理想のPFCバランスはシンプル|糖質カットは不要な理由
こんにちは。健康運動指導士のMORITO(もりと)です。
運動指導歴は10年目です。
今回はのテーマは「理想のPFCバランス」です。
ダイエットするにしろ、筋トレするにしろ、ボディメイクで一番大切なのは、「食事」です。
食事をコントロールする方法を調べていくと、「PFCバランス」という食事の摂取方法をよくみかけます。
今回は…
✅ PFCバランスって結局なに?
✅ ダイエットの場合、理想のPFCバランスは?
✅ 筋トレの場合、理想のPFCバランスは?
✅ PFCバランス通りに食事するのが難しい
そんな方に向けて記事を書いていきます。
言葉は知っていても、なかなか運用できないPFCバランスをよりシンプルに。
且つ、理想的な数値をお伝えしていきますので、ぜひ最後までお付き合いください。
■PFCバランスをシンプルに理解しよう!
PFCバランスについて聞くと、トレーナーでも…
「あれ?理想的な数値って何だっけ?」
ってなるくらい意外と、ややこしいです。
なぜなら、団体や有名トレーナーによって推奨しているPFCバランスがバラバラだから。
んじゃ、何が真実で、どう考えればシンプルなのかというと…
「とりあえず厚生労働省が推奨している数値を信じとけ!」
…ってのが答えです。笑
なぜなら、膨大なデータの元、健康が保たれている実績の数値を国が抽出してくれているから。
尖った発信をしているトレーナーも魅力的に映りますが、どのPFCバランスよりも納得性も信頼性も高いのです。
■そもそも「PFCバランス」とは?
PFCバランスとは…
・Protein (たんぱく質)⇒ 4kcal
・Fat (脂質)⇒ 9kcal
・Carbohydrate (糖質)⇒ 4kcal
「三大栄養素=カロリー」を1日どのくらいの割合で摂取すればいいのか示した数値のことです。
三大栄養素の頭文字が「P」「F」「C」なんですね。
あなたが1日で2000kcal摂取するとしたら、たんぱく質はこれくらい、脂質はこれくらい、糖質はこれくらいねー!って決められた数値分だけ食べます。
そうすることで健康を保ちやすくなったり、ダイエットできたり、増量しやすかったりするわけです。
■理想のPFCバランスとは?
では、理想のPFCバランスを紹介します。
ここまで説明して申し訳ありませんが…
理想的なPFCバランスなど存在しません。
理由は、「この世に全く同じ人が存在しないから」です。
もっと言えば、体調や運動量など、毎日に変化が起こるからです。
PFCバランスはあくまで食事を管理する際に目安になるただの指標で、同じPFCバランスでずっと過ごすことにあまりメリットはありません。
なので、PFCバランスは常に一定ではありません。
例えば、減量のためにPFCバランスを整える場合は段階的にPFCバランスを調整したりします。
人にはホメオスタシスという身体の状態を一定に保とうとする働きがあるので急激な変化は望ましくないのです。
なのでこれから紹介するのはあくまで目安だということを
ご理解ください。
とはいってもPFCバランスを理解するとけっこう便利です。
理想的な食事の根源ですのでぜひ読み進めてください。
■厚生労働省の推奨するPFCバランス
厚生労働省による、2020年版の「日本人食事摂取基準」によると…
【P】たんぱく質:20%
【F】脂質:20%~30%
【C】糖質:50%~60%
このバランスで摂取するのが最も理想的だと示しています。
要は、これが「正解」です。
これ以外は、基本的にPFCバランスを気にする必要はありません。
細かく言えば…
・減量期(ダイエット)
・増量期(筋トレ中)
など分けるべき要素はあります。
それぞれ、後半で解説していきます。
ですが、理想的なPFCバランスは上記の数値でOKです。
■日本の現状は?
以下は、農林水産省より引用した2008年のデータです。
【農林水産省:食生活上の課題と食育の推進 ア 食生活をめぐる課題】
簡単にまとめると…
・7割の方が「脂質」の摂り過ぎ
・肥満の方がなかなか減らない
・子供の肥満は増えている
・その反面、ガリガリも増えている
これが現状です。
PFCバランスはあくまで目安ですが、食事のアンバランスを整えるには非常にわかりやすく便利な指標です。
あなたの食生活はいかがですか?
