
評価の大小を競い合うことになります。
イメージや評価に注目が集まるのです。
つまり一度のイメージダウンが致命傷にならないよう、その都度細かく場とキャラを変えてリスクを分散することが求められます。
様々な価値観が人々の要望に応えて存在する社会が評価経済社会です。
企業に大事なのはお金ではなくプラスのイメージになります。
資本が乏しくても影響力さえあれば優良な会社とみなされるのです。
生き残っていくために最も必要なのは影響力です。
会社のキャラクターやイメージリーダーが大事で、スティーブジョブス、孫正義らは見本でしょう。
これからの消費構造はどんどんサポーター的要素が強くなることが予想されます。
欲しいから買うのではなく応援したいから買うといった風潮になるということです。
だからこそこれから我々がしなくてはならないのは
① 価値感の提示
② 具体的要求
③ 成果の報告
などです。   

最近炎上したナイキや草津温泉も価値観に良くも悪くも左右されていましたよね。製品やサービスの質が最高峰でも購買する人の数が企業イメージにより劇的に変わってしまうのです。これはピンチでもありますが、大きなチャンスでもあります。特にこれから新規事業を立ち上げる人はサービスの内容よりも企業イメージを大切にして価値観を世間に猛烈にアピールすることが求められるかもしれません。ちなみにそのためには影響力が大前提になりますよ。

難しかったかもしれませんがこれから来たる歴史的転換をきちんと認識し、備えていこうじゃありませんか。

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