ぬいぐるみと保養所で羽を伸ばす
こんにちわーに。ぬいぐるみブロガー、Rin（リン）です。
今日は趣向を変えて、ではないが、ぬいぐるみを連れて、お泊まりに来ている。チーバ県は内房の海が見える、いわゆる健保が運営している保養所だ。
彼ら、つまり、うちのぬいぐるみたちは、お出かけが大好き。
おでかけに関してというと、一軍、二軍、三軍的な位置づけがある。行き先やおでかけの目的、はたまた交通手段によって、どこまでのメンバーを連れていけるのかが、かなり変わってくる。各軍のメンバーは状況によって流動的ではあるのだけれども。
例えば、近所の徒歩のお散歩。手荷物はせいぜいリュックひとつ・・・となると、連れ出せるのはひとりないしはふたり・・・となる。一方で、クルマでの移動となれば話は別で。なんとか頑張れば、ちっちゃいコからおっきいコまで、総勢二十ウン名の大移動が可能となる。
今日は、後者。
我が家のぬいぐるみが、全員集合した。ニンゲン2名と、ぬいぐるみ22名のボブ家御一行様、チェックイン。和室の畳敷きの部屋に到着したとたん、各自、思い思いに羽を伸ばしている。
さっそく窓際の広縁のチェアにどっかりと腰を据えるふたり。ツキノワグマの"もっつ"と、世界的に有名なビーグル犬で我が家の呼び名は"ハチまる"、だ。彼らは図体が大きいために、日常のおでかけは大概お留守番なのだが、今日は違う。
「あー。おばあさんや、いい景色だのう。」
「ええ、そうですね、おじいさん、いい景色ですね。」
「これまでおれら、頑張ってきたよな。」
「ええ、そうですね、頑張ってきましたね。」
「おばあさんのおかげで、わっしも長生きできておるぞ。」
「ええ、わたしのほうこそ、おじいさんのおかげで笑顔でいられますよ。」
「それにしても、海はいいなあ。」
「ええ、そうですね、海は心が休まりますね。」
「うちのライオンたちははしゃいでおるなぁ。ウサギもアザラシも、みんな楽しそうだのぉ。おばあさんや、全員で来られて、良かったなあ。」
「ええ、ええ。ちびこーずたちは、みんなで海を静かに眺めていますよ。全員で来られて、本当に良かったですねぇ。」
・・・
てな具合で、"もっつ"と"ハチまる"で日常の留守番疲れを癒やし合っているというわけだ。
彼らの言う、ライオンやウサギやアザラシ、というのはどちらかと言えば一軍で、おでかけ慣れしているメンバー。ちびこーずは名の通り、カラダはコンパクトなのだけれども人数が多いためになかなか一斉にはおでかけしにくい、二軍といったところだ。
一軍から三軍までの合同キャンプといった具合に、こんなのんびりとした空間に、ぬいぐるみのみんな全員を連れて、来ることができていることに感謝。
そんなことをほわーっと考えながら、家から持ってきたチューハイのロング缶を取り出した。
プシュっ。
広い部屋に、音が心地よく響く。
今日はあえて、テレビもつけない。
「おうい、そこのリンくん。ところで、なんでそこ座ってるの？おれらの場所でしょ！」
「あっ。もちろんです、どぞどぞ。」
広縁の椅子、二脚。畳敷きに、座椅子はふたつ。ニンゲン2名に、ぬいぐるみが22名。
我が家では、ニンゲンがぬいぐるみに上席を譲るのである。
平和な休暇だ。
Rin（リン）
Blog: "Bob in Camp Green"
Twitter: @Rin04995780
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