もし不安があればPFCバランスを活用してみてください。
■ダイエットの理想のPFCバランス
ダイエット中は、以下のようにPFCバランスを調整します。
【P】たんぱく質:25%
【F】脂質:20%
【C】糖質:55%
基準値より、たんぱく質を増やしています。
減量中は「カタボリック(筋分解)」が起こりやすくなります。
ダイエット中は、摂取カロリーを減らしている状態です。
その状態で筋トレしても、ほぼ筋肉量は増えません。
目標は筋肉を維持することです。
ダイエット中に、糖質をあまり摂りたくない方も多いとは思いますが、
カタボリックを防ぐ為に、糖質はしっかり摂取する必要があります。
糖質制限で痩せても、減っているのは「水分」と「筋肉」です。
確かに痩せることはできますが、あまり私は推奨していません。
■筋トレ(増量)の理想のPFCバランス
筋トレ中は以下のような調整をします。
【P】たんぱく質:25%
【F】脂質:15%
【C】糖質:60%
増量中も基本的にはたんぱく質を増やします。
増量期は、PFCバランスを利用するよりは、必要なたんぱく質と脂質を決定して、残りのカロリーを全て糖質に当てて摂取するのが一般的だと思います。
【P】たんぱく質:除脂肪量 ✕ 2g
【F】脂質:15%
【C】糖質:残り全部
オーバーカロリーにして、体重を増やすのが目的なので、糖質はガンガン食べても構いません。
筋トレも行っているはずなので、「トレーニングの日」と「トレーニングしない日」で更に分けてもいいですね。
■理想のPFCバランスを意識した食事3ステップ
理想のPFCバランスについての記事は山ほどネットに転がってます。
ですが、なかなか運用するのが難しい…。
PFCバランスを、確実に実行しようと思ったら…
・食べる物を一定にする
・毎日、何を食べるか決めておく
・食べる物を毎回調べて記録する
かなり根気がいる作業です。
なので、PFCバランスに則った食事はざっくりになるか、続かないのです。
(こういうのが好きな人はいいんですが…)
なので、PFCバランスを運用するコツを紹介します。
✅ たんぱく質をある程度把握する
✅ 脂質を取り過ぎないようにする
✅ あとはカロリーだけ見ればいい
この3つを押さえるとざっくりPFCバランスにそった食事を摂ることができます。
【ステップ1:たんぱく質をある程度把握する】
たんぱく源は大体限られます。
メジャーなものを挙げますのでざっくり暗記してください。
・卵:6g
・豆腐:5g
・鶏肉、豚肉、牛肉:20g
・魚:20g
・牛乳:6g
・豆乳:7g
・プロテイン:20g
これを暗記すると、頭の中で「今日はたんぱく質〇gくらい摂ったな」と分かるようになります。
これがステップ1です。
【ステップ2:脂質を摂り過ぎないようにする】
先ほど、紹介しましたが、日本人は脂質を摂り過ぎています。
脂質に注意するだけで、規定の脂質量に近づくはずです。
・ファストフードは食べない
・揚げ物は衣をはがす
・スナック菓子は食べない
・調理にはオリーブイルを使用する
・外食を減らす
こんな感じで無意識に摂っていた脂質を制限しましょう。
全て完璧にこなさなくても、ある程度、効果は見込めるはずです。
【ステップ3:カロリーを把握する】
まず、1日どのくらいのカロリーを摂取するか把握しましょう。
【活動量が少ない(デスクワーク)】
男性:2000kcal~2400kcal
女性:1400kcal~2000kcal
【活動量が多い(運動してる)】
男性:2400kcal~3000kcal
女性:2000kcal~2400kcal
(農林水産省より引用:実践食育ナビ)
あとは…
「たんぱく質は〇g摂った」
「脂質は我慢している」
「んじゃ後は、炭水化物を食べよう!」
こんな感じでOKです。
雑に見えるかもしれませんが、ダイエットやる気満々の方にPFCバランスから食事の調整を提案しても1ヶ月も持ちません。
なるべく”簡単”に、”楽”にするのが食事のコントロールのコツだと私は思ってます。
これで私のクライアント様もガンガンダイエット成功してます。
糖質カットは不要です。
■まとめ
PFCバランスについてご説明してきました。
まとめると…
Q:理想のPFCバランスは?
【P】たんぱく質:20%
【F】脂質:20%~30%
【C】糖質:50%~60%
PFCバランスとはあくまで食事の目安。
それだけに依存してもボディメイクは難しくなります。
ですが、上手く活用すれば便利です。
ぜひ使いこなしてください。
そして、糖質カットは基本的に不要です。
糖は身体にとって非常に大事な栄養素です。
そもそもエネルギーの根源となります。
ケトジェニック以外では糖質を省く理由はありません。
今回はここまで。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
健康運動指導士:MORITO(もりと)
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