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記事を書き溜めないようにしている。 読み直す、っていうのが疲れるから。 怒りや憎しみが滲…
実際の誰かの人生をフィクションにしてしまうことには、いつも抵抗があった。私自身の経験や…
実家の僕の部屋には、木で出来た笛が置いてある。 吹くと、フクロウの鳴き声に似た音を奏でる…
階段を歩いているとき、前をゆく人の足元を見る。 スニーカーの靴底が、斜めにすり減っていた…
燃え殻さんのエッセイ「すべて忘れてしまうから」の中に、「涙を流している人が常に一番悲しい…
雪が外の地面を白く染めていく。私は寝過ぎて痛む頭で、ぼんやりとそれを眺めた。 「雪が降る…
拝啓 お元気ですか。私は元気です。 愛してるの意味が分からなくなって随分経ちますね。あなたは今どこで何をしていますか。 あなたと飲んだサイダーの味が忘れられません。きっともうあなたは忘れているのでしょうね。堤防の上に置き忘れた瓶が、砕けて海に洗われていればいいと思います。 蝉時雨に包まれる季節になると、あなたのことを考えてしまいます。幸せや暖かさは振り返ってみないと気づけないのでしょう。 お元気ですか。私は元気です。どうか幸せになってください。 敬具