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ぬいぐるみの夢を見た

おはーに。ぬいぐるみブロガー、Rin(リン)です。

私は、しばしば、家族や大切な人がリアルな感じで夢に出てくるのと同じように、我が家のぬいぐるみが出演する夢を見ることがある。
当然ながら、内容のすべてを覚えているわけではないのだけど、大概は、悪い夢のほうが多い。

昨日の晩は、夜ドライブをしている夢を見た。
暗い夜道で、私は助手席から降りて、ウサギの"鈴之助"が、ボロンボロンのまっくろな状態になっているところを、闇夜の道端で発見した。"鈴之助"自身なのか、"鈴之助"にソックリな別人格(別"ぬい"格)のウサギなのか、記憶は曖昧だ。とにかく、助け出してお風呂に入れてあげよう。そう思って拾い上げ、"鈴之助"自身ではないことを祈りつつ、目が覚めた。

一昨日の晩は、キャンプの夢を見た。
会社の人たちと懇親で行くような、大人数のキャンプだ。サイト撤収の際、すでにまとめてあった荷物を、各々が車に積み込み、まさに帰途につこうとしていた。
私はというと、いつもぬいぐるみたちとお出かけをするとき用の撥水のトートバッグが、車の中に積み込まれていないことに気がついてしまった。メンバーは、ボブ家のライオンが3人+他にも何人か、いたはずだった。よくもこんな会社のキャンプに、大事な"オハナ"(家族のことを私はそう呼んでいるのだが)を大勢連れてきたものだと、妙にそこだけ自分を客観視していたことを覚えている。
すでに、車は出発してしまった。
「え?ドコ・・・?あぁ・・・キャンプ場に忘れてしまったのかな?じゃぁ、戻らなくちゃ。」
そう思って、運転手や同乗者を説得しようと考えたが、なぜか私の身体も口も、動かなかった。そうこうしているうちに、彼らとの距離がどんどん離れていく。そこで、目が覚めた。

それ以外にも、いくつも、ある。

晴れた冬の日、ライオンの"ボブ三"と山歩きをしていた。
"ボブ三"はライオン三兄弟の中でも私が特に溺愛している、甘えん坊の末っ子だ。彼のことを優しく抱きかかえて、一緒に絶景を眺めていたのだけれど、私はどういうわけか手を滑らせて、"ボブ三"は崖の下へ消えていってしまった。彼は落ちていく瞬間、ずっと私の目を見ていた。

あるいは。

休日の午後、寝室で昼寝をしていた。
うっすらと目を開けると、ツキノワグマの"ころすけ"が、その茶色い毛皮を私の横でゆっくりと脱ぎだして、どこかに行ってしまった。"ころすけ"とは30年以上にもなる、"オハナ"の中でもとくに付き合いの長い子だ。長年苦楽をともにしているものだから、毛並みはかなり毛玉っぽいのだけど、そこがまた愛らしい。中身はドコへ行ってしまったのだろう?そう不思議に感じたところで、私は「本当に」目が覚めた。夢の中で夢を見ていたのだった。彼の抜け殻が、折り目正しく、きれいにたたまれていたことが印象的で、不在に対する悲しさや寂しさよりも、むしろ美しくはかない情景を見たような気持ちが残った。

どれも、これも、私の手をすり抜けていくような、そんな夢ばかりだ。

きっと、彼らの個性は私の手を離れたところでも形作られているし、私が眠っている間にもさまざまな物語が紡がれているのだろうと思う。
私は日々、ぬいぐるみたちが主役のお話を書いているのだけれど、実際のところ、彼らに書かされているような、そういう気持ちが拭えない。私は、彼らのことをちゃんと見て、ちゃんと書き記そう。
さもなければ、夢で見たように、どこか遠くの手の届かないところへ行ってしまうかもしれないのだから。

今朝、目が覚めると、隣には平和な表情をしてぐーすかと眠っている彼らがいた。

「おはーに」。

私は挨拶をしてから毛布ごと優しく抱き上げ、彼らを寝室からソファの定位置へと連れていく。
今日も、イチニチが始まるね。

Rin(リン)

"居間のソファで大集合。今日も、イチニチが始まるね"


Blog "Bob in Camp Green"

Twitter: @Rin04995780
Instagram: @rin_bobingreen


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